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第211回 ネットワーキングは短距離走ではなくマラソン


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このポッドキャストは、コンビニの人材育成を支援するこんくり株式会社とビジネスの自走化を支援するActionCOACHの提供でお送りいたします。

第211回は「ネットワーキングは短距離走ではなくマラソン」と題してお送りいたします。英語版のエピソード744をご参照ください。

安: 大竹さん、こんにちは。

大竹:こんにちは。

安:今回もよろしくお願いします。

大竹:お願いします。

安:さあ、今日のタイトルが「ネットワーキングは短距離走ではなくマラソン」ということなんですけども。

大竹:はい。

安:こちらについてお話をしていただけますでしょうか?

大竹:はい。すごく面白いタイトルだなと思われると思うんですけど、これは比喩的な表現だと思うんですよね。私たちが行っているネットワーキングっていうのを競技で例えると「短距離走ではなくマラソンですよ」という話をされていました。短距離走とマラソンの違いってどんなふうに思われたりしますか?

安:そうですね。私、中学校の時に陸上部だったんですけど、短距離走ってだいたい100メートルとか200メートルぐらいで、長距離走になってくると1キロとか、1000メートル以上を表していくようなイメージがあって、そうすると走り方が全然違うんですよね。短距離走だと結構全速力で速く足を回転させるイメージがあるんですが、長距離だと一定のペースを維持しながら長く走れるように、速さというよりもフォームとか走り方のスピードの調整などを、短距離走よりも少しゆっくりに調整しているイメージがあるんですよ。

大竹:なるほど。

安:そういう違いかなと思ったんですけど、どうですかね。

大竹:そうですね、面白いですね。ちなみに長距離走を短距離みたいなふうに走ってしまうとどういうことが起こるんですか。

安:そうですね。 もう途中で走れなくなってしまうんじゃないかなと思います。

大竹:ゴールにたどり着けないっていうような状況になるんですかね。

安:そうです。完走できないまま離脱してしまうんじゃないかなと思います。

大竹:そうなんですね。じゃあ長距離走には長距離走の走り方があって、その方が結果的にはタイムが伸びるというか、早く着くっていうイメージなんですか?

安:そうですね。長距離走が得意な方って、ペースをあまり変えずに、でも最後のラストスパートで少しペースを上げながら走れる、調整している人が最終的にいい成績を残している気がするので。ペースの配分だったりとか、長く走るんだっていう意識づけも大事なのかなと感じますね。

大竹:なるほど、ありがとうございます。これはBNIに当てはめて考えてみたいんですけど。「BNIも長期的なプログラムだ」っていうお話はトレーニングでもされていると思うんですけど。短距離走のように走りきろうとする方もたまにはいらっしゃるんじゃないかな、というふうに思うんですね。もちろんペースを上げる時も必要だとは思うんですけれども、短距離のように走ってしまうと息切れしてしまって、そこで退会されてしまうということもあるんじゃないかなというふうに思うんですね。以前いらっしゃったメンバーさんなんですけど、「私は1年だけやると決めています」と入られて、1年間ものすごい全速力で走られたんですよね。毎週リファーラルとかもたくさん出されていたし、ビジターさんもすごく招待されていたんですけど、1年間たったときに振り返って、結果が自分が思うようには出ていないということで退会されてしまったんですよね。安さん、こんな経験ってありますでしょうか?

安:私自身はもちろん続いているのでないんですけど、周りのメンバーでやはり同じような経験をしている人が多くいたような気がします。

大竹:なるほど、そうですよね。マイズナー博士は、私たちのつながり、人脈、ネットワークを収益性の高いものに変えていくために、VCPプロセスっていうのを提案されています。「まずは知っていただくという段階があって、その後に信頼を築いていくという段階があって、その後にビジネスの収益につながるようなつながりになっていくよ」というプロセスの話をされていたと思うんですけど。これはやはり一朝一夕にはいかないというか、長く時間をかけて耕していくというか、育んでいく必要があるということなんじゃないかなというふうに思うんですね。別の喩えで、「ネットワーキングは狩猟ではなく農耕である」みたいな話は、以前トレーニングではよくされてたんですけど、安さんも聞かれたことあるんじゃないかなと思うんですけど、覚えていることってありますか?

