7月3日、Googleは生成ビデオモデル「Veo 3」を159か国以上のGeminiユーザーへ一斉提供すると発表しました。利用できるのは有料のAI Proプラン加入者のみで、生成は1日3本・最大8秒という枠を設けながらも、公開から数時間でインドや英国を含む主要マーケットへ拡大し“世界標準”の座を取りに来た格好です。

Microsoft は 6 月 30 日付の公式ブログ「The Path to Medical Superintelligence」で、医療用 AI システム MAI-DxO を初公開しました。研究チームは、複数の最先端 LLM を「オーケストレーター」が取りまとめ、専門医カンファレンスを仮想的に再現することで、難度の高い診断を次々に解決できると報告しています。

7 月 2 日、Microsoft は 最大 9,100 人（全社員の約 4 %）を削減 すると発表しました。対象は Xbox、HoloLens、Azure など広範囲に及び、とりわけ Xbox 組織が大きな痛手を負います。Phil Spencer 氏は従業員向けメールで「管理階層を薄くし、成長分野へ経営資源を振り向ける」と説明しました。

7月1日未明、イーロン・マスク氏率いるxAIは総額100億ドル（約1兆4300億円）の資金調達を完了したと発表しました。内訳は、Morgan Stanley主導のシニア担保付ノートとタームローンで50億ドル、さらに既存株主や新規戦略投資家からのエクイティ出資で50億ドル。日本メディアのITmediaは「1.4兆円の巨額調達」と速報し、生成AIブームの資金規模が新たな段階に入ったことを強調しています。

クラウドフレアが 7 月 1 日に発表した「Pay per Crawl」は、出版社やクリエイターが AI 企業に対し “ページを読むたびに数センチ課金” という仕組みを初めて提供します。サイト管理者はダッシュボードで OpenAI か Anthropic かといったクローラーを選び、1 リクエストあたりの料金を秒単位で設定。AI 側は同じくクラウドフレアのアカウントを通じて支払い、同社が仲介精算するというモデルです。

6月30日、Cursorの開発元Anysphereは「Cursor Agentがウェブとモバイルに対応した」と発表しました。これまでVisual Studio CodeベースのIDE内だけで動いていたエージェントが、ブラウザー経由で起動できるようになり、外出先でもタスクを投げて進捗を眺められるようになったのです。

米 TechCrunch と Bloomberg は 6 月 30 日、「Apple が Siri の次期アップデートで Anthropic あるいは OpenAI の基盤モデル採用を検討している」と相次いで報じました。内部関係者によれば、Apple は昨夏から自前 LLM を育成してきましたが仕上がりが想定より遅れ、ここに来て外部協力へ大きく舵を切るシナリオが浮上しているというのです。

トヨタグループのソフト会社 Woven by Toyota が公開した論文「CitySim」は、GPT-4o mini を中核に据えた住民エージェント1,000体を東京圏で２か月間暮らさせる実験を実施しました。通勤ラッシュのピーク時刻や週末レジャーの山谷は、日本政府の時間利用統計とほぼ重なり、従来のルールベース都市モデルより人間らしい行動分布を実現したと報告しています。

Googleは6月30日、CFSと200 MW・20年超規模の電力購入契約を結び、同時に追加出資を行ったと発表しました。これは企業が融合発電を前提に結ぶ世界最大の直接オフテイク契約であり、ARC完成後はGoogleデータセンターの電力の一部が“人工の太陽”で賄われる見通しです。

The Information は 6 月 28 日付の記事で、OpenAI が Palantir 型のコンサルティング事業 を本格化させたと報じました。同社は「Forward Deployed Engineer（FDE）」と呼ばれる専任チームを編成し、顧客ごとに 10 人前後を派遣。AI モデルの追加学習から社内データ基盤との統合、ガバナンス設定までを一気通貫で請け負います。料金は 最低 1,000 万ドル――従来の API 契約の数十倍に達し、ソフトウェア＋人的サービスのハイブリッドが収益の第二柱に浮上しました。