二百十日 (Nihyakutouka) by Sōseki Natsume (1867 - 1916)
By LibriVox
『二百十日』は夏目漱石の小説である。明治39年10月、雑誌『中央公論』に発表され、その年12月、『鶉籠』に収録されて出版された。阿蘇山に登る、2人の青年、圭さんと碌さんの2人の会話体で終始する小説である。語られるのはビールや半熟卵を知らない宿の女とのやり取りや、道すがらの鍛冶屋の様子などの瑣末な話題の中に、チャールズ・ディケンズの『二都物語』などに唐突に言及しながら華族や金持ちに対する圭さんの慷慨... more