「ESAとNASAが火星探査車「ロザリンド・フランクリン」の協力拡大で合意 2028年打ち上げ予定」 欧州宇宙機関(ESA)とアメリカ航空宇宙局(NASA)は2024年5月16日付で、ESAの火星探査計画「ExoMars(エクソマーズ)」における火星探査車「Rosalind Franklin(ロザリンド・フランクリン)」のミッションに関する覚書に署名したことを発表しました。【最終更新:2024年5月21日11時台】ロザリンド・フランクリンはかつて火星に存在していた、あるいは今も存在するかもしれない生命の痕跡の探索を目的として開発された探査車です。放射線やきびしい温度環境から保護されているとみられる地下2mからサンプルを採取するためのドリルをはじめ、ラマン分光装置、赤外線ハイパースペクトルカメラ、有機分子分析装置などが搭載されています。着陸目標地点はマリネリス渓谷の北東に位置するオクシア平原(Oxia Planum)です。エクソマーズはESAおよびロシアの国営宇宙企業ロスコスモス(Roscosmos)の共同計画として進められてきました。ロザリンド・フランクリンはロシアの着陸機「Kazachok(カザチョク)」に搭載され、エクソマーズ2回目のミッション「ExoMars 2022」として2022年9月に打ち上げられる予定でしたが、同年2月に始まったウクライナ侵攻の影響を受けて打ち上げは中止され、ESAはロザリンド・フランクリンを火星へ送り込むための代替案を検討していました。