先週から台湾語男性歌手の葉啓田さんについてご紹介しています。
台湾語の曲で、最も有名な曲といっても過言ではない、愛拼才會贏。この曲は台湾だけでなく中国、香港、シンガポールなどでも大変人気の曲で、台湾語の歌でこれほど多くの国で愛されている曲は他にはないと言われています。
客家語、広東語、上海語バージョンなど様々な言語のバージョン、そして多くの歌手によって歌われています。
これほどまでに愛されているこの曲の歌詞をご紹介したいと思います。
歌詞は台湾語の歌によくある1番のみで、繰り返すタイプの曲です。タイトルの意味は頑張れば勝つ。
少しぐらい希望を失っても 嘆かなくていい
少しぐらい落胆しても 恐れなくていい
失望して毎日酔ってボケーッとしているのが一番悪い
それは魂の無い体だけの案山子(カカシ)の様だ
人生は海の荒浪の様に
上がるときもあれば、落ちる時もある
幸運も不運も 規則通り仕事を進めて乗り切るものだ
三割は天の定めで 七割は実力で決まる
この曲を愛した著名人は多く、台湾の経営の神様といわれる、台湾プラスチックグループ創業者、王永慶氏はこの曲の大ファンだったと言われています。明るいメロディに頑張ろうという気持ちが起きる歌詞。台湾ではこの曲は選挙イベントでも欠かせない曲となっています。
さて、葉啓田さんの歌手人生、コンサートでの衝突による事件、指名手配、逮捕、そして、復帰。愛拼才會贏の大ヒットと順調にいったように見えますが、なんと歌手としての人生は次に世代に渡したい、そして社会のために尽くしたいとなんと立法委員、つまり国会議員選挙に出馬します。1992年 45才の時に初当選。しかし、その後連続当選は果たせず、また奥さんとも離婚。選挙活動によって多額の借金を抱えたといいます。
1997年、49歳でテレビ番組の司会者として芸能活動に復帰しますが、やはり議員の夢をあきらめきれず1999年に再度出馬。当選も2002年に再び落選してしまします。
再び歌手人生をと、2005年に愛你未著 我祝你幸福という曲を発表しますが、 海賊版が出回ったことなどで、売り上げが伸びませんでした。
失意の葉啓田さんでしたが、2010年 娘がニューヨークのチャイナタウンでバスに乗っている時に、たまたま流れた愛拼才會贏。父親の曲が長くに愛されていると感動し、この曲で再度、歌手活動を行うことをすすめ、歌手活動を再開します。
愛拼才會贏は、いいことも悪いことも経験した葉啓田さんの人生そのもの、曲通りに人生だともいわれています。
一つは「浪子的心情」、放蕩者の気持ちという意味の曲です。
放蕩者の気持ちは まるで宇宙を穿つ流れ星のようだ
放蕩者の運命は まるで鍋底のアリのようだ
僕だって生命の意義をわかっている
僕だって放浪のままではだめだとわかっている
僕だってちゃんと毎日を過ごしたい
僕だって 僕だって一からやり直したい
誰がわかってくれるよ 誰が慰めてくれるよ
このままではいけないということはわかっているんだという、気持ちによりそった曲ですね。
あなたと僕とが会えたなら 水臭い言葉はいらない
今夜一緒にいれるなら お酒もう一杯いこう
友よ 乾杯よ 飲み干そうよ
酔っぱらうまで思う存分飲もうよ
どんな困難や解決できない問題があったって
今しばらく悩むのをやめよう
天や地すら知らないところまで酔っぱらおう
歌手人生だけでなく、波乱万丈の人生を送った葉啓田さん。その歌声は誰も拒むことができない、彼しかいない歌声、誰もがほれぼれすると言われ、
台湾語歌手のキングとして今でも数々の名曲が愛されています。