化石燃料と違い、雪や氷は毎年、冬に集積できるものです。しかも、北海道のような豪雪地帯では、雪は厄介で捨てなければならない廃棄物の一つです。しかし、21 世紀に入り、地球温暖化や環境問題が深刻化し、雪や氷の持つ冷熱エネルギーを利用することが注目されるようになりました。そんななか、北海道は雪国ならではの技術で、冬に積もる雪を春から夏に貯蔵しておき、冷房として利用するという「世界初」の画期的なシステムを生み出しました。今回は、NPO法人利雪技術協会理事長・室蘭工業大学名誉教授の媚山政良さんに「雪氷冷熱エネルギー」についてお話をうかがいました。