https://www.youtube.com/playlist?list=PL-hBmu-wLBWX9zhd1V3JKccnpKB66wx4d
⬅︎【#21】暦が教える10月の畑仕事.そして秋の七草.
https://youtu.be/QH43IZUYBvg
➡︎【#23】音楽をかけて植物を育ててみると成長は促進されるのか!?
https://youtu.be/hBx4hin3cFs
<話の内容>
黄昏時の,太陽が沈みゆく西の空,赤色よりも深い赤色(遠赤色光)がおいらたちの1日を包み込みますね.
赤色の光は,じわーっと心があったかくなりますが,同時に植物もこの沈みゆく遠赤色光の太陽を見て,何を想っているのかな?と,ふと考え始めて,早速家に持ち帰り調べると面白いことが分かったのです.
赤色の光というのは,植物の成長に大きく関わります.
植物というのは,光周性(こうしゅうせい)を持っていて,1日の日照時間の長さによって,花が咲いたり咲かなかったりする性質を持ちます.
ここで大事なのは,赤色の光です!
赤色の光を当てることで,植物(花芽)の成長は決まります.
おいらたち人間は,赤信号で止まれですが,植物にとっては進めだったりします.
さて,ここで,ちょっぴり光周性のお話をします!
日が短くなると花が咲くものは,短日性と呼ばれ,菊やコスモスなんかが有名です!
逆に,日が長くなると花がさくものは,長日性と呼ばれ,アイリスやオオムギなどが有名です.
なので,短日性の植物は日の出が短い,秋や冬に花が咲きます.
菊やコスモスは秋頃の花なのですね.
(夏菊というものもありますが,多く栽培されているのは,秋菊です.コスモスも人気がある花なので,品種改良のもと,「夏咲き」するコスモスも生まれています.)
(長日性のアイリスやオオムギは冬が去った後,4月以降の春から花が咲き始めます.)
ここで,秋咲の菊をもうちょっと深掘りして取り上げてみたいのですが,電照菊(でんしょうぎく)ってありますよね.
沖縄県では,至る所で栽培されていて,愛知県に次ぐ栽培量を持っています.
かりゆし58にも「電照菊」という歌があるので,わりと有名だったりします.
(冒頭の歌詞→「電照菊の光よ,夜の帳を照らしてくれないか!」,,,という歌ですね.)
で,その電照菊なのですが,22時から26時くらいまで,夜間電照されるのですよね.
で,その電照される時期はいつかというと,花芽が自然形成される秋に電照します.
「ん!?なんで,その時期になんでわざわざ夜間電照するの!?」
と,思われるかもしれませんが,これ,実は,短日性の性質を逆手にとって,花が秋に咲かないようにしているのです!!!
何もせずそのまま花を咲かせたら,一斉に秋に咲いて,夏の収穫ができなくなるので,秋の間は電照させて,花芽の形成を一時的に遅らせているのですよね.
そうすると,春先でも菊が取れて,いつでもお葬式のニーズに応えることができます.
花を咲かせたい時には,電照菊の光は付いていないのです.
電照菊の光は,花を早く咲かせるために使っているのではなく,花を遅く咲かせるためのコントローラーとして使われているのです.
ちょっとした豆知識ですが,日本では,お葬式で使うという需要がありますが,オーストラリアでは,母の日にあげたりします.日本では母の日はカーネーションですけどね!オーストラリアは,南半球なので,菊の時期がちょうど日本と逆なのですね.国の文化って気候が支えていたりするのですね.
赤色のお話
ここで登場する赤色の光には2種類の色があります.
・赤色光
・遠赤色光
の2種類ですね!
より波長が長い方が遠赤色光で,夕暮れ時のあの深みのある赤さが,遠赤色光になります.
先ほど解説した,植物には光周性がありますが,1日の日照時間の長さを,この赤色光と遠赤色光で計算しているのです.
赤色は,花芽の形成に最も深く関わっている色です.
赤色の光をどのくらいの長さ吸収できるかによって,花が咲いたり咲かなかったりするのです.先ほどの菊のような感じです.
そして,なんと,赤色よりも波長の長い遠赤色光によって,成長がストップします.
この微妙な波長の違いが,スイッチになっているのです.
このスイッチの説明が難しいので,アイリスの花を使って具体的に説明します.
日が短い日の夜間電照によりどうなるのか
アイリス(あやめ)は日照時間が多いと咲く春以降の花でした.
長日性の花ですね!
つまり,このアイリス,日照時間が短い秋以降の日に,夜間電照で赤色の光を当てると,開花するのです.
しかし,夜間電照で赤色の光を当てた後で,もう一度遠赤色光を当てると,なぜか開花しなくなります.
遠赤色光を数秒当てるだけで開花しなくなるのです.しかししかし!!!その後で,赤色光を再度当てると,開花します.
これは,植物の中にあるフィトクロムという光受容体が,赤色光と遠赤色光の違いを区別し,生長を調整しています.
最後に見た色だけを覚えて,生長するかどうかの態勢を変えるので「スイッチ」と言われます.
赤色光を見てから(スイッチをONにして)どのくらいの時間が経ったのかを計測し,それに合わせて生長しているのです.
西の空に落ちていく太陽の遠赤色光は,私たち人間の目を引き,心を奪いますが,まさか,植物界での成長に深く関わっているとは知る由もなかったです.
植物のスイッチがOFFになるのですね.理にかなってますね.
そして,また朝日が昇ると,赤色光を受けてスイッチがONになるのです.
宇宙の循環,空の色,地球という惑星で進化を続けてきた植物は,太陽の光一つとっても,全てに意味があるのですね.何気ない夕陽のワンシーンも植物にとっては重要な意味があり,旬を作り,私たち人類を支えているのですね.
夜遅くまで残業してみるものです.じーん...
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