インフレ抑制のために非常に強めの引き締め策の実施を掲げてきたFRB。5月のFOMCにて6、7月の2会合も0.5%と通常の倍の引き上げを予告していました。ところが、6月10日に発表された5月の米CPI(消費者物価指数)は直近最高水準の3月8.5%を上回る8.65に加速。加えて同じ日に発表されたミシガン大学消費者信頼感指数の物価予想(期待インフレ率)では、3%で安定していた5年先の数値が3.3%に上昇。さらにNY連銀の調査でも期待インフレ率の上昇が見られ、FRBが懸念していたインフレマインドの上昇が現実のものに。先読みで0.75%引き上げを急遽織り込んだマーケット。さて、FRBは予告通り0.5%の利上げを実施するのか否か。利上げ幅拡大は、FRBにとって諸刃の剣でもある。