Teleport Radio1_85.2

Teleport Radio1_EP39(AI時代の編集工学とは?)


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こんにちは、テレポートラジオの平野友康です。今日は2024年11月9日、時刻は夕方5時を過ぎたところです。日本中はすでに暗くなり始めているかもしれませんが、糸島はまだ明るさが残っています。今日は糸島からお届けしています。さて、今回は編集の世界でどんな変化が起こっているのかを深掘りしてみたいと思います。

今回のキーパーソンは、20年以上の付き合いがある編集者、福岡俊弘さんです。福岡さんはかつて週刊アスキーの編集長を務め、現在はデジタルハリウッド大学の教授をされています。私が20代の頃からお世話になっている方で、特に東京でメディアに関わる活動をしていた時期には何度も一緒に仕事をしました。

その福岡さんが、最近「生成AIを使って本を作りたい」と言って1週間ほど私の元に泊まり込みに来ました。これが面白いのは、福岡さんが「エディ」という生成AIの編集エージェントを使ってみたいと言い出したことです。結果的に、この一週間で本が完成したのですが、その過程で福岡さんが驚いたのは、「エディ」が編集作業をどこまでサポートできるかということでした。

福岡さんは、「ルール」「ロール」「ツール」という編集の基本的な三段階があると話していました。しかし、そのうちのルールや役割が生成AIによって大きく変わることを実感されたそうです。これまで編集者が個人的な経験とスキルに基づいて行ってきた作業が、エージェントを通じてプロンプトを使うことで可能になるのです。

この変化は「編集長が行っていた仕事がエージェントによって再現される」という意味で、まさに編集の次元が一段上がったと言えます。福岡さんも「編集のルールが変わった」と興奮していました。これは松岡正剛先生の編集工学の概念をも揺るがすほどの大変革です。福岡さん自身も松岡先生の影響を受けた一人であり、そのこともあってこの変化を非常に衝撃的だと捉えていました。

生成AIはこれから、編集という役割をさらに広げ、メディアの枠を超えたコンテンツ制作やコミュニティ編集にも応用されていくでしょう。実際、この変化を見据えて、私もテレポート学校での授業や今後の書籍としてまとめていきたいと考えています。編集の未来はここからさらに面白くなっていくと思います。どうぞお楽しみに。それではまた。

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