アナログ人間の本音編集室

アナログ人間の本音編集室

By 内藤賢志郎|映像ディレクターBusinessTechnology
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アナログ人間の本音編集室 episodes

  • #31 手応えがないまま進むのが「独立」。5ヶ月やって分かったリアルなところ

    先日、熊本に1泊2日で行ってきた。

    スマホも、SNSも、AIも、なるべく触らない2日間。

    山の近くを歩いて、空気を吸って、帰ってきた。

    意識して離れないと、視野がデジタルの側に寄っていく。

    独立して、5ヶ月が経った。

    4月に地方局を辞めて会社員じゃなくなって、最初は手続きに追われた。

    税金まわり、役所まわり、子供の幼稚園の送り迎え。

    4月はそれでいっぱいいっぱいで、恥ずかしながら仕事どころじゃなかった。

    5月は、発信を本格化し始めた。

    自分が何を考えているのか、何を大事にしてきたのか、少しずつ固めていった。

    誰かに知ってもらいたい気持ちも

    もちろんあったけれど、

    自分の恥ずかしい部分や隠したい部分に

    目を向ける機会を、敢えて作った。

    あんま何も考えず、会社から解き放たれた余韻で焦りもなく、健やかに過ごしてたかな。

    6月は、Claude Codeの検証に没頭した。

    仕事というより、趣味として始めた。

    映像制作でどこまでできるのか、

    自分がやっていた仕事はどこまで代替されるのか?

    確かめることに時間を注ぎ込んだ。

    そこから8月までは、AI活用と、アナログな映像編集。

    これまで自分がやってきたやり方を、そのまま仕事にぶつけてきた。

    やっぱりアナログな作り方が好きだし、

    自分はそうやって育った人間だ。

    それでも、手応えがあるわけでもない。

    はっきり言えば、希望みたいなものも、別にない。

    ふとした時に、将来が恐ろしくなることは、

    もちろんあるし、

    弱い自分が顔を出して、脳内をぐるぐる旋回して。

    そういった声が邪魔だから、

    その日その日を無駄にしないことだけに、ただ必死だった。

    朝と夜は、育児がある。

    全力で働ける時間は、限られている。

    だから毎日、何を捨てて何をやるかを決める。

    全部は終わらない。終わらない前提で、順番を決める。

    自分で決めたことを最後までやりきれたか?

    それだけが精神が安定する、唯一の基準だった。

    圧倒的に、人と話す機会は減った。

    会社に行くのが嫌だとか、行っても面白くないとか、そういう人も多いと思う。

    でも同じ時間に同じ場所へ行けば、話し相手がいて、冗談を言い合えて、助け合える。

    それはありがたいこと。

    なくなって初めて分かる。これは中にいると、意外と気づかない。

    いま誰かに会いに行くとなると、変に構えてしまう。

    仕事をもらいに来たと思われるんじゃないか、とか。

    怪しい仕事持ちかけてきそうと

    思われてんじゃないか、とか。

    こいつ本当に大丈夫なんか?

    と思われてるだろうな、とか。

    そんなこと分かった上で辞めたはずなのに、

    5ヶ月、ぼっちでやってみて、自分の弱い部分も一定見えた。

    でも、それを理解し始めてから、

    人はタフになる。

    いちいち挫ける余裕すら、無くなった。

    会社を辞めたい人に、ひとつだけ言えることがある。

    稼ぎ方より先に、決めるものがある。

    どの価値観を大事にして、これからの人生を生きていくか。

    それを決めてから、辞める辞めないを判断した方がいい。

    当たり前だけど、やっぱ痛感。

    どの道、しんどい時期は必ず来る。

    そのとき、自分でこの道を選んだという事実だけが、支えになる。

    余計な言い訳も、余計な後悔も、消える。

    それからお金の話。

    半年から1年の金銭的猶予は、あった方がいい。

    ゆっくり考える期間があるだけで、全然違う。

    毎日「どうやって稼ごう」と考えるところから始めると、窮屈で、しんどくなる。

    選択肢が、減っていく。

    思考が、ずっと手前になる。

    明日怒られないかとか、

    今誰かに迷惑かけてないかとか、

    手前のことで、一生が終わる。

    9月、10月、11月は、自分にとって勝負の月。

    この5ヶ月で一番大きい仕事が、いよいよ本格化します。

    会社を辞めて、一番力を注いできた仕事。

    一番、試されている仕事です。

    だからこれからしばらく、発信の内容は偏っていきます。

    独立後の思考のリアル、

    本音の部分、仕事のやり方、

    映像制作やクリエイターとしてのノウハウ、

    どれかに興味を持ってくれてる方は、

    ぜひ読んで欲しいです。

    12年テレビ局でやってきたものが、通用するのか、しないのか。

    ある意味やりがいなんだろうけれど、

    怖いっちゃ怖い。

    うまくいくかは、わからない。

    失敗するかもしれないし、ボロクソかもしれない。

    それでも、打席に立って勝負できればそれでいい。

    こんな生き方もあるんだと、

    誰かの暇つぶしになればいい。

    勝負の9月、

    試練の10月、

    忍耐の11月、

    解放の12月。

    それで2026年終わり!

    みなさん、頑張っていきましょう。

    話している人

    内藤賢志郎(ないとう・けんしろう)福岡のテレビ局で12年、ディレクターとしてスポーツ中継・ドキュメンタリーを制作し、2026年に独立。現在は「映像制作×AI活用」の二本柱で、企業の映像制作・AI導入の伴走・講演などを行っています。

    映像制作/AI導入・活用の伴走/講演・研修のご相談は K-studio のホームページから どうぞ。



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    17 min
  • #30 「外資系の方が歯車だと思う」。元Google友人の告白

