流れのほとりに

死を前にして今日を生きる(伝道者の書5章18節~20節)


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序)生きるとは何か?

・死の現実を見据えて、生きるとは何かを考えることは、善く生きるために大切なこと(伝道者の書 7:2 参照)

・「神様が、愛と目的をもってあなたを創り、望まれてあなたは生まれてきた。だから、生きるとは神の目的を果たすこと」という教会の答えは、基本でありながら、災い(戦争)による死を前に揺るがされる。

・伝道者=信仰的哲学者であり、創造主なる神を前提にして、戦争の現実の中で「生きる」ことを考え抜いた人。

1)「空」と訳された「ヘベル」の意味

・伝道者の書は「空の空。伝道者は言う。空の空。すべては空。」「なんという空しさ/なんという空しさ、すべては空しい。(新共同訳)」と始まる。

・「空」と訳されたヘブル語は「ヘベル」と言い、煙や蒸気、湯気や息を意味に含む言葉。「無」ではなく「つかみどころがない」ことを言う。

・私たちが握ることのできない意味と目的を、ただ唯一握ってくださっている方がいる。創造者を覚え、信じて生きるとは、いのちの意味と目的がわからない中で、この主に信頼すること。それが人間としての分別。

・この世界に何事か働きかけることは良いが、結末に心を囚われてはいけない。一方で、この世界を諦め来世のみに期待するのも不適切である。

2)ヘベルな世界でどう生きるのか

・「日の下で骨折るすべての労苦にあって、良き物を楽しみ、食べたり飲んだりすること」これが伝道者の促す「良いこと」

・「日の下」とは「神の視点、永遠の計画を知り得ない人間として」という意味。私たちは自分の人生の長さという「計画」にとって基本的な事柄さえ知らずに生きている。

・「平均」という実体のないものに支配される不幸にはまらないように。

・ヘベルな世界で「今日、生きている」という事実がほとんど唯一確かなものである。これを伝道者は「神の賜物」と言う。

・無責任な生き方が奨励されているのではなく、将来に期待し過ぎることへの警鐘。私たちは神の賜物が毎日やってくる世界に生きている。

結)死という敵の前で、恵みを数える

・詩篇 23:5「私の敵をよそに…食卓を整え」てくださる主がおられる。

・Ⅰテサロニケ 5:16「いつも喜んでいなさい」

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流れのほとりにBy キリスト教たんぽぽ教会


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