「アルテミス計画の有人月面探査車「LTV」NASA施設でモックアップ使用のテスト実施」 こちらはアメリカ航空宇宙局(NASA)ジョンソン宇宙センターに集結した有人月面探査車「Lunar Terrain Vehicle(LTV)」のモックアップ。LTVはアメリカ主導の有人月探査計画「Artemis(アルテミス)」向けに、NASAが選定したアメリカの民間企業3社によって開発が進められている探査車です。写っているのは向かって左からVenturi Astrolab(ベンチュリ・アストロラボ)の「FLEX」、Intuitive Machines(インテュイティブ・マシーンズ)の「Moon RACER」、Lunar Outpost(ルナー・アウトポスト)の「Eagle」の各モックアップです。日本で開発が進められている有人与圧ローバーとは異なり、LTVは与圧されたキャビンを持たない非与圧式の車両で、宇宙飛行士は月面活動用の宇宙服を着用して搭乗します。NASAによると、電力管理、自動運転、最先端の通信・ナビゲーションシステムに支えられたLTVを利用することで、月の南極に降り立った宇宙飛行士は広範囲にわたって探索を行い、科学機器を運び、月面のサンプルを採取できるようになります。また、LTVは遠隔操作に対応するため、宇宙飛行士が月面に滞在していない期間も無人の探査車としてNASAの科学的目標のサポートや商用の月面活動に使用可能とされています。