    「ご両親はどう思ってるの?」

    就活の最終面接で、そう聞かれ続けたという。

    2014年にGoogle株式会社へ入社。

    アジア太平洋エリアのShoppingプロダクトにおける

    ビジネス推進責任者として成長戦略を牽引した、

    青野紳三郎さんの父親は、世間的に知られた人だった。

    上に行けば行くほど、自分じゃないことを聞かれる。

    このままだと、自分として扱ってもらえない。

    「内定は全部お断りして」

    商社も含めて、全部断った。

    個人が尊重されるだろうと思って、外資に行った。Googleだ。

    「その考えは全く間違っていた」

    青野さんは、そう言った。

    外資は個人をものすごく尊重する。仕事の方は、型にはめる。

    誰でもできるようにしてね。それをいかに効率よくやるか。

    「より歯車で言うと、外資系の方が歯車だと思う」

    「KPIで測れるようなことしか降りてこない」

    自由で、クリエイティブで、想像力豊かで、最先端。

    僕は、そう思っていた。

    違うのか。

    1日100件のテレアポ

    1年目は、検索広告の営業だった。

    1日100件ぐらいテレアポをかけて、日本の中小企業に広告を売る。

    保険屋さん。ホームページ制作会社。

    生命保険なら1クリックいくら、、、みたいな話。

    「当然、Googleはボロ儲けなんだけどさ」

    もう一つ、Googleショッピングの仕事は楽しかったそうだ。

    ナイキのランニングシューズと検索すると、上に画像が出てくる、あれだ。

    在庫を増やす。クリックする人を増やす。価格コムでも楽天でもなく、Googleを使ってもらうにはどうするか。

    上司はアメリカ人。チームはシンガポール、中国、韓国。当時から、仕事はリモートだった。

    営業を1.2倍にするよりも、、、

    あるとき、プロダクトを日本仕様に変えた。

    ユーザーがクリックしやすくなるように、仕様をいじった。

    売上が、跳ねた。

    「どんだけ営業頑張っても、1.2倍とか1.3倍」

    「仕組みの方が大切じゃん」

    だったら、仕組みに権限が持てる側がいい。大きい会社の中ではなく、レールを敷く方に回りたい。

    それで、Googleを辞めた。

    日本の優秀な若者が、金融、商社、広告代理店、コンサル。仲介する側にばかり行っている。

    職種への嫌悪感はない、と前置きしたうえで、

    「行き過ぎじゃね?って思ってる」

    給料はいいし、仕事ができる人のイメージもある。僕だってそう思う。

    それでも、と青野さんは言う。

    短期の利益率ではなく、長期で資産になるものを作る。その流れが、ソフトウェアでは日本にまるでない。

    だから、作る側に回る。

    僕が青野さんに惚れたのは、

    まさにここだった。

    5割は遺伝子、5割は環境

    聞いてみた。

    優秀でも、辞めない人はいる。辞められない人もいる。

    そりゃそうだ、ブランドが違う。給料が違う。

    青野さんはなぜ、辞められたのか?

    リスクを取れる理由を研究したことがある、という答えが返ってきた。

    「5割は遺伝子、5割は環境なんだって」

    青野さんは、遺伝子の側だ。

    家系に、固定給で働いている人がいない。母方も、父方も、中小企業のオーナー。

    辞めてどんなビジネスやるの?と聞かれる家だった。

    もう一つが、環境。

    Googleの同期の男たちは、3年の時点で、半分ぐらいが辞めていた。

    「辞めるのがかっこいい」

    間違ってるんだけどね、と付け足しつつ、そういう空気に一定は乗っかった。

    で、僕はどうなのか

    僕自身の話をする。

    5割の遺伝子にも、5割の環境にも、心当たりがない。

    父親は公務員だし、母親は主婦だ。

    テレビ局を辞める人も、最近は増えたけど、同世代にはいなかった。

    それでも、辞めた。

    周りと同じことをするのが小さい頃から嫌いな性格は、僕にもある、と言われた。

    たしかに、それはあった。

    「何にも変わってねえんじゃねえか」

    青野さんは十何年、ITの世界にいた。好きでやってきた。

    それでも、本当に必要なものを作れたのか。

    SaaSの売り文句は、コストが30%削れます。

    その30%のために、みんなが労力を使う。

    「端的に言うと、別に何にも変わってねえんじゃねえか」

    自分がやっていることも含めて、そう思った、と。

    研究でも、PCとインターネットが出たときは生産性がぐっと伸びて、そこから何十年は変わっていない。

    「胸張ってIT業界ですって、あんまり言えない自分がいるよね」

    だったら、作業を効率化するのではなく、その作業自体をなくす。

    人がもともと持っている能力を、外に出しやすい形にする。

    そっちの方が、ITの使い方としていい。

    そこにAIが出てきた。

    誰でもソフトウェアを作れるようになる世界を、AIで作る。

    そのビジョンには、強く共感する。

    AIで便利になる、の話より、人としていい部分をもっと出していこうよ、の話。

    番組だって、映像だって、

    「こういう世界を望んでいる」

    作る過程の話じゃなくて、

    そっちのメッセージを出していけるかどうかなのだろうな、と思った。

    今回のゲスト

    青野紳三郎さん(株式会社Benten/元Google)会話ログ・コミュニケーションログを活かすAIの会社をやっています。青野さんへのお仕事のご相談は Benten のホームページから どうぞ。

    話している人

    内藤賢志郎(ないとう・けんしろう)福岡のテレビ局で12年、ディレクターとしてスポーツ中継・ドキュメンタリーを制作し、2026年に独立。現在は「映像制作×AI活用」の二本柱で、企業の映像制作・AI導入の伴走・講演などを行っています。

    映像制作/AI導入・活用の伴走/講演・研修のご相談は K-studio のホームページから どうぞ。

    この番組について

    「結果を残した人は、どう自分を更新し続けるのか。」テレビ局で12年、スポーツ中継とドキュメンタリーを作ってきた映像ディレクター・内藤賢志郎が、アナログな現場仕事とAIのリアルな付き合い方を話す番組です。

    #アナログ人間のAIアップデート論



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    36 min
  • #29 「なんだAIか」今の時代、勝負は「芯を食ってるか」だけ

    Claude Codeにハマると、延々とAIと仕事をする。

    会社をやめたこともあって、人と会う回数が、激減した。

    幼稚園の迎えと、筋トレの20分

    会社員じゃないからできる働き方がある。

    スマホからClaude Codeに指示を出す。

    「リサーチしておいて。」「PDFを作って。」「分析しておいて。」

    指示してから、10分から30分。裏でいろいろ仕上げてくれる。

    その間に、幼稚園の迎えに行ったり、散歩行ったり、筋トレしたり。

    何か一つ、人間としての営みをやる。裏でClaude Codeが仕事を仕上げる。戻って、チェックする。

    この20分、30分が、やたら貴重に思えてきた。

    「生産性しかない」

    夜の2、3時間は、育児でフィックスするようになった。

    飯を食わせて、寝かしつけて、着替えさせて。

    この時間は、削れない。

    人としての営みの、最優先事項だからだ。

    効率化とか、そんな次元じゃないのだ。

    育児してる間に出したアウトプットは、労働時間ですか?

