ナルワンアワー(金曜日)

ナルワンアワー(金曜日) - 2025-03-28-「幸せのフルーツ」台湾産ナツメが日本の飲食チェーン店で提供


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皆さんは「ナツメ」という果物、食べたことありますか?

今回は台湾産ナツメと日本との間のある交流についてご紹介します。

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台湾の冬を代表する果物「ナツメ」は栄養価が高く、ビタミンCはリンゴの約8倍、カリウムやカルシウム、鉄分なども豊富に含まれています。また、中国語の発音「蜜棗」が「幸せを見つける」の「見つける」の中国語「找」と似ていることから縁起の良いフルーツとされ旧正月のギフトとしても人気です。そのため台湾では「幸せのフルーツ」との呼び名でも知られています。

台湾におけるナツメの最大の産地は南部・高雄市で、栽培面積は全国最大、生産量は全国の4割を超えています。市内でも特に生産が盛んな地区は黄緑色のナツメの果実が多く成っている風景から「月の世界」と言われるほど。それらの地区の土壌はミネラルを多く含む特殊な土壌で、果実をより甘く濃厚な風味にするんだそうです。日本ではあまり馴染みのないナツメですが、なんだか一口味見してみたくなりませんか?そんな皆様、日本でも口にできるチャンスがあるんです!

というのも、台湾産ナツメは2016年12月28日に日本向けの輸出をスタートさせています。

高雄市は現在、市で採れた果物の日本への輸出に力を入れており、2022年からは毎年日本のスーパーなどでナツメのPR活動を行っています。高雄市農業局は、「今後も、他の果物の季節には、日本全国のスーパーマーケットにて30のプロモーションイベントを開催する見込みである」とすでに発表しています。

そんな中、今月20日から23日までの期間中、千葉県に展開する豚かつチェーン「かつ波奈」において、高雄産のナツメが食後のデザートとして提供されました!高雄市が日本のレストランチェーンと協力し、果物をPRするのはこれが初めてです。チェーン店とのコラボという斬新な戦略で台湾ナツメの認知度を高めるとともに、消費者の食生活により近づく形で日本市場への進出を図っていく考えです。「かつ波奈」では高雄市農業局と初めてタッグを組み、20~23日に全店舗で開催した「台湾高雄市フェア」の期間中、定食を注文した全てのお客さんを対象に提供。とんかつもナツメもサクサクとした食感で通じるところがありますね。

この取り組みによりナツメを通じて高雄市の魅力を感じてもらえたらと期待が寄せられました。フェア開催に先立ち、3月10日には、高雄市の羅達生・副市長と梁銘憲・農業局長がかつ波奈海浜幕張店を訪問し、かつ波奈の関係者と共に初コラボを祝いました。

高雄産ナツメは台湾の中でも優良な評価を受けているものの、日本市場のナツメに対する認識はまだまだ乏しいとされています。そんな状況を打破するための今回の取り組み、実はこれまでも似た例があります。

「横浜の名物をつくろう」との想いから生まれた、シウマイ弁当の販売で知られるお店「崎陽軒」では、台湾の中で収穫が最も早く始まる台湾最南端の屏東県で生産されたナツメを1月末から3月中旬にかけ22の直営店とオンラインショップにて売り出したのです。販売された品種は2020年に屏東県ナツメ品評会においてチャンピオンを受賞した特選品だったということで崎陽軒側の熱意が伝わります。

崎陽軒本店では2月12日、一般客向けの試食販売会と記者発表が行われ、野並晃社長や台北駐日経済文化代表処横浜分処の張淑玲・処長らも駆けつけ、台湾産ナツメをアピールしました。

*私からの一言

今後ますます日本で台湾産ナツメを目にする機会が増えていきそうですね。もし見かけた際は、「幸せのフルーツ」のその味をぜひ味わってみてはいかがでしょうか?

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ナルワンアワー(金曜日)By 豊田 楓蓮, Rti