綺麗になるラジオ By HIMECLINIC

No.526 気のせいだは、医者の逃げ口上


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要約

この放送は「綺麗になるラジオ」の第526回で、医師の姫先生と司会者たちが医療における「機能性」という診断や医師の言葉が患者に与える影響について議論しています。姫先生はケンブリッジ心理学研究委員会が承認した論文を引用し、医師が安易に「気のせい」「機能性」と診断することの問題点を指摘しています。

姫先生は、医師が「わからない」と認めず、安易に「機能性」や「ストレス」と診断することで患者の真の病状を見逃す危険性を強調しました。医師は科学者として、最後の手段としてのみ心理的要因を考慮すべきであり、患者の症状を丁寧に聞き取り、可能性を探るべきだと主張しています。

司会者の一人は自身の経験として、痛みで寝たきりになった際に「機能性」「サルコペニア」と診断され、適切な治療を受けられなかった体験を共有しました。また、別の経験では消化器科の医師が自分の専門外ながらも「子宮が大きい」と気づき、産婦人科へ紹介したことで適切な治療を受けられた例も紹介されました。

姫先生は、良い医師の特徴として、患者の話をよく聞き、クローズクエスチョンを使って症状を絞り込み、仮説を立てて治療的診断を行うことを挙げています。また、検査は「確かめ」であり、あらかじめ予測した結果を確認するためのものであるべきだと強調しました。

全体を通して、医師が「機能性」という言葉で患者の症状を軽視せず、真摯に向き合うことの重要性が訴えられています。

姫先生は、ケンブリッジ心理学研究委員会が倫理承認を与えた論文について言及し、医師が安易に言った言葉が患者の心に刻まれてしまうことの重大さを指摘しました。医療界では「ドロップアウト」など患者の心理状態を考慮しない言葉が常識的に使われていることに問題提起しています。姫先生は、医師として患者の言葉の奥にあることを見つけようと努力していると述べました。

姫先生は「機能性」や「気のせい」という診断は医学においてはないと強調しました。これらの診断は医師が判断できないものを言い訳として使っており、医師としての立場を守るために「わからない」と言えないことが原因だと指摘しています。姫先生は、わからない場合は素直に認め、適切な専門医に繋ぐことが医師の仕事だと主張しました。

司会者の一人が自身の経験として、寝たきりになった際に痛みセンターで「機能性」「サルコペニア」と診断され、「1日1ブロック歩いてください」と言われただけで終わった体験を共有しました。姫先生は痛みセンターは痛みを抑える方法は知っていても、痛みの原因を追求していないことを指摘しました。

現代の医師は診察時にキーボードを打つだけで、十分な問診をしないことが指摘されました。姫先生は問診の基本として、患者の主訴から始め、クローズクエスチョンを使って症状を絞り込んでいく重要性を説明しました。これにより、可能性のある病気を想起し、的確な質問で診断に近づけることができると強調しています。

姫先生は「治療的診断」という方法を説明しました。これは、仮説を立てて治療を試み、治れば診断が当たったと判断する方法です。司会者は自身の経験として、長年の腹痛で苦しんでいた際、消化器科の医師が子宮の異常に気づき産婦人科へ紹介し、適切な薬で治療できた例を共有しました。姫先生はこれを良い医師の例として評価しました。

姫先生は検査の本質について、単に行うものではなく「確かめ」であると強調しました。良い医師は検査前にどんな値が出るか予測し、それを確認するために検査を行うべきだと説明しました。姫先生は研修時代の上司から「検査するときは、どんな値が出るか想像してから検査しろ」と教わったことを共有し、医師の仕事は検査で診断するのではなく、仮説を立てて確かめることだと結論づけました。


チャプターケンブリッジ心理学研究委員会の論文と医師の言葉の影響「機能性」診断の問題点司会者の個人的経験医師の問診の重要性治療的診断の実例検査の本質と医師の役割アクションアイテム姫先生は、医師が「機能性」と診断した場合は別のクリニックに行くことを推奨しました。姫先生は、医師は「わからない」と素直に認め、適切な専門医に繋ぐべきだと提案しました。姫先生は、医師は患者の症状を丁寧に聞き取り、クローズクエスチョンを使って症状を絞り込むべきだと強調しました。姫先生は、検査前に予測を立て、それを確認するために検査を行うべきだと提案しました。

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