    その話を、(株式会社Benten/元Google)で友人の

    青野紳三郎さんにしてみた。

    返ってきたのは、会社側の問いだった。

    社員に「育児してる間に出したアウトプットは、これは労働時間ですか」と聞かれたら、なんて答えるんだろう、と。

    1時間、エージェントに任せる。その間、自分は家事をする。

    それは、認められるか?

    青野さんの答えは早かった。

    「たぶん、認められない。」

    サボって遊んでいる。そう見られて、コミュニケーションが崩れていく。

    だから会社にとってAIによる効率化は、

    是非を生む議論になるというのだ。

    人は成果物ではなく、感情でしか判断しない。

    そんな気がした。

    「なんだよ、AIかよ、つまんねえ」

    エイベックスの松浦さんのnoteが、めちゃくちゃ読まれた。

    お金を持ってからのリアル。人間模様。

    面白く書かれていて、ものすごい数のいいねがついた。

    そのあと、松浦さんが「これAIです」と明かした。

    「一気に賛否が割れた」

    かなりの人がじゃあ見ない、という反応に変わったらしい。

    書かれている出来事は、嘘じゃない。

    それでも、AIだと分かった瞬間に、評価がひっくり返った。

    中身がいいなら、いいじゃん。

    その理屈は、まだ通用していない。青野さんは、そう言った。

    人が気にしているのは、アウトプットではなく、その人がどう振る舞ったか、だと。

    だからアウトプットがAIか人間か分からない以上、アウトプットで評価すること自体、辻褄が合わなくなっていく。

    その場にいること。喋っていること。

    そっちに存在意義を置いておいた方がいい、と。

    「これからはリアルの時代になる」

    その話は、聞いてはいた。

    腹で分かったのは、ここにきてだ。

    人が持っている生の情報。その人の感覚。

    なんか好きだ、という空気感。

    それらは人に会わないと、絶対に取れない。

    芯を食ってるかどうかだけ

    青野さんの会社は、人の会話をログとして貯めて、仕事に還元する。

    AIが学んでいるのは、ネット上にあるデータ。拾えていないデータが8割、9割あって、その多くがコミュニケーション履歴だという。

    10時間、Claude Codeに触れるより、

    人と喋っている方が、楽しい。

    誰でもできる作業は、人間から剥がすべき。だからといって、10時間Claude Codeと仕事してください、もおかしい。

    ソフトも、アプリも、サイトも、ものすごく作りやすくなった。

    たぶん、みんな作れるようになる。ある程度の形で、おかしくないものが作れる時代になる。

    映像も、同じだ。みんなサクサク作るようになるし、もうなっている。

    じゃあ、何で勝負するのか。

    芯を食ってるかどうかだけだ。

    芯を食ってる、とは何か。

    その人が描いてきたこと。思ってきたこと。日々の会話。

    それが、作ったものに反映されているか。

    商売でも、映像でも、そこに着地する気がしている。

    「意思を込めてほしいよね」

    青野さんは、そう言った。

    AIが社会に溶け込むほど、人と会う時間の値段は、上がっていくのは間違いない。

    今回のゲスト

    青野紳三郎さん(株式会社Benten/元Google)会話ログ・コミュニケーションログを活かすAIの会社をやっています。青野さんへのお仕事のご相談は Benten のホームページから どうぞ。

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    この番組について

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    24 min
  • #28 相手から誤解されている時ほど、結果が出るのはなぜか

    「こいつ、慶応だけどバカなんで。」

    新人研修で、そう言われた。

    そんなイジりが日常だった。

    関係ないだろ、と思いながら

    笑って流した。

    この手の誤解には、慣れていた。

    誤解された時じゃチャンス

    誤解された時ほど、結果を出してきた自負がある。

    僕は福岡の片田舎で生まれ育った。

    高校と大学は慶応。関東に出て野球部に入り、卒業して福岡に帰ってきた。

    これを言うと、だいたいこうなる。

    「すごいね」「エリートじゃん」「お坊ちゃん?」

    答えを言うと、全然すごくない。

    僕は受験をしていない。

    高校は推薦入試で、面接と書類だけで通った。作文すらなかった。

    そして大学はエスカレーター。

    一般受験で勉強して入って、野球部でレギュラーを取った人。こういう人を、心からリスペクトしている。

    僕は違う。ただの野球小僧、

    慶応たる学力など持ち合わせていなかった。

    「こいつらだけには負けんな」

    慶応高校は神奈川にある。神奈川は、強豪だらけだ。

    そして強豪校は僕らに、意地でも負けたくなかった。

    当時はまだ珍しかったけど、慶応の野球部は昔から坊主にしない。

    頭を丸める理由、何?という文化。

    勉強ができて、スマートで、髪を伸ばしていて、お坊ちゃんで。

    「そんな奴らに負けるわけないだろ」

    そういう空気を、グラウンドで相手高からひしひしと感じていた。実際に言われたこともある。

    でも、実態は違う。

    レギュラーの大半は推薦入学。

    そして推薦で入った僕らは、たいして勉強なんかしていない。野球だけをやってきた、

    ゴリゴリの野球人だ。

    しかも当時の監督は怖かったし、スパルタだった。

    他の野球校と、何も変わらない。ただ、髪がちょっと長いだけ。

    誤解した側は、平常心じゃない

    僕らの代は、結構勝った。

    相手は「お坊ちゃん」と見て戦っている。

    野球では負けられない、と思っている。

    力んで、意地になって、平常心じゃない。

    こっちは、ただのありきたりな、おんなじ野球部なのに。

    相手が見誤ってくれた分だけ、こっちには勝機があった。

    そこを逃さない。

    勝手に力んでる相手を捲った。

    だから勝った。

    これが僕の人生訓、その1だ。

    なぜか慶応じゃない人ほど、慶応を語る

    テレビ局に入った時は、少し違った。

    だけど構造的には同じだった。

    「これだから慶応は」「慶応なのにアホなの?」

    慶応じゃない人の方が、よっぽど慶応を語ってる。

    誤解は二軸あった。

    慶応だから、スマートなんでしょ。野球部だから、バカなんでしょ。

    どっちも、実態と違う。

    僕はスマートじゃない。田舎もんだし、自分の中では野生味溢れる方だと思ってる。

    そして野球部はバカでもない。バカから始まって、死ぬ気で学ぶからだ。

    僕も同じくめちゃくちゃ泥臭くやって、学びまくった。

    相手は勝手に見誤ってくれるから、その隙に先輩の技を盗みまくった。

    結果が出てからは、見られ方も変わっていった。

    誤解していたのは、過去の僕も同じ

    人生訓には、その2がある。

    僕自身も、入る前は慶応を誤解していた。

    金持ちのボンボンが、僕みたいな田舎者を小バカにする集まりでしょ?

