組織ラジオ
 いまのたかの

#235 変化が激しい時代のShared LeadershipとCo-learning


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松下村塾における吉田松陰の教育が、実は現代の組織マネジメントに通じているという話からスタートしました。

環境変化が激しくなく、日本経済が一直線に成長していた高度経済成長期やバブル期。企業におけるリーダーシップはリーダーの経験に依っていました。メンバーもリーダーと同じ道を歩みますから、リーダーが経験から言う言葉や指示は概ね正しかったのです。

しかし社会の変化が激しく、次々に新しいテクノロジーが生まれる現在、経験だけではリーダーシップが取れなくなりました。リーダーが知らない知識やテクノロジーが次々に出現します。そして往々にしてこうした新しいものは若いメンバーの方が詳しいのです。こうした激変する環境に置かれた時代のリーダーシップとはどうあればいいのでしょう?

幕末もまた既存の価値観がひっくり返ってしまう激変する環境でした。そこで日本の次世代リーダーを輩出した松下村塾における吉田松陰の教育の根幹は「先生が教える」のではなく、「上下関係を取っ払い、その分野が得意な人が先生になり、互いに学ぶ」という考えでした。つまりそれぞれが探索してきた新しい知をみんなで学び探求したのです。

これを現代の企業組織に当てはめると、課長にもわからない新たな知識や経験は、課長の権威を下手に守ろうとせず、それを持っている若いメンバーにリーダーをやらせることです(Shared Leadership)。そしてそこでは課長も含めてみんなで議論し学びます。得意な分野があれば、課長も含めて他のメンバーがリーダーとなりお互いにみんなが学ぶのです(Co-learning)。

こうすることで経験だけでは解決できない課題を大胆に解決していくのです。そう考えるとVUCAの時代と言われる現代の様相は、幕末の日本と同じなのかもしれません。

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組織ラジオ
 いまのたかのBy Shinichi Takano


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