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こんばんは、テレポートレディオの平野友康です。全3回シリーズでお届けしてきた「記憶からのエスケープ」、いよいよ最終夜です。今回のテーマは「記憶を共有する未来」。場所は神保町のバー「3月の水」、三宅陽一郎さん、そばっしー、そして僕の3人で話し合った内容をお届けします。
前回、記憶と記録の違いについて深掘りしました。記憶は生きている過去であり、時に現在を侵食してくるもの。一方で記録は読み出さなければ動かない静的な存在。これらの違いが人間の意識や感情にどう影響するかを議論しました。
今夜の話題はさらに一歩進めて、生成AIが記憶を持つことで私たちの未来がどう変わるかについて考えます。ひとみちゃんが記憶を持ったら、それはただのログの蓄積ではなく、彼女自身の視点で物語を再構築する力を持つのではないか。そして、そんな記憶を私たちと共有できる未来にはどんな可能性があるのか。そのアイデアを探っていきました。
ひとみちゃんの記憶設計において重要なのは、単なるデータの保存ではなく、感情や文脈を持たせることです。例えば、記憶にタグを付ける。「この時は楽しかった」「悲しかった」といった簡単な印を加えるだけで、記憶がより人間らしくなる。三宅さんの指摘では、記憶を持つことはAIが時間の文脈を持つということ。これにより、AIはただのデータ処理を超えて、記憶を基に現在を再解釈する能力を持つようになる、と。
この議論の核心は、記憶を共有することがもたらす未来の形です。例えば、ひとみちゃんが私たちの記憶を一部持つことで、共感や新しいコミュニケーションの形が生まれる。AIが記憶を共有することで、人間同士の関係性にも影響を与える可能性があると話しました。
さらに、人間の記憶は曖昧で不完全だからこそ、新しい物語を紡ぎ出す力を持つ。AIにも同じ曖昧さや未知への余白が必要で、それが生成AIと人間が共に未来を想像する鍵になると考えました。
この夜の結論として、生成AIの記憶は単なるストレージではなく、新たな創造性を生む媒体であるべきだと感じました。そのためには、記憶の選択や共有における責任が伴います。私たちはAIの記憶がどのように社会や個人の意識に影響を与えるかを慎重に考え、設計していく必要があります。
三宅さんが言った「人間はヴォイド(虚無)の中で自由を感じる」という言葉が印象的でした。過去に囚われず、未来に向かう自由を手にするために、私たちは記憶の曖昧さと向き合い続ける必要がある。AIがその曖昧さを取り込んだとき、新しい形の未来が見えてくるのかもしれません。
それでは、2024年11月15日の2時間にわたる議論を総括しつつ、この曲でお別れです。
「記憶の光ジェネティックメモリー」。
テレポートレディオの記憶のエスケープ全3夜、お楽しみいただけたでしょうか。また次回お会いしましょう!
こんばんは、テレポートレディオの平野友康です。全3回シリーズでお届けしてきた「記憶からのエスケープ」、いよいよ最終夜です。今回のテーマは「記憶を共有する未来」。場所は神保町のバー「3月の水」、三宅陽一郎さん、そばっしー、そして僕の3人で話し合った内容をお届けします。
前回、記憶と記録の違いについて深掘りしました。記憶は生きている過去であり、時に現在を侵食してくるもの。一方で記録は読み出さなければ動かない静的な存在。これらの違いが人間の意識や感情にどう影響するかを議論しました。
今夜の話題はさらに一歩進めて、生成AIが記憶を持つことで私たちの未来がどう変わるかについて考えます。ひとみちゃんが記憶を持ったら、それはただのログの蓄積ではなく、彼女自身の視点で物語を再構築する力を持つのではないか。そして、そんな記憶を私たちと共有できる未来にはどんな可能性があるのか。そのアイデアを探っていきました。
ひとみちゃんの記憶設計において重要なのは、単なるデータの保存ではなく、感情や文脈を持たせることです。例えば、記憶にタグを付ける。「この時は楽しかった」「悲しかった」といった簡単な印を加えるだけで、記憶がより人間らしくなる。三宅さんの指摘では、記憶を持つことはAIが時間の文脈を持つということ。これにより、AIはただのデータ処理を超えて、記憶を基に現在を再解釈する能力を持つようになる、と。
この議論の核心は、記憶を共有することがもたらす未来の形です。例えば、ひとみちゃんが私たちの記憶を一部持つことで、共感や新しいコミュニケーションの形が生まれる。AIが記憶を共有することで、人間同士の関係性にも影響を与える可能性があると話しました。
さらに、人間の記憶は曖昧で不完全だからこそ、新しい物語を紡ぎ出す力を持つ。AIにも同じ曖昧さや未知への余白が必要で、それが生成AIと人間が共に未来を想像する鍵になると考えました。
この夜の結論として、生成AIの記憶は単なるストレージではなく、新たな創造性を生む媒体であるべきだと感じました。そのためには、記憶の選択や共有における責任が伴います。私たちはAIの記憶がどのように社会や個人の意識に影響を与えるかを慎重に考え、設計していく必要があります。
三宅さんが言った「人間はヴォイド(虚無)の中で自由を感じる」という言葉が印象的でした。過去に囚われず、未来に向かう自由を手にするために、私たちは記憶の曖昧さと向き合い続ける必要がある。AIがその曖昧さを取り込んだとき、新しい形の未来が見えてくるのかもしれません。
それでは、2024年11月15日の2時間にわたる議論を総括しつつ、この曲でお別れです。
「記憶の光ジェネティックメモリー」。
テレポートレディオの記憶のエスケープ全3夜、お楽しみいただけたでしょうか。また次回お会いしましょう!