「激震のアジア自動車市場! タイ政府のEV電池優遇拡大策が仕掛ける日系メーカー救済の賭け」 「2026年9月9日、東南アジアの自動車生産における一大拠点であり「アジアのデトロイト」の異名をとるタイから、世界の自動車産業の勢力図を揺るがす重要な方針転換が報じられた。タイ投資委員会(BOI:Board of Investment)をはじめ、現地大手紙バンコク・ポスト(Bangkok Post)、タイ国営放送(MCOT)などが伝えた決定事項によると、タイ政府は車載用小型セル電池や電動化関連技術の現地生産を対象とした新たな投資優遇策(インセンティブ)の対象と枠組みを大幅に拡大・更新することを閣議決定した。現地で巨大な生産・販売網を展開してきた日系大手自動車メーカーや関連サプライヤーへの支援姿勢を一段と鮮明にした格好だ。タイは長年にわたり、トヨタ自動車やホンダ、日産自動車、三菱自動車といった日系自動車メーカーが多額の投資を行い、強力なサプライチェーン(部品供給網)と製造基盤を築き上げてきた「日系車の城下町」であった。内燃機関(ガソリン車やディゼル車)およびハイブリッド車(HEV)を中心に、タイ国内市場での消費にとどまらず、周辺諸国や世界各国へ向けた輸出拠点として不動の地位を誇ってきた。しかし近年、その強固な足盤に未曾有の危機が襲いかかっている。電気自動車(EV)シフトを急ぐ中国系EVメーカーが、政府の手厚い補助金政策を背景にタイ市場へ怒涛の勢いで進出し、廉価なEV製品を武器に日系メーカーの市場シェアを急速に食い荒らしているからだ。」