小山ナザレン教会

神がこの世界に語りかける方法(稲葉基嗣) – ヨナ 1:1−6


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2024年6月9日 三位一体後第2主日

説教題:神がこの世界に語りかける方法

聖書:ヨナ書 1:1−6、ヘブライ人への手紙 1:1−4、マタイによる福音書 6:11、詩編 145

説教者:稲葉基嗣


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ヨナが神から命じられた言葉には、3つの動詞が使われています(2節参照)。

「立ちなさい」。「行きなさい」。そして、「呼びかけなさい」です。

このような神からの語りかけに対して、ヨナは立ち上がりました。

でも、そこからは正反対の行動を彼は取り始めます。

ヨナは逃げ出し、ヤッファに下り、船中に下り、船底へ下り、深い眠りにつきました。

外は船が沈みそうになるほどの嵐で、船は大きく揺れ、雨風の音が激しく響きます。

船が沈まないように、人びとは自分たちが信じる神々に向かって祈り始めました。

彼らは​​船が沈まないように、積荷を海に捨てて、船を軽くします。

彼の眠りは、嵐や人びとの騒がしさによって妨げられることはありませんでした。

彼の深い眠りは、船の船長によって、妨げられることになります。

船長がヨナに語った言葉は、とても印象的なものでした。

「なぜ寝ているのか」と言った後、船長がヨナに語りかけた言葉は、

神がヨナに語りかけた時に用いたふたつの動詞から始まっています。

「立ちなさい」。「呼びかけなさい」です。

それはまるで、ヨナが拒絶した神のあの言葉が、

ヨナのもとにやって来た船長を通して、再び語りかけられているかのようです。

立ち上がって、あなたが拒絶していた神に呼びかけ、まずは神と向き合いなさい。

ヨナが船に乗った経緯やヨナの素性など、何も知らないこの船長の存在を通して、

ヨナにそのような語りかけがなされました。

ヨナに対する、神のこのような働きかけを見つめる時、

神がわたしたちに語りかけてくる方法は、何も聖書に記されている言葉や

毎週の礼拝に制限されているわけではないということに気付かされます。

神はさまざまな方法でわたしたちに語りかけ、わたしたちと出会う方です。

それは、家族や友人、教会のメンバーとの会話の中で起こる出会いかもしれません。

同じ信仰を持たない人との関わりの中で、神が語りかけることもあるでしょう。

それは、神がわたしたち人間に注ぐ恵みの、驚くべきひとつの形です。

神を信じていなかったとしても、神と出会っていなかったとしても、

神を拒絶していたとしても、神はさまざまな方法を用いて、

わたしたちに語りかけ、わたしたちと出会おうとしてくださっているのですから。

そのような形でわたしたちと出会い、わたしたちに語りかけてくださる神は、

わたしたちを通して、この世界の人びとに語りかけ、

わたしたちの周囲にいる人びとと出会おうとしています。

そのようにして、わたしたち自身も、わたしたちの周りで生きる誰かのために、

神によって用いられる者とされていくのです。

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