ひょんなことから朝日デジタルラボの広報を兼務することになった津田。右も左もわからないので、広報の先輩である武田さんに広報のイロハをうかがっていく、そんな内容です。
今回は前回に引き続き「発表会の開き方」の後編をお届けします。
発表会は事前に話せないことが多い。情報を制限した中で記者に声をかけても、反応が薄くなる。
先に記事を書かれてしまうと思いがちだが、オブラートにつつみつつ、期待してもらえるギリギリの情報を出すべき。
物理的にこられるタイミングなのかできる限り早めに伝える。最低限それをやってから案内状を出す方がいい。
記者の結論を急がせない方がいい。なかなか確約できないものなので、そこはつめない方がいい。会場に来ないとちょっともったいないと思わせることが大切。
社長など、なかなか話せない人間からコメントが取れることを伝える。優秀な広報さんは宴会の幹事能力が高い?
当日、バタバタ動き回っている広報さんと、受付にいて出迎える広報さんがいる。
ベストは広報が受付にいて、呼んだ人に直接挨拶して話した方がいい。自分が受付で接客できるように、助っ人が必要。外部でも会社の他部門の人でもなんでもいい。
受付にいるためには、その時間までにリハーサルが終わっている必要がある。前倒しして、社長やプレゼンする担当者らに伝える。
個人の意見だが、進行役は誰かに任せた方がいい。社内に絶対いるその手のしゃべりができる人に依頼する。
発表会やイベントは「それって広報の仕事でしょ」となりがち。広報の仕事はメディアにより良く伝えてひろげてもらうこと。そのためには挨拶する側になった方がいい。発表会中は記者の近くにいて、動向がわかるようにしておいた方がいい。
どうしても厳しいなら、発表会の手伝いにPRの外部の人に依頼するのでもよい。受付対応になれている人に任せる。そして、発表会が始まってからフォローできるよう情報をもらう。わからない人に受け付けを頼むのはできれば避けた方がいい。
さすがに一人じゃ厳しい。例えば、テレビ局がきたらもう絶対無理。テレビ局に一人広報がついてまわるため。テレビは他の記者と要求が違うことが多い。ピンマイクのアウト、カメラの設置台、複数社の場合は優先順位決めなどいろいろ。
コメント収録の場合、ほかとは違う部屋を用意して音声を撮りやすくするなども必要。要求が記者と違う。ほかの記者の要望が聞けなくなるので、一人だと辛い。
記者発表会の体裁でやるならば、広報は最低3人はいないときつい。質疑応答でマイクを持って記者に渡す人や、登壇者に持ち時間などを伝えるタイムキーパーなども必要。PR代理店がいる場合、その辺りはまるっとおまかせできる。
意外と盲点なのが、記者はきっちり時間通り来ない点。受付には発表会開始後も誰か人がいた方がいい。
記者発表会をなんのためにやるのか? 目的によって違うはず。
もし、たくさんのメディアに取り上げられることが目的ならば、そもそも記者発表会の実施が正解なのか考えた方がいい。50件メディアの人を集めるより、50件キャラバンして回った方がよい場合もある
協業などで記者発表の絵面が必要な場合もあれば、株主などの期待値を高めるために発表会がよいといったこともある。
発表会とは別にブロガー、インフルエンサー向けイベントをやる場合も
記者発表会と一緒にやると嫌がるメディアの人は多い。
発表会後のアフターフォロー。発表会の前にリリース出すのはマナー違反と思われる場合もある。基本的に、発表会中にリリースを出す。
また、記者にオフィシャルの写真や動画をできるだけその日のうちに渡す。カメラマンとちゃんと握っておかないと、すぐに写真や動画が渡せるよう納品のタイミングを確認した方がいい。
サーバーにフォルダを用意しておき、リリースの中にそのURLを記載。発表会後に順次画像などがアップされること伝える。
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武田さん(yukiTa Inc. 代表取締役CEO)
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