経済性と社会性のあいだにある、次の10年をつくる創造的な事業の可能性を探求する「NEXT DECADE」。第6回目は、番組初となる3人での座談会のゲストに株式会社リヴァの創業者・伊藤崇さんをお迎えしました。
うつ病などのメンタル疾患を抱えた方の社会復帰を支援する「リワーク」の領域で15年。100人規模の組織を率いながらも、なぜ伊藤さんはこれほどまでに軽やかで、独自のインテグリティ(誠実さ)を保ち続けられるのか。
そこには、親の望む安定レールへの反発、急成長ベンチャーの渦中で直面した「組織の部品化」への強い違和感、そして指一本しか動かない重度障害者との出会いという、自身の在り方を決定づけた切実な原体験がありました。
休職後の復帰に向けたプログラムに「元の場所に戻る」ためだけではなく、人生のきっかけとして自ら「進む」選択を支えるリヴァの哲学も素晴らしいのですが、自律的でフラットな関係性の構築を行っているチームづくりにも深い学びがあります。
効率や規模の拡大を求める現代の経済システムと静かに葛藤しながら、人間の善なる動機を最大化し、人ありきで組織を熟させていく次世代の経営論の真髄に迫ります。
▼今回の内容
うつ病の再発率50%という対症療法の限界 / 根本の考え方と行動を変えていく「行動実験」とリライフの思想 / 親の望む安定レールへの反発と若き日の葛藤 / でかいシステムの一部を担う窮屈さと下積みの限界 / 先が見えないから面白いと思えるベンチャーへの転職 / 売上が伸び報酬が増えても満たされなかった「組織の部品化」への違和感 / 一度きりの人生だから楽しいメンバーと笑って働きたい / 誰も解決できていない困難な課題にみんなの知恵を絞って挑むゲーム性 / 指一本しか動かない重度障害者との出会いという原体験 / お金では買えない仕事の本質的な感動とリバ創設への原動力 / 人生ゲームにおける「すべてに意味のないものはない」という視点 / 失敗や休職期間を次のステップへの物語に変える問いの立て方 / 効率よく人数を処理して回す福祉経済への疑問 / 「会社が潰れたらそれまでだ」と言い切る高い倫理観と葛藤への向き合い方 / 都会で消耗する若者への違和感と休職がもたらす転換点 / 地方や海外も含めて本当に生きたい生き方を見つけるきっかけの場 / コロナ禍でキャンプとゴルフに明け暮れた時代 / スタッフから飛んできた「引退を気取っている会長風情の老いぼれクソじじい」の金言 / 本音でフィードバックし合えるフラットな関係性の尊さ / 計画を立てる会社のドライブを放棄し「個人のやりたい」に賭ける理由 / オランダのビュートゾルフ視察で得た自覚と確信 / ティール組織への試行錯誤は間違っていなかったという答え合わせ / 嘘をつかなくていいコミュニティとしての会社組織 / 資格の有無よりも信頼関係を築ける「組織へのマッチ度」を最重視する採用論
▼ゲスト
伊藤崇さん 株式会社リヴァ 代表取締役
2002年東北大学工卒、04年同大大学院情報科学研究科修了。IT系大手企業、福祉系ベンチャー企業を経て、自律分散型組織を目指して10年8月リヴァを設立。11年からうつなどメンタルヘルス疾患の方を対象にした社会復帰支援サービス(リヴァトレ)、18年から法人向けリワークサービス(リヴァBiz)を開始
▼出演者
但馬武 fascinate株式会社 代表取締役社長
パタゴニア日本支社にてダイレクトマーケティング部門統括を中心に19年勤務。その傍ら、2014年より社会性と事業性を両立する企業の成長をサポートするコンサルティングを開始。2017年より地域活性化を展開するエーゼロ株式会社に役員として参画後に、2018年よりクリエイティブとビジネスの専門家が集まる一般社団法人RELEASE;に合流。企業や地方自治体にて未来が歓迎するビジネスを生み出していく各種プロジェクトに参画。2019年2月に熱狂的なファンを創り出していくfascinate株式会社を創業。愛される企業「Lovable company」の創出に伴走している。
山川知則 SUPERPOSITION STUDIO株式会社 代表取締役社長 / VUILD株式会社プロジェクトデザイナー
1981年生まれ。2003年文祥堂に入社。国産木材のオフィス家具シリーズKINOWAをプロデュース。杉やヒノキなどの国産木材を活用した空間を多く手がける。2021年よりVUILDに参画。建築の民主化をテーマに住宅事業の立ち上げを担当している。