台湾において日本の様々なカルチャーは大人気。日本政府によるインバウンド重視政策もあり、昨年、台湾から日本を訪れた人は国・地域別で3位となる延べ475万人あまりに達しました。中華民国台湾の人口が2360万人前後ですから、その割合の高さ、ご理解いただけると思います。
さて、こうした中、日本企業による台湾市場への進出も流れは一層加速しています。経済部投資審議委員会の統計によりますと、2018年の投資額は米ドル15.2億ドル、日本円にしておよそ1690億円、2009年に比べ7倍弱となり、この10年余りでは最高額、歴代でも2番目の金額となり、国・地域別でも3番目となりました。
ではどのような業種の投資が多いのでしょうか、投資審議委員会の統計によりますと、トップは金融及び保険業で8億9345万米ドル(日本円996億1253万円)あまり、件数としては16件でした。2位はパソコン、電子製品及び光学製品製造業で1億4461億米ドル(日本円161億2380万円)あまり、件数は6件、そして3位は小売業卸売業で9693万米ドル(日本円108億760万円)、件数は何と185件に達しました。
投資金額そして件数が成長している中、注意すべきポイントがあります。それは台湾へ投資をする日本企業の産業の内訳の変化です。経済部投資審議委員会の楊淑玲・副執行秘書は、かつては製造業が主体だったが、近年はより多元化し、サービス業が大幅に増え、投資自体も活発になっていると指摘しました。
金融、保険業の投資では、台湾のランドマーク、超高層ビル台北101への伊藤忠商事の出資、楽天銀行と、台湾の金融持株会社、ウォーターランド・フィナンシャル・ホールディングスとのインターネット専業銀行の設立などもみられました。楽天銀行では、このほか、クレジットカードの楽天カード、ECサイトの楽天市場、電子書籍の楽天KOBOなども台湾市場に進出済であるとして、その理由として市場の環境が日本と似通っていることを理由にあげました。
また、小売、卸売業に加え、金額ではそれほど大きくはないものの、ホテル・レストラン業の投資も目立っており、件数では5割を越えています。ラーメンの一蘭、天丼の金子半之助などの外食産業、小売の三井アウトレット、マツモトキヨシなどに加え、この度、ドン・キホーテの台湾市場参入も明らかになりました。
専門家はこの理由について、少子、高齢化で内需市場が頭打ちとなっている中、海外への進出が求められいる日本企業が、過去、様々な交易でパートナーシップ関係を築いてきた台湾市場に参入するのは自然なことだとした上で、台湾の人々が日本のカルチャーに詳しいこと、飲食やエンターテインメントの部分に、お金を惜しまないことを指摘しました。そして、台湾市場が中国大陸や東南アジア進出への試金石となっている、とも分析しています。
業種によっては飽和状態気味で、厳しい競争が始まっているという指摘もありますが、台湾市場を目指す日本企業は今後、まだまだ増えそうですね。