■「映画イチケイのカラス」

一昨年、フジテレビ系で放送された連続ドラマの映画化です。「コンフィデンスマンＪＰ」シリーズを手掛けた田中亮監督が極上の娯楽作品に仕上げました。

ドラマの主人公、竹野内豊演じる入間みちおは、真実を見極めるために裁判所主導で事件を調べ直す型破りな裁判官。優等生の裁判官、黒木華演じる坂間千鶴は、入間に振り回されながらも成長していきます。

映画は、ドラマの最終回から２年後を描きます。入間と坂間は偶然、岡山で再会し…

■「ＳＨＥ　ＳＡＩＤ　その名を暴け」

2017年にアメリカのニューヨーク・タイムズ紙の２人の記者が、ハリウッドの大物映画プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタインによる性暴力の実態を暴いた特ダネを報じるまでを描いた実録ドラマです。

記憶に新しい刺激的な題材ですが、ドイツ出身で女優でもあるマリア・シュラーダー監督は、２次被害につながるような表現は一切排除。記者たちが真実に肉薄する姿に焦点を絞ります。

■「モリコーネ　映画が恋した音楽家」

2020年に91歳で亡くなった映画音楽の巨匠、エンニオ・モリコーネの実録作品です。凡百の実録ものとは一線を画し、その天才ぶりと何よりも音楽自体の素晴らしさを克明に伝えます。

監督は、「ニュー・シネマ・パラダイス」などのジュゼッペ・トルナトーレ。さすがの手腕です。

■「嘘八百　なにわ夢の陣」

中井貴一演じる目利きの古美術商と、佐々木蔵之介演じる腕利きの陶芸家のはずが、相も変わらずくすぶり続ける「骨董コンビ」。２人が繰り広げる、だまし合いの大騒動を描いたコメディー「嘘八百」シリーズの第３弾です。

今回は豊臣秀吉にまつわる縁起物「秀吉七品」の中で唯一所在不明だった茶碗「鳳凰」を巡り、開催間近の「大阪秀吉博」と「ＴＡＩＫＯＨ秀吉博」も絡み合いながら物語が展開します。

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