    実際に行くと、高貴な生まれの人間はいた。

    プロ野球の監督の息子。政治家の息子。芸能人の、何か。そんなのが腐るほどいた。ポテトチップスを箸で食う奴を、初めて見た。

    そいつは小学校から慶応だったが、けっして嫌な奴ではなかった。

    遊びに誘ってくれたり、

    ノートを見せてくれたり、

    学力ない自分を心配してくれたりした。

    ありがたい。

    小馬鹿にしてくると思っていた自分が恥ずかしくなった。

    いろんな人がいる。

    すげえ奴はすげえ。すごくない奴は、全くすごくない。慶応だろうが、東大だろうが。

    組織や見た目で人を判断するのは、やめようと思った。

    お前はどうなんだ?

    勝手にラベルを貼って、思考を止める。それは得策じゃない。

    くくりを外して考えると、自然とベクトルは、自分に向く。

    どの組織の、どの立場にいようが、お前はどうなんだ?と。

    今僕は、どの組織にもいない。

    後ろ盾はない。社会的信用力も、今のところない。

    でも、全く違う誤解をされているなら、その隙を突いて結果を出すのは、多分、僕はできる。

    誤解された時に、実は、チャンスが眠ってる。

    その教訓を、忘れてはいけない。

    この番組について

    「結果を残した人は、どう自分を更新し続けるのか。」テレビ局で12年、スポーツ中継とドキュメンタリーを作ってきた映像ディレクター・内藤賢志郎が、アナログな現場仕事とAIのリアルな付き合い方を話す番組です。

    #アナログ人間のAIアップデート論

    話している人

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    19 min
  • #27 AIに月2万、稼ぎは0円。それでも誰かに会えるのが「発信」。

    きょう、初めての人に会う。

    僕の発信を知って、遠方から会いに来てくれる。

    会社を辞めた今、これほど嬉しいことはない。

    具体的な仕事の話ではなくたって、めちゃくちゃ嬉しい。

    初めてのことだ。

    反応は、数えるほどでも続ける

    僕の発信への反応なんて数えるほどだ。

    いいねをくれる人。記事を読んでくれる人。ポッドキャストを聞いてくれる人。

    一握り。

    でも、その一人ひとりがめちゃくちゃ嬉しい。

    そしてその中の1人の方がきょう、遠方から会いに来てくれる。

    そんなことが、起こるのか。

    30中盤になった途端、話す相手は、いなくなった

    4月にテレビ局を辞めて、個人事業主になった。

    人と会う回数も、話す回数も、ガクッと減った。

    もともとコミュニケーションが得意な方でもない。

    だから不思議と寂しさとかは、あんまりなかった。

    ただ、人間との会話が人生の活力を生むのもまた、事実。

    AIとのやりとりの何十倍も、大事なことだと思ってる。

    今やっているのは、映像制作とAIの掛け合わせ。

    そのことについての話し相手が、正直いない。

    基本的に理解されない。

    「怪しいことやってんな」

    ということを言われたこともある。

    noteを100本、AIに食わせた

    辞めると決めた時、やりたいことがあったわけじゃない。

    仕事が決まっていたわけでもない。

    環境を変えることが目的だったから。

    実際のところそんなもん。

    誰かに相談するでもなく、自問自答する日々の中で、AIと出会った。

    こいつ、意外とおもれーな。

    それっぽいことを返してくる。あくまでも、それっぽいこと。

    Gemini、ChatGPT、Claude。

    全部課金した。

    あれだけサブスク嫌いだったのに。

    最初はチャットで、教えて教えて、と言ってるだけだった。

    でも、バイブコーディングに出会う。ホームページ、作れるんだ。サイト、作れるんだ。PDF、作れるんだ。

    え?曲も?

    その発見と感動で、止まらなくなった。

    「これって、どこまでいけるんだ?」と。

    だから、それまで書いてきたnoteを100本、全部読み込ませた。生い立ち。人生の転機。テレビ局での12年間と、その時々に思っていたこと。赤裸々に綴っていたものを、全部食わせた。

    そのほとんどが、あまり人に知られたくないこと。

    できれば隠したい自分の本性。

    そうやってAIは、自分の中に入り込んできた。

    1円にも、なっていない

    物作りには、作り手の人となりが出る。

    人の真似をして、それっぽいものを量産するか。

    合ってるかわからない、怖いけど、俺はこう思うから、これを作るのか。

    ディレクターは心の奥底で、この2つに分かれる。

    今思えば、ボロクソに言われたり、うまくいって認められたり。その繰り返しで、自分の哲学を確立してきた。

    本音を言えば、思いや人生観が乗った形で映像編集をやる人間が、一人でも増えてほしい。

    そのために一回実験してみるか。

    貯金と退職金が尽きるまでの間に。

    そう思ったのが、4月か5月。今、それをやっている。

    ちなみに、1円にもなっていない。

    稼ぎは別の仕事。それも冬まで。冬以降は、何も決まっていない。

    ちなみに子供は3人。

    客観的に見れば、狂気の沙汰である。

    それでも、やめない。一旦は。

    お金じゃなくて、こういう世の中になったらいいな、のためにやっている。

    きょう、その話をする

    「何言ってんの」

    そう思う人は、きっと多い。

    でも、数えるほどの反応の中の1人が、遠方から動いてくれるという。

    発信嫌いだったけど、

    やってみるもんだなと、改めて思った。

    話している人

    内藤賢志郎(ないとう・けんしろう)福岡のテレビ局で12年、ディレクターとしてスポーツ中継・ドキュメンタリーを制作し、2026年に独立。現在は「映像制作×AI活用」の二本柱で、企業の映像制作・AI導入の伴走・講演などを行っています。