安:あります。一番最初から「農耕型ですよ」ってずっと言われ続けました。「その農耕型でやっていく方が、例えばビジネスの段階やステージが変わってきたときに、やり方を変えることができる」という話を一緒にしていただいた記憶があります。短距離だと方法を変えられないまま全速力で走ってしまうということかなと、そのとき思いましたね。

大竹:ありがとうございます。そうですね。一般的なマーケティングとすごく違う部分なんじゃないかなと思うんですけど。一般的なマーケティングだと、例えば広告を出して、それに対するレスポンス率を上げていくっていうところを、短期で時間を区切ってやっていくっていうような形が多いと思うんですよね。でもBNIの場合、特徴的なのは人との信頼関係を作っていって、それをベースにして新しい顧客と会っていくということなので、人との関係構築にはすごく時間がかかるというところが挙げられると思うんですよね。ただ、一回信頼関係を作っていくと、それがどんどん広がっていく、つながっていくというところがあるのかなというふうに思うんですよね。自分が環境を作った人が、自分の良い口コミをどんどん周りの人に広げていってくれて、それがさらに先にもつながっていく。それによってリファーラル曲線が 二次曲線のように上がっていくという、そんな広がりがあるというところが言われていることだと思うんですね。VCPプロセスっていう話をするときに、情報に例えて説明されているのを聞かれたことはあるんじゃないかなと思うんですけど。最初の一番上が「V」、一番広い部分。ちょっと絞られて「C」。最後に「P」というところでだんだん狭まっていくというようなところなんですけど。この情報で例えると、逆三角形の入り口の広さももちろん大事なんだけど、深さもすごく大事なんじゃないか。新しいつながりを作ることと、その関係性を深めていくっていうことは全く違うことだというふうにマイズナー博士はおっしゃられています。私たちの課題は、「限られた時間の中でバランスをどうやって取っていくのか」ということなんじゃないかなというふうに思います。安さんは、「毎週新しいつながりができていくということ」と、「できたつながりを深めていくという時間を取っていくこと」、バランスを限られた時間の中でどうやって取っていくかということに関して、どんなふうに工夫されていたりとかしますか。

安:まず優先順位を私は意識してるかもしれないですね。例えば、まず新しく出会った方とは本当にはじめましてなので、できるだけ優先的に話を聞くっていうことをやっています。そこから「より関係を深めていけそうだな」とか、例えば「お仕事の中でも親和性が高そうだな」とか、「この人にもっともっと貢献していきたいな」と思った人がいたら、その方と優先的に時間を作るという風にしていますね。もちろんスケジューリングで1日に何件とか、1週間に何件とか、そういったスケジューリングも意識はするんですけども。あまり固執はしすぎずに、「今私がどのように関わっていけば、よりその方との関係を深められそうか」とか、「そこから先の貢献につなげられそうか」っていうことを軸に考えてセッティングをしています。

大竹:なるほど、ありがとうございます。これは視聴者の方のご意見とか体験もお聞きしたいなというふうに思うところなんですけど。私自身がうまくいってなかったなという時に、どうだったかなって。振り返ってみると、毎週のように新しい方との1to1しかしていなかった時、つまり最初の入り口をたくさん広げていくところだけで深めていくっていうことに全く時間を投資できてなかった時、その時はすごく時間を投資してるんだけども、それに対して成果・収益という部分であまり上がっていなかったなというふうに感じています。ここから私が変えていったのは、「1週間で初回の1to1の方の数をちょっと制限をしてみよう」ということをしています。割合をちょっと変えるっていうイメージです。初回の1to1の方の割合を1割から2割ぐらいにして、繰り返し深めていくための1to1の割合を8割ぐらいにしていくというところですね。そうすることによって、もちろん新しい方との関係も作るし、深めていくための時間も投資をしていくというところのバランスを取っていこうということを今はやってたりします。皆さんはどんなふうな工夫をされているか、ぜひコメント等でいただけるとありがたいです。

安:それで言うと、確かに私も関係を深めたいという方に関しては何回も何回も繰り返してますね。あえて1時間とか30分っていう、いわゆる形式的な時間の枠を取るというよりは、ちょっとした数分でも10分でもいいので話をする時間を作るということをやっているかなって、今、大竹さんの話を聞きながら思いました。

