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ラジオ収録20230727
「レオンラジオ日の出」テーマ曲 作詞作曲 楠元純一郎 OP「水魚の交わり」、ED 「遺伝子の舟」司会 松尾欣治 中国語翻訳・朗読 レオー(中国語講師・中国大慶の小学校美術教諭)読解者・朗読 松尾欣治(哲学者・大学外部総合評価者)読解者 福留邦浩(国際関係学博士)読解者 李亜老師(日本語言語文学博士) 聴講 劉凱戈、李可心、吉川佳太、沈苁怡
三
同級の生徒はどれもこれもしやうのない三太郎としてばかにしきつてたにもかかはらずその三太郎の隊長ともいふべき蟹本さんには心からませた同情をよせてゐた。彼はほとんど白痴の子で、背たけからみればもう十六七でもあつたらうか。なんでも同じ級に二三年ぐらゐゐては次第に上へ押しあげられるうちそのとき後からあがつていつた私たちとちやうどいつしよになつたのである。もとより自分の齢としもしらないし、ばかの癖でまだほんのたわいのない顔をしてるので彼がいくつになるのかは誰も知らなかつた。
〈三太郎(さんたろう)→愚鈍な者を嘲(あざけ)っていう語、哲学者阿部次郎著『三太郎の日記』。ませた→子どもが歳の割には大人びていること。白痴(はくち)→英語でいうIdiot。背丈(せたけ)→身長。なんでも→たしか、噂で聞いたようなときにいう。もとより→いうまでもなく、もちろん。たわいもない→取るに足りない、たいしたことのない。他愛(たあい)もないも同義。〉
同年级的学生我哪个都看不起,觉得他们都是笨蛋,却从心底同情笨蛋中的“队长”—那个姓蟹本的同学。他几乎就是一个白痴,光看个头的话,怎么也有十六七岁了。听说他曾连续两三年留在同一级,我们这群低年级的孩子也赶了上来,于是才跟我们同班。他根本不知道自己今年几岁,又习惯摆出一副天真单纯的傻模样,所以谁也不知道他到底多大。
彼はふくぶくしい丸顔の頬についたそら豆大のほくろを看板に学校ぢゆうの愛嬌者になつてたが、ひとが面白半分に「蟹本さん、頬ぺたに墨がついてるよ」といふと ふ、ふ、ふ と笑つて「すーみーぢやーなーいーんーだ。ほーくーろーなーんーだ」
とおほやうにいふ。
〈福福(ふくぶく)しい→顔つきがふっくらとして柔らかく幸せそうな。そら豆大の→そら豆ほどの大きさの。愛嬌者(あいきょうもの)→ひょうきんで、かわいらしく、憎めない、愛される人。おほやう→鷹揚(おうよう)に→鷹が悠然と空を飛ぶように、ゆったりとして小事にこだわらないこと。〉
他胖乎乎的圆脸蛋上有一颗蚕豆大小的痣,并因此成为全校学生宠爱的对象。每当有人半开玩笑地对他说: “蟹本,你脸蛋上沾着墨水呢!” 他就“嘿嘿嘿”地笑着,慢吞吞地回答: “不—是—墨—水—啦—,是—颗—痣—啦—”
ラジオ収録20230727
「レオンラジオ日の出」テーマ曲 作詞作曲 楠元純一郎 OP「水魚の交わり」、ED 「遺伝子の舟」司会 松尾欣治 中国語翻訳・朗読 レオー(中国語講師・中国大慶の小学校美術教諭)読解者・朗読 松尾欣治(哲学者・大学外部総合評価者)読解者 福留邦浩(国際関係学博士)読解者 李亜老師(日本語言語文学博士) 聴講 劉凱戈、李可心、吉川佳太、沈苁怡
三
同級の生徒はどれもこれもしやうのない三太郎としてばかにしきつてたにもかかはらずその三太郎の隊長ともいふべき蟹本さんには心からませた同情をよせてゐた。彼はほとんど白痴の子で、背たけからみればもう十六七でもあつたらうか。なんでも同じ級に二三年ぐらゐゐては次第に上へ押しあげられるうちそのとき後からあがつていつた私たちとちやうどいつしよになつたのである。もとより自分の齢としもしらないし、ばかの癖でまだほんのたわいのない顔をしてるので彼がいくつになるのかは誰も知らなかつた。
〈三太郎(さんたろう)→愚鈍な者を嘲(あざけ)っていう語、哲学者阿部次郎著『三太郎の日記』。ませた→子どもが歳の割には大人びていること。白痴(はくち)→英語でいうIdiot。背丈(せたけ)→身長。なんでも→たしか、噂で聞いたようなときにいう。もとより→いうまでもなく、もちろん。たわいもない→取るに足りない、たいしたことのない。他愛(たあい)もないも同義。〉
同年级的学生我哪个都看不起,觉得他们都是笨蛋,却从心底同情笨蛋中的“队长”—那个姓蟹本的同学。他几乎就是一个白痴,光看个头的话,怎么也有十六七岁了。听说他曾连续两三年留在同一级,我们这群低年级的孩子也赶了上来,于是才跟我们同班。他根本不知道自己今年几岁,又习惯摆出一副天真单纯的傻模样,所以谁也不知道他到底多大。
彼はふくぶくしい丸顔の頬についたそら豆大のほくろを看板に学校ぢゆうの愛嬌者になつてたが、ひとが面白半分に「蟹本さん、頬ぺたに墨がついてるよ」といふと ふ、ふ、ふ と笑つて「すーみーぢやーなーいーんーだ。ほーくーろーなーんーだ」
とおほやうにいふ。
〈福福(ふくぶく)しい→顔つきがふっくらとして柔らかく幸せそうな。そら豆大の→そら豆ほどの大きさの。愛嬌者(あいきょうもの)→ひょうきんで、かわいらしく、憎めない、愛される人。おほやう→鷹揚(おうよう)に→鷹が悠然と空を飛ぶように、ゆったりとして小事にこだわらないこと。〉
他胖乎乎的圆脸蛋上有一颗蚕豆大小的痣,并因此成为全校学生宠爱的对象。每当有人半开玩笑地对他说: “蟹本,你脸蛋上沾着墨水呢!” 他就“嘿嘿嘿”地笑着,慢吞吞地回答: “不—是—墨—水—啦—,是—颗—痣—啦—”
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