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    この番組について

    「結果を残した人は、どう自分を更新し続けるのか。」テレビ局で12年、スポーツ中継とドキュメンタリーを作ってきた映像ディレクター・内藤賢志郎が、アナログな現場仕事とAIのリアルな付き合い方を話す番組です。

    #アナログ人間のAIアップデート論



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    18 min
  • #26 「ここAI」「ここ人間」プロの編集室3日間で見えた、線引き

    昨日まで3日間、編集室にこもっていた。

    自分の部屋で一人でやるオフライン編集ではなく、プロの編集マンと組む本編集。

    あーだこうだ言いながら、物語を組み上げていく。

    孤独にやるのも嫌いじゃないが、

    やっぱり僕は、この時間が好きだ。

    子供の頃、空き地で野球をしてあっという間に

    日が暮れたように、瞬く間に時間が過ぎていった。

    プロのPremiere捌きを、隣でずっと見ていた

    今回、確かめたいことがあった。

    プロの編集マンが、Premiereをどう使いこなしているのか。

    僕はテレビ局時代、EDIUSという別のソフトで育った。

    Premiereでも企業案件の納品の実績はあるが、プロに比べたら全然使いこなせていない。

    だから3日間、隣でずっと観察した。

    結論。やっぱりすごい。

    機能もショートカットも知り尽くしている。膨大な素材から目当てのカットを探してくるのも速い。ディレクターがちまちまやるようなことを、さっと処理していく。

    時短と正確性のレベルが、違う。

    僕の指示は、「1秒以下のわがまま」

    ただ、隣に座る僕はディレクターだ。

    横からお願い事を言い続ける。

    ・クリップ2つの入れ替え。・このクリップのカット。・あと2秒、後ろへの伸ばし。・切れ際に残った小さい音の削除。

    1秒以内、フレーム単位のお願いをする。

    そこには明確な根拠がある。

    たとえば誰かの喋りをカットすると、切れ際に「デ」みたいな小さい音が残ることがある。

    人間は、音がブツッと切れることにものすごく違和感を覚える。

    そして余韻を求める。

    シーンの出来事は終わっているのに、後ろに1、2秒程度のの尺が欲しい。

    例え無音でも、映像がある方が気持ちいい。

    テレビ時代に染みついた癖だと思う。

    この数フレームが作品の質感を決めるのだ。

    プロでも、指の工程が4つある

    その一往復を、プロの編集マンはさっと処理する。

    僕なんかより圧倒的なスピードで。

    ただ、それでも、だ。

    カットを入れて、クリップを切って、選択して、伸ばす。

    目を凝らしてみると、

    工程が3つも4つもある。

    やってることは「デの音を消す」「あと2秒伸ばす」。

    些細だ。

    でも映像制作で一番時間がかかるのは、実はここだ。

    そして、最も一番差が出るところでもある。

    申し訳ないなと思いながら、僕はプロの手をちまちま動かさせ続けた。

    昨日も、この細かい往復に時間を取られて、本質的な議論までたどり着けなかった部分があった。

    3日間、ずっと思っていた。

    そう、これはマジでAIにやらせたい。

    Claude Codeは、もうPremiereを動かせる

    実際、試した。

    開いているPremiereのシーケンスを、

    「イン点からアウト点の間だけ、書き出しといて」

    とClaude Codeに頼んだ。

    デスクトップに、MP4ができていた。

    指示さえ的確に伝えられれば、「2秒伸ばして」「このクリップを消して」も、多分、動く。

    今は、まだできない。指示が甘い。でも、できる方法は絶対にある。

    この3日間で、一定の情報は得た。

    あとは腐るほど、検証するだけだ。

    人間のスピード勝負じゃなくなる

    「人間がやった方が早い」

    という意見は、当然ある。わかってる。

    実際、プロの編集マンはめちゃくちゃ速い。できるディレクターも速い。

    でも、日をまたぐ仕事であれば、

    速いか遅いかとか、今の俺にとっては関係ない。

    理由は明確だ。

    寝てる間に、やらせられるからだ。

    一度プレビューを通しで見ながら、直しを全部チャットで伝えておく。

    これはこっちへ。ここは入れ替え。ここは2秒伸ばす。

    朝起きたら、終わっている。

    自分が卓の前に座っている必要がなくなる。

    編集マンとの時間は、細かい往復ではなく物語の議論に使える。

    ここが目指す世界線であり、本質領域。

    では、何を渡すのか。

    判断は渡さない。判断のあとの往復を渡す

    前回、構成とナレーションはまだAIに渡せないと書いた。

    作品の判断そのものだからだ。

    今回渡したいのは、その逆側。

    「デの音を消す」「あと2秒伸ばす」という、判断が終わったあとの、指先の往復だ。

    成功したら、全部スキルにする

    今日からまた試していく。

    書き出したMP4に、Sunoで作った仮のBGMを当てられるか。

    仮のナレーション原稿をAIに読ませて、当てられるか。

    うまくいった手順は、全部スキルにして残す。

    そして工程そのものを、

    エージェントとしてゴリっと回す。

    「机上の空論」じゃない。

    「未来の常識」だ。

    いま最前線で動いている実務の中で、何をAIに渡して、何を渡さないか。

    その線引きを、僕は全力でやっている。

    手応えは、十分あった。この3日間で、確信した。

    編集室であーだこうだ言いながら、物語を組み上げる時間は、何にも代えがたく、おもしろい。

    その時間を増やすためにこそ、ちまちました往復はAIに渡す。

    そういう意味では、編集の仕事はこれからもっと楽しくなるだろう。

    真剣に向き合ってきた人ほど、ね。

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    話している人

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    17 min
  • #25 8ヶ月ぶりの編集室で、AIに渡せる仕事と渡せない仕事の線が引けた話

