あとがき ほまくの「無言館」への旅は終わりました。片手のない絵描きさんとの約束、ぼくを苦労して育ててくれた父や母との約束を、ぼくはようやく果たすことができました。「無言館」の開館にあたって、この本を読んでくれたみなさんにも約束してもらいたいのです。「二度と戦争を起こさないこと」「自分の生命、他人の生命、生命あるすべてのものを大切にして生きてゆくこと」。そしてー「画学生さんが最後まで絵筆をはなさなかったのと同じように、心から愛するものをもつこと」。あ、それからもう一つ、「いつかかならず、無言館をおとずれてくれること」。画学生たちの絵は、私たちに「希望をもって生きること」がどんなにすばらしいかを伝えてくれるでしょうから。この本を読んでくれてありがとう。こんどは、みなさんと、「無言館」で会うのを楽しみにしています。窪島誠一郎