ベーシック講座の修了生と、初めて来た人。
同じセッションを受けて、何がちがうのか。
きりちゃん(桐谷晃司)はその差を、一言で言い表した。
「スタートが早い」と。
ストーリーを語り続ける人は、どこにも行かない。
初めてセッションに来た人は、ストーリーを語る。幼少期から今までの人生、乗り越えてきた苦労、周りの部下たちのこと、会社のこと——それをひたすら話し続ける。
それを聞き続けても、どこにも行かない。
ベーシック修了生はちがう。「今ここ」に戻る癖がついている。今この瞬間、自分は何を感じているか。そこから入れるから、深まるのが早い。
会話は「あの人がこうだ」という他人ごとの世界だ。対話は「今あなたはどう感じていますか」という、自分ごとの世界だ。
状況と、その人を切り離さない。
きりちゃんのセッションをずっと見てきたあやさん(深澤絢美)は、気づいていることがある。きりちゃんは、状況とその人を絶対に切り離さない。
トラブルがある、問題がある——でも、その状況そのものを分析しに行かない。「あなたの中で、今それはどこで発生していますか」と、常に本人と繋げ続ける。
状況だけを見ていると、原因探しが始まる。原因が分かれば対処法も分かるはずだと、アドバイスに向かう。そうしているうちに、いつの間にか「あなたが悪い」という話になっていく。でもきりちゃんは、そこへ行かない。ずっとその人の内側だけを見ている。
おーじが気づいた、不思議な変化。
おーじ(渋谷英樹)はこう言う。「最近、話し始めるとなんか勝手に内省が始まっているんですよ」と。
状況を話しているうちに、自分で原因に気づいていく。誰かに答えを教えてもらうわけでもなく、自己完結し始めている。ベーシック講座を9回受けてきた中で、いつの間にかそういう癖がついていた。
ただ、1人の頭の中でやるとうまくいかない。話して、感じて、語るうちに整理されていく。それがシャトルコーチングという場の力だ。
コーチングとカウンセリング、使い分けが大事。
上司が答えを知っていて、解決策が明確なら、ティーチングでいい。でも部下がモヤモヤしている、エネルギーが出ない、なんとなく苦しい——そういうときは傾聴だ。
その人が自分で内省して、自分の答えを導き出す。ビリーフに気づいたとき、何かが変わり始める。それがカールロジャーズのいう「全人格的成長」だ。
相手の状態を見極める力。それが対人支援者にも管理職にも、これからもっとも必要なものになっていく。
「なんか、気づいちゃうラジオ」とは
「自分らしく、ご機嫌に生きる人をふやす」をPURPOSEに掲げる、一般社団法人らしさ研究所が提供するポッドキャストです。キャリアや感情、人の「内側」にまつわる話を、緩く、でも本音で語ります。
ご意見・ご質問は [email protected] まで。
提供:一般社団法人らしさ研究所 https://rashi-lab.com
出演:桐谷晃司(きりちゃん)、深澤絢美(あやさん)、渋谷英樹(おーじ)、佐藤洋介