    8ヶ月ぶりに、

    編集室に入って作業した。

    局にいた頃は、

    それは日常で、ある意味では主戦場。

    テレビ局を辞めて、外部の人間として入る編集室。

    それが2日続いた。素直に懐かしかった。

    働いている時間は、普段の1.5倍。

    久々に夜中まで。

    家族には迷惑をかけた。

    謎に鼻声になって、

    体調はバグっている。

    それでも、編集という作業は

    やっぱり嫌いじゃない。

    編集マンがいて、ディレクターがいて、

    ああでもない、こうでもないと言いながら、

    実写の映像を紡いでいく。

    まだまだ生身の仕事だ。

    やっていて、本当に楽しい時間だった。

    朝起きたら、誤字チェックが終わっている

    その2日で、

    AIに渡せる仕事と、

    渡したくない仕事の線が、

    初めて見えた気がする。

    AIが秒で終わらせる仕事は、

    自分ではやらなくなった。

    * ナレーションの誤字。

    * テロップの脱字。

    * 事実関係の確認。

    * そこから出てくる改善案。

    これはもう投げた方が絶対に早い。

    これまでは、実際に見るしかなかった。

    30分なら30分、

    1時間なら1時間。

    ミスを完全になくすのは、

    本当に難しい作業だった。

    編集に入ると、9時間10時間、

    部屋にこもりっきりになる。

    外の世界から隔離される。

    集中力も落ちてくる。

    そこからミスを見つけろというのが、

    あまりにも無理な話だった。

    ミスをなくすコストは、もうぶん投げていい。

    そこに人間はリソースを割かない。

    なぜかふと、他人のVTRのミスを見つけては大騒ぎし、

    捲し立て、こき下ろす先輩の顔を思い出した。

    元気でやってるかな。

    今は編集が終わって、

    お疲れした、となったら、

    編集プロジェクトなり書き出した動画なりを、

    Claude Codeに投げておく。

    朝まで待たなくても、検品は終わっている。

    5つ言ったら、1つか2つは落ちる

    本編集、つまり仕上げの編集には、

    編集マンがいる。

    premierやDaVinciを実際に動かす、

    プロのエディターだ。

    全部を自分一人でやるわけじゃない。

    いいものを作るために、得意分野で組む。

    その時ディレクターが一番リソースを割くべきなのは、

    編集マンに自分の意図を伝えることだ。

    同じ人間でも、別々のキャリアがあって、

    別の考え方がある。

    その人に、同じビジョンへ向かって

    手を動かしてもらう。

    これが、口だけだと絶対に無理。

    強い言葉を持っているとか、

    熱を帯びているかとか関係ない。

    理由は明確だ。

    単純に人は聞き逃すこともあるし、

    意図を誤解することもある。

    5つのことを言ったら、

    1つか2つはどうしても伝わらないのである。

    編集に限らず、普通の人間生活でもそうであるように。

    だから資料がいる

    一目でわかる構成。

    注意点。

    意図。

    PDFでもメールでもなんでもいい。

    視覚的な情報にして渡す。

    それを精度高く、細やかにやる。

    ここが実は、AIと抜群に相性がいい。

    僕はomiというデバイスで、

    会話のログをずっと取っている。

    編集中に喋ったことも、残っている。

    そのログをClaude Codeに渡して、

    議事録にしてもらう。

    編集マンに伝えたいことを、

    要点でまとめてもらう。

    過去に自分が喋ったことを

    そのまま使っているだけだ。

    余計なコストは、かかっていない。

    加えて、Gmailはコネクタで繋いである。

    前提が変わった。

    ここを直してほしい。

    仕事の連絡は、自分以外の不確定要素として

    いつでもどこでも、向こうから飛んでくる。

    サラリーマン時代のトラブルは、

    だいたいこれだった。

    メールを見落としていた。

    文章を無視していた。

    先方の思う通りに理解していなかった。

    わからないまま、

    意図がずれたまま、作業を進めた。

    だから後から揉める。

    この構造を、人はなぜか変えようとはしない。

    コストはゼロに。全リソースは「作品」へ

    今は、キーパーソンから来たメールの内容を

    全部吸い上げて、

    編集マンに渡す資料に落とし込める。

    完全自動で、コストはほぼゼロ。

    そのぶん、作品の内容と編集の構成だけに、

    脳みそを全ベットできる。

    脳の負担は、半分以下になった。

    ナレーションは、ゼロから書かせない

    映像を生成して、自動で並べる。

    そっちの技術も進んでいるし、素晴らしい。

    自分でも検証はしている。

    まもなく全自動できそうな、手応えもある。

    ただ、それだけでお金をもらえるほど

    世の中は甘くない。

    できることと、

    お金をいただくことは、別だ。

    できるのは、一握りの人だろう。

    まずは自分が積み上げてきたものに、

    ブーストをかける。

    AIはそのために使っている。

    では人間は?

    構成と、ナレーションは「人発信」がいい

    ナレーションは、映像のつなぎだけじゃ

    伝わらない部分を、そっと補う。

    決して映像の邪魔をしない。

    押し付けない。

    だから密かに期待していた。

    仮につないだ映像を渡して、

    意図だけ伝えて、

    どんなナレーションを書いてくるかClaude Codeを試した。

    あれだけ文章生成が上手いのだ。

    少し、期待していた。

    出てきたものを見て、

    使おうかな、とは思えなかった。

    やっぱりすぐには、渡せない。

    そこはまだまだ、僕の練り上げが弱いのだろう。

    僕は方針を変えた。

    記事とは逆のことをやる。

    素案は人間が作るのだ。

    A Iはブラッシュアップが強い。

    自分が一から書いたものを肉付けする。

    過去の自分のナレーションから提案してくる。

    もっとこうできるよ、と言ってくる。

    ゼロベースで書かせるんじゃない。

    自分が書いたものに、

    これまでの経験とナレッジを上乗せしていく。

    メモに殴り書きしたナレーションを、

    誰もが見やすいPDF資料に変えるのも一発だった。

    これはかなり楽だ。

    ナレーションは、自分が一番伝えたいことだ。

    自分の中では、記事とは違う。

    今は最初から渡すことは、しない。

    全部自動でできたらいいなとも思った。

    だけどまだまだ、まだまだだな。

    ここはまだ、伸び代だらけ。

    提案は半分以上、無視している

    構成にも、結構口出ししてくるようになった。

    半分以上、無視している。

    うるさい、黙ってろ、と思う。

    あくまで一人の意見として、

    反対意見として耳を貸すけど、

    構成もナレーションも、丸投げはしない。

    壁打ち相手として、そこにいる。

    丸投げした瞬間、

    ディレクターという生き物は死ぬんだと思う。

    今日も編集室に入る

    最後の詰めだ。

    まだ5割、6割。

    ドキュメンタリーを作るのは、

    やっぱり面白い。

    僕はこの2日で、確信した。

    ものづくりの泥臭さ、

    思考を深めたりぶつけあう習慣、

    作品に向き合ってる時間は、

    稼ぐとか、効率とか以前に、

    人の営みとして、おもしろい。

    そういう意味では、なくなることは、ないのだろう。

    話している人

    内藤賢志郎(ないとう・けんしろう)福岡のテレビ局で12年、ディレクターとしてスポーツ中継・ドキュメンタリーを制作し、2026年に独立。現在は「映像制作×AI活用」の二本柱で、企業の映像制作・AI導入の伴走・講演などを行っています。

