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文芸評論家の若松英輔さんより、大好きな谷川俊太郎さんの詩きついて、ある時から、ひらがなのみの詩に転換されていたことがあって、それは一つの大きな挑戦だったということに、衝撃とともに感動いたしました
若松さん曰く
"そんな挑みの一つが、ひらがなの詩でした。日本語の分かる人なら誰もが読めて、誰もが朗読することのできる、平易な詩の形の試みです。
ただ、それは内容的に平易であるとは限りません。とはいえ、難解ではないのです。谷川のひらがなの詩は、単に平易であるだけでなく、深いのです。
先にさまざまな「かなしみ」にふれました。悲しみ、哀しみ、愛しみ、美しみ、そして愁しみと五つのかなしみがあるとします。悲しみと書けば、中原中也のいう愁しみを捉えきれていないかもしれない。しかし、ひらがなで「かなしみ」と書くことで、これら五つのおもいがすべて包含されるのです。"
ここからイノベーターに必要な3つの力を思いました
1、シンプル力
2、共感力
3、曖昧さ力
1、シンプル力
谷川俊太郎さんの詩の中でも、大好きな詩として、"さようなら"というものがありますが、全て、ひらがなで書かれていて、誰が誰に向かって言っているのか?とか、どんな気持ちを込めているのか?と言ったことは、全て読者に委ねられている気がします
それは、一つは、ひらがなという、老若男女の誰もがよめる、そして誰もが解釈できる、シンプルな表現であったとうことが、とても大きな要素でイノベーティブなのではないかと思いました
この考え方は、スティーブ・ジョブズが掲げた有名な言葉で、イノベーターにとって、「複雑な問題をいかにシンプルな解で表現できるか」は、まさに創造的思考の核心だ、ということと、とてもシナジーがあると思いました
シンプルにするのは実はとても難しくて、何でも入れ込みたくなってくるものを、本当に必要なものは何なのかを徹底的に考え抜くことで、実現できるので、実はイノベーションの革新だったりもするなあと改めて思いました
2、共感力
そしてもう一つ思うのは、ひらがなという、誰もがわかる言葉にすることによって、たくさんの共感を得られる可能性が高まると思いました
共感と言えば、IDEOのデザインシンキングが思い出されますが、
「イノベーションは、人々が本当に必要としていることを観察し、そこに深く共感するところから始まる」
と言われている通り、徹底的に観察して、そこからインサイトとして、新たな気づきを、誰もがわかる形へ共感してもらえるものにする
というアプローチと、谷川俊太郎さんのひらがなによる詩への挑戦は、とても共通点があるなあと思いました
3、曖昧さ力
ひらがなということで、日本語の場合は、たくさんの意味を持たせることができるという、多義性や曖昧さ、というところが
アーティストの方が、みてもらえる人の解釈が加わって、初めてアートとして完成するということと、同じことなのかもしれないと思いました
それは、チクセントミハイさんが、「曖昧さや余白は、創造性を刺激し、複数の価値を同時に伝える媒体となる」と言われている通り
さまざまな人たちが、さまざまな解釈をして、アーティストが制作したものを次々と超えていく、そこにもう一つの想像が生まれるということが、本当に面白いと思いました
日本は曖昧さを揶揄されることもありますが、そこにこそ日本の価値がある、そんなメッセージも、谷川さんから頂いた気がしました
ということで
一言で言えば
谷川俊太郎さんによる
ひらがなノベーション
そんなことを思いました^ ^
参考:本: NHK 100分 de 名著 「谷川俊太郎詩集」 2025年5月1日 発行 編集 日本放送協会・NHK出版 著者 若松英輔 協力 NHKエデュケーショナル 発行 NHK出版
文芸評論家の若松英輔さんより、大好きな谷川俊太郎さんの詩きついて、ある時から、ひらがなのみの詩に転換されていたことがあって、それは一つの大きな挑戦だったということに、衝撃とともに感動いたしました
若松さん曰く
"そんな挑みの一つが、ひらがなの詩でした。日本語の分かる人なら誰もが読めて、誰もが朗読することのできる、平易な詩の形の試みです。
ただ、それは内容的に平易であるとは限りません。とはいえ、難解ではないのです。谷川のひらがなの詩は、単に平易であるだけでなく、深いのです。
先にさまざまな「かなしみ」にふれました。悲しみ、哀しみ、愛しみ、美しみ、そして愁しみと五つのかなしみがあるとします。悲しみと書けば、中原中也のいう愁しみを捉えきれていないかもしれない。しかし、ひらがなで「かなしみ」と書くことで、これら五つのおもいがすべて包含されるのです。"
ここからイノベーターに必要な3つの力を思いました
1、シンプル力
2、共感力
3、曖昧さ力
1、シンプル力
谷川俊太郎さんの詩の中でも、大好きな詩として、"さようなら"というものがありますが、全て、ひらがなで書かれていて、誰が誰に向かって言っているのか?とか、どんな気持ちを込めているのか?と言ったことは、全て読者に委ねられている気がします
それは、一つは、ひらがなという、老若男女の誰もがよめる、そして誰もが解釈できる、シンプルな表現であったとうことが、とても大きな要素でイノベーティブなのではないかと思いました
この考え方は、スティーブ・ジョブズが掲げた有名な言葉で、イノベーターにとって、「複雑な問題をいかにシンプルな解で表現できるか」は、まさに創造的思考の核心だ、ということと、とてもシナジーがあると思いました
シンプルにするのは実はとても難しくて、何でも入れ込みたくなってくるものを、本当に必要なものは何なのかを徹底的に考え抜くことで、実現できるので、実はイノベーションの革新だったりもするなあと改めて思いました
2、共感力
そしてもう一つ思うのは、ひらがなという、誰もがわかる言葉にすることによって、たくさんの共感を得られる可能性が高まると思いました
共感と言えば、IDEOのデザインシンキングが思い出されますが、
「イノベーションは、人々が本当に必要としていることを観察し、そこに深く共感するところから始まる」
と言われている通り、徹底的に観察して、そこからインサイトとして、新たな気づきを、誰もがわかる形へ共感してもらえるものにする
というアプローチと、谷川俊太郎さんのひらがなによる詩への挑戦は、とても共通点があるなあと思いました
3、曖昧さ力
ひらがなということで、日本語の場合は、たくさんの意味を持たせることができるという、多義性や曖昧さ、というところが
アーティストの方が、みてもらえる人の解釈が加わって、初めてアートとして完成するということと、同じことなのかもしれないと思いました
それは、チクセントミハイさんが、「曖昧さや余白は、創造性を刺激し、複数の価値を同時に伝える媒体となる」と言われている通り
さまざまな人たちが、さまざまな解釈をして、アーティストが制作したものを次々と超えていく、そこにもう一つの想像が生まれるということが、本当に面白いと思いました
日本は曖昧さを揶揄されることもありますが、そこにこそ日本の価値がある、そんなメッセージも、谷川さんから頂いた気がしました
ということで
一言で言えば
谷川俊太郎さんによる
ひらがなノベーション
そんなことを思いました^ ^
参考:本: NHK 100分 de 名著 「谷川俊太郎詩集」 2025年5月1日 発行 編集 日本放送協会・NHK出版 著者 若松英輔 協力 NHKエデュケーショナル 発行 NHK出版
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