このエピソードでは、デジャがどのような環境で育ってきたのか、出産のときから現在まで、その過去が丁寧に描かれます。あの夜、ランダルとベスの家に現れた、あの愛想のないとっつきにくい少女が、どんな道のりを歩んできたのか、その全貌が明かされます。
◯親になるということは
16歳でデジャを出産した母ショウナ。
精神的に未熟な彼女に、祖母が近くで献身的に寄り添い、見守ります。しかしショウナは、自立には程遠く、相談したり、人生を組み立てたりする力が育っていません。
◯里子の生存戦略
同じような状況に置かれても、SOSを出さずに「耐える」ことで身を守る子(レイバン)もいれば、デジャのように助けを求める力を持つ子もいます。
◯未完了な親子関係
ベスとランダルのもとで、子どもらしく笑うデジャを見て、ショウナは「自分は親として失格だった」と感じます。そして率直な話し合いを持たないまま、彼女はデジャを手放す決断をします。
祖母との絵本の読み聞かせの時間の記憶、不器用な母、自分は大切にされていた、という実感が、デジャの心を支えていたのではないか、という考察もしました。大切にされているという実感を感じられることこそが生きる原動力になるのではないでしょうか。
キーワード:
シングルマザー、複合的問題を抱える家族、社会的擁護、貧困とその連鎖、人種・教育格差、依存体質、ネグレクト、児童相談所、親子分離と二次的被害、ヤングケアラー(学校での顔と家庭でのケア役割)、他職種連携、エデュケーター、伴走支援、日米仏の支援の制度、ケースワーカーの役割、システムの限界、母子支援の実情
<関連作品・文献>
・映画「mother」
https://press.moviewalker.jp/mv70577/
・洋楽Tracy Chapman「Fast Car」
https://note.com/sebamutsu/n/n8489dc7c8b84
・安發 明子 「1人ひとりに届ける福祉が支えるフランスの子どもの育ちと家庭」
https://www.kamogawa.co.jp/kensaku/syoseki/ha/1280.html
・絵本”Goodnight Moon”
https://www.ehonnavi.net/ehon00.asp?no=2827&srsltid=AfmBOorTrL4itrvQy7cbxp0tKFAcDO1wT44clFrT8H7nO-F-906Z2IUX
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