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    18 min
  • #24「このシーン、長くね?」Claude Codeが構成をダメ出ししてくる

    人間よりAIの方が、構成力がある。

    薄々感じていたことが、確信に変わった。

    でも悔しくはなかった。

    むしろ、良かったと思っている。

    その理由が、自分でも意外だった。

    1時間の映像は、人間は処理しきれない

    3分以下のVTRは、だいたい型が決まっている。

    全部が全部そうではないけど、無難な型があるのは間違いない。

    でも10分、30分、1時間となってくると、

    その型は通用しなくなる。

    構成で、はっきり自力の差が出る。

    そして、迷いが増える。

    1時間のタイムラインをパッと見て、

    この部分についてすぐに答えて、はできない。

    1時間かけながら説明しなければならないからだ。

    人間はそれはやらない。

    だからいつも「これで大丈夫なのかな?」

    という不安と戦っている。

    Claude Codeは、そこが違う。

    僕のタイムラインに載っている

    メタデータと構成の内容を、実尺込みで把握している。

    誰のどのブロックに何秒注いでいるかが、

    一目瞭然になる。

    長編の並び替えのパターンは、無限にある。

    人間が完璧に扱える情報量ではない。

    尺が長ければ長いほど、これが効く。

    厳しく、検証してくる

    こうも言ってくる。

    「このシーン長すぎませんか」

    「ここからここの受け渡しが唐突ですね」

    「この映像はもっと後に撮られたものですけど時系列的に合ってますか」

    過去に自分が作った映像のデータも、

    私自身の編集の判断も、全部Claude Codeに食わせてある。

    だから、この並びは俺っぽくなっているか、

    というのを常に検証してくる。

    そのうえで、厳しく返品してくる。

    今の僕のタイムラインを、である。

    これが意外と合っている。

    痛いところを突いてくるのだ。

    やっぱりAIは構成する力はあるのだな、と思った。

    もちろん、納得いかないものは無視するけど。

    構成の迷いをそのままぶん投げて相談ができる。

    情報処理を任せて、本質領域を議論する。

    俺がやりたかったのはこんなやりとりだった。

    一人で黙々とやる、の先。

    今のClaude Codeが持っているのは、

    僕一人の傾向と、僕一人の編集ノウハウにすぎない。

    これには限界がある。

    だからリアルの世界で、いろんな人と議論する。

    ああじゃない、こうじゃない、

    俺はこれだと思う、をぶつけ合う。

    それを続けたら、

    Claude Codeにも筋肉がついてきて、

    きっと様々なパターンを提案できるようになる。

    一人で黙々とやるのは、前提だ。

    どこまでいっても映像編集は孤独でいい。

    だから、外に出て、人と会おう。ああじゃない、こうじゃないを、ぶつけよう。

    ぶつけた分だけ、相棒は育つ。

    孤独の先にある生産性は、

    そうして上がっていく。

    話している人

    青野紳三郎さん(株式会社Benten/元Google)会話ログ・コミュニケーションログを活かすAIの会社をやっています。青野さんへのお仕事のご相談は Benten のホームページから どう

    内藤賢志郎(ないとう・けんしろう)福岡のテレビ局で12年、ディレクターとしてスポーツ中継・ドキュメンタリーを制作し、2026年に独立。現在は「映像制作×AI活用」の二本柱で、企業の映像制作・AI導入の伴走・講演などを行っています。

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    45 min
  • #23 AIと壁打ちしてるだけで、仕事をやってる気になっていた

