『ゾンビと資本主義:主体/ネオリベ/人種/ジェンダーを超えて』
アフリカの民間信仰を源流とし、19世紀にハイチのヴードゥー教の「生ける死者」となった「ゾンビ」。1932年にアメリカ映画で吸血鬼に次ぐモンスターとして登場後は、またたくまにスクリーンを席捲し、やがては社会のさまざまな事象を代弁し、刻印できる便利な「表象/隠喩」として定着した。理性も知性ももたず人を襲い、嚙まれた者も同類になっていく 本書はこうしたゾンビのあり方に、この世/主体/資本主義/人種/ジェンダーの枠組みから逃避する道の可能性を見出す。
1. 観客がゾンビを産み出した
2. アメリカ=ゾンビ
3. 鏡としてのゾンビ
4. 災害多幸症
1. 解放としてのゾンビ身体
2. 意味から碇を上げる
3. どちらでもあり、どちらでもない
4. ゼットピア
1. 反専有の魔術
2. 資本主義が/とゾンビ
3. 2000年代のゾンビ
1. 白いゾンビの出現
2. 黒人の変容
3. ハイパーホワイトの登場
4. オリエンタル・ゾンビ
5. ゾンビ王オバマ
1. ゾンベイビー
2. セクシャル・ゾンビ・ナンバー・ワン
3. ロマンチック・ゾンビ
4. リキッド・モダニティとゾンビ
1. 「それじゃあ、ゾンビになってみよう」
2. 映像を見るということ