今回は、先日行われたアメリカの第94回 アカデミー賞と日本のアカデミー賞の裏側、そしてウクライナ問題に関連するような映画作品『クナシリ』『赤い闇 スターリンの冷たい大地で』『ウィンター・オン・ファイヤー ウクライナ、自由への闘い』を取り上げます‼
クナシリ
ロシアが実効支配する北方領土・国後島の現実を描いたドキュメンタリー。
北海道からわずか16キロに位置し、かつては四島合計で約1万7000人の日本人が暮らしていたという北方領土。
しかし戦後1947年から48年にかけて日本人の強制退去が行われ、日本政府は問題が解決するまで入域を行わないよう国民に要請している。
旧ソ連出身でフランスを拠点に活動する映像作家ウラジーミル・コズロフが、ロシア連邦保安庁の特別許可と国境警察の通行許可を得て国後島で撮影を敢行。
寺の石垣、朽ち果てた船や砲台、欠けた茶碗など、現在も島のいたるところに残る第2次世界大戦の痕跡。
ロシア人島民たちはそれらを土から掘り起こしながら、日本人との思い出を振り返る。
国後島の厳しい現状や島民たちの生活の様子、政治に翻弄されてきた彼らの複雑な思いなど、ロシア側の主張に偏ることなくありのままに映し出す。
原題:Kounachir