    AIに相談しているだけで、

    仕事をやってる気になっていた。

    不安を和らげてる自分がいた。

    なんとも情けない。

    そんな自分が嫌いだ。

    これから、

    初対面のカメラマンさんと打ち合わせがある。

    テレビ局にいた12年は、

    常に顔馴染みのカメラマンと同じ現場だった。

    言わなくても分かってくれる、あの安心感。

    一緒に冗談や愚痴を言い合える、あの心地よさ。

    辞めた今は、初めましての人と組む。

    自分がどんな映像を撮りたいか。

    それを相手の頭にインストールするまでが、

    ディレクターの仕事だ。

    打ち合わせ資料、40分で完成

    そのための資料を、今朝作った。

    起きて、散歩して、ジムへ。

    ジムに行く前に、

    Claude Codeへ指示だけ出しておいた。

    帰ってきたら、叩き台ができていた。

    おかしな文言と、

    わかりにくいデザインを直して、僕らしさを吹き込む。

    20分か30分。

    作り始めてから、40分。

    もう、できた。

    ゼロから自分でワードやパワポで作ったら、

    1日じゃ効かない。そんなA4サイズ5枚。

    「これ、AIで作ってんでしょう?」

    という議論が、ある。

    この資料に関しては、それでいい。

    打ち合わせ資料は、制作物じゃない。

    意図が、正確に、最速で伝わればいい。

    それがうまいのがAIだから、任せた。

    僕の方が早かったら、任せない。

    それだけのこと。

    出来上がった資料を評価してもらおうなんて微塵も思ってない。

    楽してんだろと思われても、別にいい。

    目的は、「僕の意図を汲み取ってもらうこと」だからだ。

    誤字脱字か少ないかではない。

    意外とテレビ局では「資料の出来」で評価されるんだよね。

    まじで意味ないな、と今になって思う。

    それっぽい答えに満足するな

    編集ソフトには、

    80分ぶんの映像素材が並んでいる。

    AIはそれを読んで、

    足りない映像を、

    登場人物込みで洗い出してくれた。

    口で説明するより、早くて正確。

    作業自体がこんなに速くなったのはいいこと。

    目的が達成されれば、極論なんでもいい。

    だけど自分の満足度はまた、別の話だ。

    進んでいるのか、

    進んでいないのか、

    よくわからない。

    最近、そういう時間が増えた。

    不安になると、すぐAIに聞く。

    この方向で合ってるか。

    間違ってないか。

    壁打ちして、

    リサーチさせて、

    検証までさせて。

    結果それで、満足していた。

    相談しているだけで、

    俺は汗をかいていなかった。

    仕事をやってる気になっていた。

    AIに任せるなという話じゃない。

    自分が動いて、AIも動かす。

    それが理想のはずなのに、

    自分が動いていないくせに、

    指示と壁打ちだけしている。

    これが人間の、自分自身の弱さ。

    ダメなやつはどれだけ便利になっても、ダメなのだ。

    「季節を言い訳にすんな」

    仕事柄、

    プロフェッショナルな人たちと会う機会が多い。

    プロの人たちは、自分に厳しい。

    朝早く起きる。

    続ける。

    時間を無駄に過ごさない。

    当たり前の細かいことへの徹底っぷりが、

    全然違う。

    だから同じ人間なのに、

    人生のステージが違うのだ。

    僕は放っておくと、甘さが出てくる。

    だからそういう人と話すと、ピリッとする。

    そんな一人に、

    つい言ってしまった。

    「夏バテもあるんですかね」

    返ってきたのは、たった一行。

    「季節を言い訳にするやつ、多いよね」

    ガツンときた。

    暑い。

    だるい。

    体がしんどい。

    何でもいいから理由をつけて、

    動かない自分に納得しようとする。

    不意な一言で、見透かされた。

    動くべきは、いつだって人間

    ツケは、必ず回ってくる。

    AIで効率化しようが、

    自動化しようが、関係ない。

    朝、早く起きる。

    散歩を続ける。

    時間を無駄に過ごさない。

    暑さを、動かない理由にしない。

    AIなんて、健全な人間生活の、補助でいい。

    話している人

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  • #22 頭痛の犯人は、夏バテじゃなくてスマホだった

    スマホを、置けない。

    置けないまま、先週、体を壊しかけた。

    目の奥が痛い。

    頭がずっとガンガンする。

    熱はないのに、集中できない。

    やる気も起きない。

    動かないから、余計なことを考える。

    将来の不安まで、セットで押し寄せてくる。

    気持ちも沈んだ。

    夏バテだと思っていた。

    いや、おそらく違う。

    原因は、スマホだ。

    散らかりすぎた発信

    思い当たる節が、ありすぎた。

    このところ、発信に力を入れすぎていた。

    記事を書く。

    ポッドキャストを録る。

    AppleとSpotifyとAudibleに流す。

    Facebookに転送する。

    Instagramにリンクを貼る。

    X記事も書く。

    で、出したら出したで、各媒体の反応を見に行く。

    どうしても気になって、見に行っちゃう。

    そのたびに、スマホを触る。

    やりすぎっす。

    発信先、散らかりすぎ。

    効果と業務量が、見合ってない。

    そのインプレッションがお前に何をもたらしてるの?

    今自分はAIに仕事をさせる道具(Claude Code)まで

    、スマホから動かしている。

    開発でも映像編集でも使うから、スマホを見る時間はさらに積み上がる。

    スマホで仕事が完結する。

    楽だけど、怖い。

    次世代の病気だ、これ。

    手放してみた

    「ぶっ倒れるな」と思って、手放してみた。

    この2日間、スマホを触る回数を1日あたり半分以下にした。

    体調が、戻ってきた。

    だいぶ楽。だいぶ楽。

    今は、スマホを手に持っただけで、

    邪悪な気が体に流れ込んでくるのがわかる。

    オカルトじゃない。

    わかるんです、これが。

    恐ろしいものを発明しましたね、人類は。

    スマホ、マジで危ない。

    枠で抜く

    海外の情報を見ていると、

    「午前中は触らない」「寝る前は触らない」と決めて、

    仕組みに落とし込んでいる人たちがいる。

    集中力のためであり、健康のためでもある。

    会社員じゃない今、健康は、最重要課題だ。

    今回、身体でわかった。

    僕はというと、今は「なるべく触らない」でやっている。

    通知とかOFF。ブルってもほっとく。

    もちろん、全然触っていないわけじゃない。

    「なるべく」で終わる気もしている。

    だから、枠で決める。

    意志で減らすんじゃなくて、仕組みに落とす。

    3時間離れてみよう。

    外の空気を吸ってこよう。

    少し涼しくなってることに気づこう。

    スマホはすごい。

    AIとの相性も抜群だ。

    ただ、想像以上に「集中力」と「健康」を奪っている。

    子どもにゲームを叱る前に、まず自分がスマホを絶て。

    お盆前だ。

    まずは夏休みのあいだ、やってみる。

    集中力と、体力と、健康は、かけがえのない資産だ。

    話している人

    内藤賢志郎(ないとう・けんしろう)福岡のテレビ局で12年、ディレクターとしてスポーツ中継・ドキュメンタリーを制作し、2026年に独立。現在は「映像制作×AI活用」の二本柱で、企業の映像制作・AI導入の伴走・講演などを行っています。

    映像制作/AI導入・活用の伴走/講演・研修のご相談は K-studio のホームページから どうぞ。

    日々の気づきは X(@kenshi_story)、過去の代表記事は note にまとめています。

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    この番組について

    「結果を残した人は、どう自分を更新し続けるのか。」テレビ局で12年、スポーツ中継とドキュメンタリーを作ってきた映像ディレクター・内藤賢志郎が、アナログな現場仕事とAIのリアルな付き合い方を話す番組です。

    #アナログ人間のAIアップデート論



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    13 min

About アナログ人間の本音編集室

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福岡ソフトバンクホークス長編ドキュメンタリー映画「HAWKS THE MOVIE2026」監督・制作プロデューサー。テレビ局の現場最前線で12年働いたアナログ人間が、映像制作×独立のリアル×AI活用法をなるだけ本音で語ります。