「世界の所得税、消費税、法人税、相続税、贈与税を徹底比較 日本の税率は高いのか」 「世界の税金比較①:所得税」。所得税は、個人の1年間の所得に対して課される税金です。日本の個人所得には、所得税と住民税の2種類が課されます。。。日本と主な国の所得税を比較したのが、以下の表です。。。●所得税の国際比較。。。内閣府・ジェトロ(日本貿易振興機構)のデータを元に筆者作成。日本の所得税の税率は課税所得の金額に応じて5%~45%の7段階、住民税の税率は10%となっています。なお、課税所得の金額に応じて税率が変わる制度を累進課税制度といいます。日本の税率は、所得税と住民税の合計で表示しました。日本の税率は最低でも15%、最高だと55%にもなっています。。。日本と似ているのがアメリカ。アメリカの所得税には「連邦個人所得税」と「州所得税」の2つがあります。このうち、連邦個人所得税は10%〜37%ですが、住んでいる州によって別途「州所得税」がかかります。州所得税の税率はさまざまで、かからない州もあれば、約12%も上乗せされる州もあります。とはいえ、それでも連邦個人所得税37%+州所得税12%=49%ですから、日本の最高税率よりは多少安くなります。。。イギリスは最低税率が20%と、日本より高く設定されています。所得が少ない場合にはその分税額が上がってしまうので苦しくなってしまうでしょう。ただ、イギリスの所得税率が20%なのは5万ポンド(約725万円)まで。日本は住民税を含めると195万円〜330万円までが合計20%、330万円から695万円までが合計30%なので、所得が330万円を超えるようであれば、日本のほうが重税となってしまいます。ちなみに、イギリスは5万ポンド(約725万円)超になると所得税率が40%と倍に跳ね上がるので、5万ポンドを少し超えるくらいの所得だとまた苦しくなります。。。一方で、最低税率を0%としている国もいくつかあります。一定の低所得者からは税金を取らないのですから、生活が苦しいときにはありがたいですね。また、シンガポールは所得税が安い国として知られています。税率の下限は0%、上限も22%と他の国の約半分ですから、日本の所得税率よりもずっと少ない負担で済みます。。。