われらの文学 レオンラジオ 楠元純一郎

57 鲁迅 故乡 01 (第1段落)


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オープニングソング「水魚の交わり(魚水情)」

エンディングソング「バイオバイオバイオ(遺伝子の舟)」

作詞作曲 楠元純一郎

編曲 山之内馨

<われらの文学57 魯迅「故郷」01(第1段落)(ラジオ収録20200823)>

ー中国語の初学者が中国の国語教科書を読むー


 この番組では、中国はもちろん、日本でも中学校の国語の教科書に採用されている魯迅の小説『故郷』を素材にして、日本人が中国語を学ぼうとするものです。そのため、ここでの日本語訳は文法に則して意味がある程度通ればそれでよしとし、必ずしも文学的な表現を追求するものではないことをあらかじめお断りしておきます。

 講師は中国人の小学校美術教諭、レオー君で、学習者は哲学者の松尾欣治先生と私、法学者の楠元純一郎です。

 レオー先生:魯迅先生の文章は文法的には現代中国人にとっても古めかしく、やや堅苦しい感じもします。しかし、その文体や表現はたいへん格調が高く、中国語の学習者はみな、その美しさに魅了され続けています。

 松尾先生:この作品は、日本の国語教育でも定番となっていて、多くの人びとに読まれ、親しまれてきているものです。ちなみに、魯迅を日本に最初に紹介したのは、桜美林大学の創立者である清水安三と盲目のロシアの詩人、エロシェンコです。中村つねという画家がエロシェンコ像を描いていて、これが美術の教科書に出ておりますから、日本人なら誰でも知っているはずです。

 楠元:ああ、日本の文化サロンの原点とも言われている新宿中村屋の関係者ですか。私は中国語を正式に習ったことがないので、いまからワクワク、楽しみです。


【パーソナリティー】



翻訳 レオー(中国語講師・美術家)

翻訳 楠元純一郎(法学者)

監訳・朗読 松尾欣治(哲学者)





【出典】

魯迅「故郷」『魯迅全集』(改造社・1932年)

本書は、中国では中学3年生の国語の教科書に採用されています。


       我冒了严寒,回到相隔二千余里,别了二十余年的故乡去。


 私は厳しい寒さを乗り越え、危険を冒して、二千里以上離れた故郷(こきょう)に20余年ぶりに帰ってきた。

  質問: 回到~去 なのか?

    回答: この場合、去はあってもなくてもよい動詞であるが、それがあれば遠く離れた故郷に帰ってきたという感じが出る。

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