■「聖地には蜘蛛が巣を張る」
　イランの聖地マシュハドで実際に起きた16人の売春婦が殺害された事件を基に製作された。「街を浄化する」という犯行声明の下、売春婦を狙って殺人を繰り返す〝スパイダー・キラー（蜘蛛殺人鬼）〟に街は震撼。女性記者ラヒミ（ザーラ・アミール・エブラヒミ）が事件を追うと…

■「search／#サーチ２」
　スクリーンに映るすべての映像はパソコン上の映像である、というユニークな「縛り」を課したサスペンスミステリーの第２弾。
　デジタルネイティブの女子高校生が、インターネットやガジェットを駆使して、行方不明になった母親を捜し出そうと奮闘する。
　ネット上に、これほど自分たちの日常が記録されているのかと気づかされることが、実はこの映画の最大の恐怖だが、それはともかく、デジタルという飛び道具を横に置いても、秀逸なサスペンスだと思う‥

■「ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい」
　題名、暖色系の世界観、主演の細田佳央太（ほそだ・かなた）と駒井蓮のイメージ。いずれも柔らかく、優しげで、「癒やし系」を予想させるが、この映画はむしろ対極にある。
　細田と駒井が演じる主人公たちは、人間は生きているだけで誰かを不幸にしているのではないかと恐れている‥

■「幻滅」
　19世紀のフランスの文豪バルザックの「人間喜劇」の一編「幻滅｜メディア戦記」を映画化した、社会派人間ドラマだ。舞台は19世紀前半のパリ。恐怖政治の時代が終わり、宮廷貴族が復活。田舎の青年リュシアン（バンジャマン・ヴォワザン）は詩人としての成功を夢見て上京する。生活のため新聞記者の仕事を始めるが、金次第で記事の内容を変える同僚たちに感化され…

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