どうも、ホシノです。
今回は、アワノさん選書『資本主義と、生きていく。』の深掘り後編をお届けします!
前回紹介した「6つの『追手』」を踏まえ、今回は本書の中でアワノさんが特に「天才的だ…!」と脱帽したという、マルクスの経済思想に関する洞察からスタートします。
まず1つ目は、「商品」についての構造です。世の中のあらゆる商品の王様(トップオブトップ)こそが「お金」であるということ。資本主義とは、商品が人間を支配する世界であり、その頂点に立つお金を介さなければ、家も食べ物も手に入らない仕組みになっていることをマルクスは見抜いていました。
そして2つ目が、「人間の労働力もまた商品である」という事実です。資本家は労働者の時間を一定期間(1年など)レンタルし、レンタカーのように限界まで使い倒すことで価値を生み出します。アワノさん自身、この「自分という商品を差し出している感覚」に違和感を覚えて会社を辞めた経緯もあり、本書の指摘には非常に深く考えさせられたそうです。
では、私たちはこの「欲望拡張原理」で動く資本主義と、どう向き合っていけばいいのでしょうか?
完全に離脱して自給自足の生活を送るのは、現実的にはかなり厳しいものがあります。そこで本書が提案するのが、6つの「追手(お金、時間、労働など)」と自分自身との「距離感」を意識すること。
1から5までのスケールで「今自分はどこにいるのか」を客観的に把握し、3〜5年ほどの時間をかけながら、ライフステージに合わせて自分にとって心地よい塩梅(距離感)を見つけていく。完璧な処方箋を求めるのではなく、自分なりの立ち位置を模索していくことこそが、この社会でしなやかに生きていくためのヒントになります。
アダム・スミスやマルクスなどの難解な思想をコンパクトに繋ぎ合わせ、歴史的な知識を通じて現代の生き方を捉え直させてくれる、非常に学びの多い一冊でした。
これにてシリーズ54は終了です!次回からの新シリーズもどうぞお楽しみに!