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祖父母の家には3枚の大きな写真が額におさめられて飾られている。ようやく寝返りをうてるようになったくらいの赤ん坊がうつ伏せになってひとりずつこちらを向いて笑っている写真だ。右から姉、従兄弟、私の順である。従兄弟はつぶらな瞳が面影を残しており、姉と私はやはりきょうだいなのかうりふたつの笑顔であった。大学生のころだったろうか、帰郷した際に私はふと祖母に言った。「姉ちゃんと俺ってこんなに似ていたんだね」と。すると祖母は答えた「これ、両方ともお姉ちゃんだよ」。いかなる過程を持って、姉、従兄弟、姉と飾るにいたったのか、その謎は今なお解けぬままである。というわけで、今回は写真にまつわる葛原の初体験をお聞きください。
(大津)
大津は高校時代、とあることがきっかけで地元の新聞社に取材を受けたことがある。その紙面には将来の夢として『料理人』と記されている。調理師でもコックでもなく、料理人。当時から職人という存在への強い憧れがあったのだ。そんな大津は石川県は小松市にある酒蔵『野口尚彦研究所』へ赴き、杜氏(とうじ)の野口尚彦氏と初対面する。齢88歳にして今なお酒造りの道を邁進するその姿と言葉の偉大さに、大津は職人への軽々しい憧れを反省し、ただただうつむいて酒を呑むのであった。
妻の人生を彩るために立ち上がった葛原は都内の隠れ家的お寿司屋さんへと向かった。初めての『カウンターで食べる』お寿司(注:食べたことはあるが、自分で会計したことはないとのこと)。アットホームな雰囲気で大将との会話も弾み、旬の魚を心ゆくまで堪能して大満足。会計は妻が済ませ、ふたりは帰路についた。待ってくれ、未体験フィニッシュではないかと訴える大津の追及をはぐらかす葛原。夫婦の関係まで「おあいそ」をつかされないことを祈るばかりである。
日本経済新聞のクロスワードパズルにハマった大津。カレンダーの予定よりもパズルのマスを埋める日々を過ごしている。ちなみに最大文字数は7。そのおかげで世のあらゆる7文字に過敏に反応する特殊な体になってしまった。直木賞受賞作『テスカトリポカ』。外形ばかり立派で役に立たないもの『陶犬瓦鶏(とうけんがけい)』。さてここで問題、最近肩幅を増やしているクズケンとも称される男といえば『〇〇〇〇〇〇〇』。
(文:大津)
このラジオを始めてから、トレイルランや海釣りにハマり、文字通り趣味のフィールドを広げ続けている大津。ついに船舶免許を取得し、国から公式に海の男として認められた。山、海と来たら残すは空。『はじめてのキュー』初めての宇宙からの配信を夢見る大津の目は、しっかりと明後日の方向を捉えていた。文・大津
僕の高校には「頭髪検査」がありました。
月に一度ある全校集会で、生活指導が学生の頭髪をひとりずつ見ていくのです。
そのジャッジは、2つのルールに基づいて行われました。
・ルール1:襟足が学ランの襟に触れてはいけない
・ルール2:前髪は眉毛より上になければならない
自分を含む思春期真っ盛りの男子高校生は「この2つのルールを守りながら、いかにお洒落な感じを出すか?」という問いに日々取り組んでいました。(長髪への憧れが極まって、なけなしのお小遣いを使ってウィッグを買ったりもしていました)
そんな抑圧された高校時代を過ごしていたので、大学入学と同時に髪を伸ばし始めました。十分に伸ばした髪を整えるべく、当時読んでいた雑誌“FINEBOYS”のヘアスタイルの切り抜きを右ポケットに、新しい自分への期待を左ポケットにぱんぱんに詰め込んで、表参道の美容院に向かいました。
結果、ずいぶんひどい仕上がりになりました。
FINEBOYSのモデルは、みんなぱっちり二重の中性的な顔立ちばかり。
髭の濃い、ぱっちり一重ホームベース輪郭人間が参考にしていい髪型ではなかったのです。
実は不自由に救われていたんだな、ということに気がついた19の夏でした。
さて、今回のお題は「自由律俳句」。
俳句といえば
・575のリズムで読む
・季語をいれる
などの制約がありますが、自由律俳句には一切の縛りがありません。
自由、ゆえに、難しい。
・・・らしいです。今回、葛原は思いついた文章を読んでいるだけなので、その難しさに気づくまでも至っていません。とにかく考えている時間が楽しかったので、もしよかったらみなさんも是非。
筆・葛原
ついに40回まで来ました、東京チェリーボーイズ。
人間で言えば「不惑」の回です。「四十にして惑わず」とは言いますが、今回のトークも惑い続けております。
ラジオをはじめた当初、いつかおしゃべりが上達するかもしれないという淡い期待もあったのですが、まったくそんなことはありませんでした。むしろ、回を追うごとにどんどん適当になっている気すらします。
さて、今回は大津さんが京都に引っ越してはじめての家以外でのリモートワークをした、というエピソードトークです。
40代の東京チェリーボーイズもよろしくおねがいします。
古い写真を見返していると知らない民家で知らない男と談笑している写真が出てきた。鴨川には蛍が舞い始め、梅雨の晴れ間に見る木々の濃い緑が、夏の入りを告げようとしているこの頃。怪談の出番はまだ早い。
その男の特徴はというと、メガネをかけている。ゆるくセットした黒髪に、着ている服はおそらくオーラリー。POPEYEから出てきそうな男だ。おわかりだろうか。葛原なのである。日付をみれば2019年。たった2年前ではないか。この2年の間にも我々は時に働き、時に出かけ、しょっちゅうこのラジオを収録していたはずだ。なぜ私は葛原だとわからなかったのだろう。
長く生きていると、わかることよりもわからないことの方が多くなってくる。それは決して悲しいことではない。未知が既知になる幸せがある。そのチャンスが増えるのだ。できれば長生きしたい。というわけで、今回のテーマは『人間ドック』です。
葛原が人間ドックに行ったという。大人として至極真っ当な行為である。私がお祓いに行って、パソコンが壊れませんようにと祈っている間に、自分は精緻な診断と的確なアドバイスでしっかり健康になろうという魂胆らしい。どこまでも抜け目のない男。それが葛原だ!
筆・大津
「夜は短し歩けよ乙女」「四畳半神話大系」など、京都を舞台にした物語を多く手掛けられている小説家、森見登美彦さん。
そんな森見登美彦さんのファンである大津さんが転勤で京都に引っ越したそうです。羨ましい。
四畳半どころか、三十畳半くらいあるであろう道場のようなおうちに住みはじめた大津さんの京都ライフとは…
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