「ISSロシア区画で冷却剤漏れ発生 ソユーズ宇宙船とプログレス補給船に続き1年ほどの間に3回目」 ロシアの宇宙機関ロスコスモス(Roscosmos)とアメリカ航空宇宙局(NASA)は日本時間10月10日付で、国際宇宙ステーション(ISS)のロシア区画で冷却剤が漏れているのが確認されたと発表しました。現在ISSには宇宙航空研究開発機構(JAXA)の古川聡宇宙飛行士ら7名が滞在していますが、クルーが危険にさらされることはなかったとされています。【2023年10月10日10時】【▲ 国際宇宙ステーション(ISS)ロシア区画の多目的実験モジュール「ナウカ」の外観。地球側には球形のドッキングモジュール「プリチャル」と、プリチャルに係留中の宇宙船「ソユーズMS-23」が写っている。なお、撮影時点の補助ラジエーターは畳まれた状態のままで展開作業が完了していない。2023年4月28日撮影(Credit: NASA)】冷却剤の漏洩が確認されたのは、ロシア区画を構成する多目的実験モジュール「ナウカ(Nauka)」に2つ備わっているラジエーターの1つ(補助ラジエーター)です。NASAによると、日本時間2023年10月10日2時頃、ISSの外部カメラで捉えた映像を見たジョンソン宇宙センターの管制官がナウカのラジエーターから薄片状の物質が放出されているのを発見。ISSに漏洩の可能性を伝えたところ、NASAのジャスミン・モグベリ(Jasmin Moghbeli)宇宙飛行士が観測用モジュール「Cupola(キューポラ)」の窓を通して物質の存在を確認したため、汚染に対する予防措置としてアメリカ側区画の窓のシャッターを閉めるように指示が出されました。