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神経活動のターボスイッチ:蛍光センサーが捉えた「数秒で激減するクエン酸」と脳エネルギー供給の秘密


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この研究論文では、神経細胞の活動依存的なクエン酸ダイナミクスを調査するため、定量的蛍光バイオセンサーが開発されました。研究者らは、既存のセンサーの制限に対処するために、蛍光寿命読み出し方式のCitA-Tq-LRおよびCitA-Tq-HRというペアのセンサーを設計しました。これらのセンサーは、pH、マグネシウムイオン、温度に対する耐性を示し、生理的条件下で遊離クエン酸に特異的に結合することが確認されました。マウスの脳スライスを用いた実験では、ニューロンの脱分極細胞質遊離クエン酸の急速な(数秒以内の)低下を引き起こし、その後数分かけて回復することが示されました。さらに、この現象がミトコンドリアのカルシウムユニポーター(MCU)の活動に依存していることが判明し、クエン酸が解糖系の迅速な制御においてブレーキ役として機能するという仮説と一致しています。


Proc Natl Acad Sci U S A. 2025 Oct 14;122(41):e2519902122. doi: 10.1073/pnas.2519902122. Epub 2025 Oct 10.

Activity-dependent citrate dynamics in neurons

P C Rosen et al

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/41071660/

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オシポッドBy sk