大竹:素晴らしいですね。ありがとうございます。初回の1to1で見極めるかっていうのが結構重要になってくるのかなというふうに思うんですよね。「今のタイミングで関係を深めていくべき人なんだろうか」、それとも「もうちょっと時間を置いた方がいいんだろうか」というところを、最初の1to1でなるべく見極められるようになるといいんじゃないかなと思うんですけど。そのためにも1to1シートって表面的な内容だけだとどうしてもお互いに理解が進まないので、どっちなんだろうなみたいな感じで終わってしまうということもあると思うので。以前のポッドキャストでもお話をしたんですけど、私の場合は、1to1シートを交換しておいて質問をしていただくと、その方が今「どこに関心があるのか」とか、「どういう価値観を持たれているのか」っていうことが質問から見えてくる部分もあるので、そうすると、今のタイミングで繰り返して関係を構築していくべき人なのか、それとももうちょっと時間を置いた方がいいのかっていうところがわかってくるかなというふうに思います。

安:そうですね。1to1に限らず、おそらく貢献をするという姿勢を全力でやろうとすると、どうしても短期的に成果を求めてしまう傾向が出てくるので、例えばリファーラルを提供しようとか、あるいは受け取ろうとか、そういったどちらの姿勢に関しても、「とにかく1年で」というふうに区切るというよりは、しっかりと着実に関係性を築いていくという意識で関わり続けていくのが、もしかすると継続的に活動を続けられるポイントになるんじゃないかなと私は思いました。

大竹:素晴らしい。ありがとうございます。マイズナー博士も「何を知っているかとか、誰を知っているかというのはあまり重要ではないんだ」と。「その人のことをどれくらい深く知っているのかということが重要なんだ」というふうにおっしゃっていて、単なる連絡先の数を私たちは増やしているわけではなくて、意義深い信頼関係、お互いの人生を応援し合えるような関係性を作っていくということ。そのために、ネットワーキングということに関しては、長期的に取り組んでいく計画をしていく。「時にはスピードを上げるために、スピードを落とさなければならない」っていう、すごく面白い言い方もされてらっしゃるんです。より遠くに行くために、時間通りに着くために、時にはスピードを落とさなければならない時もあるということなんです。そういうこともぜひ1to1でお互い状況を確認しながら話し合ってみるというのもいいんじゃないかなというふうに思いました。

安:ありがとうございます。それでは、そろそろ終わりに近づいてまいりましたが、大竹さんからメンバーの皆さんへメッセージはありますか?

大竹:ありがとうございます。今回は「ネットワーキングは短距離走ではなくマラソン」というテーマだったんですけれども。私はビジネスでも、「もしかしたら一緒なのかもしれないな」というふうに感じました。私の経験なんですけども、もともとITの業界にいたんです。ちょうどITバブルの頃だったので、たくさんのIT企業が生まれて、急成長していって、そしてなくなっていく、ということを経験しました。すごく短距離走のようにものすごい勢いで成長したんだけども、ほとんどが消えていくという体験をしたんです。なので、ビジネスにおいても、例えばお客さんとか従業員の数を一時的にたくさん増やしたとしても、その人たちとの関係構築をおろそかにしてしまえば、それを継続することはできないということなんじゃないかなというふうに思いました。「早く行きたければ一人で行きなさい」と。「遠くへ行きたければ皆と共に行きなさい」という言葉がありますけれども、皆と共に行くというのは、「一緒に行く人たちとの意義深い関係構築をしながら行きましょう」ということなのかなというふうに思いました。「より大きな成果を求めるのであれば、周りにいる人たちとの関係性を大切にすることから始めましょう」というのがこのテーマだったんじゃないかなというふうに感じました。

安:大竹さん、ありがとうございました。最後までお聞きいただきありがとうございます。今回のお話はいかがだったでしょうか。皆さんからのご意見やコメント、本当に励みになります。よろしければInstagramやYouTubeで発信しておりますので、公式サイトと合わせてぜひコメントを残していただけると嬉しいです。皆さんの声が次回のトピックや内容をより良くしていくための大切なヒントになるかもしれません。一緒にこのポッドキャストを成長させていけたらと思っています。それでは次回もオフィシャルBNIポッドキャストでお会いしましょう。See you next week.

第211回 ネットワーキングは短距離走ではなくマラソンBNI Japan Official Podcastで公開された投稿です。

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