伝統的な行事は旧暦でお祝いする台湾、新暦の来週29日は、中秋節です。中秋節といいますと定番といえるのが月餅、そして台湾ではこの30年ほどでしょうか、人々が集まってバーベキューをする習慣がありますが、月餅、バーベキューと共に、中秋節に欠かせないフルーツがあります。そのフルーツとは、柑橘類の果物、文旦(ブンタン)です。日本ではザボンやボンタンと呼ばれたりします。日本でも栽培されていますが、台湾から渡ったという説が濃厚なんです。大きさはソフトボール大、やや大きめですが、手で皮がむけます。非常にジューシー、みずみずしくて弾力のある果肉を口にいれますと、爽やかな香りと甘さ、酸味が口の中に広がります。結構なボリュームなのですが、飽きがこないので、食後に一個くらいは軽く食べられてしまいます。柑橘類の中でもビタミンCが豊富だといわれています。

台湾において、文旦は北部の新北市、北西部の苗栗県、南部の雲林県、台南市、そして北東部の宜蘭県、東部の花蓮県など各地で栽培されていますが、中でも台南市の麻豆、花蓮の鶴岡、雲林県の斗六などが有名な産地です。台湾産文旦は品質が高く輸出もされています。その販売量は3000トンに達しています。近年、この文旦が久しぶりに日本に輸出されるようになりました。本日はそうした話題をご紹介しましょう。