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リスキリング2


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前回は、最近よく耳にするようになった「リスキリング」という言葉についてお話ししました。「リ・スキリング」ですから、もう1回そのスキルをきちんと身に付けていこうということです。いわゆる学び直しの1つですが、それが国策として国がお金を投資してやっていこうという様々な転換期に来ているというお話でした。まさに国の将来、地域の将来が人材にかかっているということです。
このテーマは、大企業にとっては取り組みやすいものですが、地方の中小企業にとっては壁が高い問題です。どうしても地元の中小企業となると、なかなか社員に対して教育にお金を使う余裕がなく、給料を払うのがやっとと言う状態が一般的です。さらには、この「リ・スキリング」という考え方は、いわゆる雇用の人材流動が前提になっているため、会社のお金で一生懸命育てた良い人材がどんどん出て行ってしまうことになります。そうすると、なぜこんなことに自社のお金を使う必要があるのかという壁が生まれます。だからこそ、今回国策として資金の部分はある程度国が面倒を見るよという形で補助をしていこうとしているわけです。とは言っても、やはり経営者にしてみれば、一生懸命育てた社員が、旅立ってしまう可能性が高まるとすれば、不安を感じても当然です。今日は、そうした中で、どうやってこの問題に向き合っていくかについてお話しします。
様々なデータを見ていると、最近の若い人の採用のケースでは、「この会社では自分にどんなスキルを与えてくれるのか」という側面が1つの判断軸になっている若者が増えていることがわかりました。従って、「この会社に入ると自分はどんな成長ができるのか」、「どうやって育ててくれるのか」、あるいは「どれだけ厳しく色んなものを身に付けさせてくれるのか」ということが、会社を選ぶ側の1つのニーズになってきているということです。最近の若者は、終身雇用が当たり前だった頃に比べると、自分自身にキャリアを積み重ね様々なところをパラレルキャリアで歩いて行くような「変化の時代」だということを生まれ時から感じ取っている世代です。そのため、自分自身が商品としてどれだけの価値があるのか、その価値をどれだけ高めてくれる可能性があるかということに興味関心があるわけです。そのため、会社側に人材育成のためのどのようなパッケージが整備されているのか、どういうマインドで社長がそこに向き合っているかという雰囲気、方向付けが会社を選ぶ際の1つの判断軸になっているわけです。つまり、これからの時代、良い人材を取りたければ、やはり人材を育てることに一定程度の時間とコストをかける覚悟を持つ必要があるということです。
一方で、人材流動が起こる可能性があります。激動の時代の中で、従来のビジネスモデルが変化し今まで通りのビジネスでは生活ができなくなる可能性があります。そうした変化の中で、社内でのキャリアが変わっていったり、あるいはビジネスの変化に伴って、従来のメンバーには外へ出て別の場所で活躍をしてもらったり、ビジネスの変化で必要となった新しいスキルを持った人材を採用することで会社が拡大していくというリボルディングドア(回転ドア)的な人事の仕組みを作っていく必要があります。変化に応じて、流動的に人材が出入りできることが当たり前になっていかなければ、地方の中小もなり立っていかなくなります。
そして、やはり東京もUターンやIターンの有主な人材をたくさん採用したいと考えているわけです。一方で、地元の企業も優秀な人材を取りたいと考えると、やはり魅力的な会社である必要があります。育つ環境であるということは、実は地方にとっての生命線です。繰り返しになりますが、大都市の大きな企業であれば、ほっといてもできます。しかし、地方は時間の問題、お金の問題、そして不安を乗り越えてでも今取り組まないといけない課題です。人材が流動できる地域、あるいは組織が強くなっていく時代になっていきます。今、まさにそうした覚悟を決める大転換期です。
地方は特に、人材がどんどん流出するということに慣れていません。しかし、これはある程度の年代までのことです。今の世代は転職へのハードルが低くなっています。結局誰のマインドセットが必要で、誰の「リ・スキリング」が必要かということを考えてみてください。
色んな中小企業の社長と話しをすると、若い人たちに勉強させなければならないと思っていると言われます。でもそうではありません。学ぶべきはあなたなのです。つまり、今のすでにベテラン世代になっている層、あるいは経営層の人たちが、変わっていく必要があります。これまでの経験だけではなく、ベテランの人達自身が学ばないと変わりません。実は、「リスキリング」のターゲットはそこなのではないかと思っています。つまり、何が言いたいのかと言うと、組織の器はリーダーの器以上には大きくならないということです。組織の器もそうですし、組織の目線、視野、示唆というものもリーダーの視野、示唆以上には大きくならないわけです。だからこそ、本当に今こそリーダー陣の力、あるいは意識が問われています。そのことによって良い人材が入ったり、良い人材が育ったり、そして社会変化に対応できるビジネスに変わっていく可能性があります。そういう瀬戸際です。地方の中小企業は、特にたくさんの歴史を踏まえてやってきた経験も信頼も信用もあると思います。そのベースはベースで大事にしながら、新しい方向をしっかりと向けるかどうか。その真ん中の軸を走れるかという両利きの経営が今求められています。だから「リスキリング」は地方の中小企業、そしてその経営者が1つのターゲットになってくると思います。
では、今日のまとめです。
「リスキリング」は、本当に地方の中小企業のためにある新しい取組みともいえます。だからこそ経営者自身がどうやって成長してスキルを付けていくのか、学んでいくのかが非常に大事なポイントになってくると思います。
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