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物流の問題は、長年物流コストを抑えることが優先され、戦略的な視点で考えられてこなかったことが原因です。規模拡大を優先するあまり、コスト構造を無視した結果、2024年問題に象徴されるように宅配業者が利益を出せない状況に陥っています。特にECでは波動(需要の変動)への対応が難しく、即日配送やカスタマイズ対応が求められることで物流コストが上昇しています。さらに、多くの企業が物流を外注しており、コスト構造の理解が不足しています。物流コストを下げるには、平準化・標準化による効率化や、付加価値をつけた単価引き上げが必要ですが、低価格・迅速配送のニーズが強く、経営者が積極的に取り組みにくい状況です。物流コスト増加への対応には、セット配送や在庫管理の工夫が求められ、経営視点でのビジネスモデル再設計が不可欠です。小橋氏に『EC物流』についてお話をお伺いしました! ▽物流の問題が起きているのはなぜですか?あるべき状態と現状とのギャップを知らないと解決方法は出てこないのですが、物流はすごく軽視されてきた歴史があります。物流コストは叩けばなんとかなっていました。規模をとるためにお互いが無理をしてきたことで、マーケット自体はそれなりに増え続けてはいますが、2024年問題など、宅配に関しても誰も儲かっていない問題が起きています。コスト構造を無視して、とりあえず規模をとろうという動きがありました。▽利益を上げるための物流コストの考え方は?物流コストを下げてきた歴史があるので、経営視点や戦略的視点で考えるのは難しいです。物流で一番きついのは波動です。例えば、ECサイトでイベントをすると上下が大きくなりますが、その中で人を手配します。大体のECは夜中に売って朝受注データがくるので、朝にならないとわかりません。その日のうちに全部セットをして出すには、人員をうまく調整しないといけません。人員を多めに入れると物流コストの波動が大きく、結果的に売上を上げるためにトップラインを上げて波動を抑えたり、即日配送をしたり、カスタムをしてリスト対応をします。結局売り上げを上げるためにやることが物流コストを上げています。物流コストを下げるのは、平準化・標準化など簡素化する流れの中にあるので、経営者の目が向きません。物流コストのあり方や、付加価値をつけて単価を上げていく方法を考えれば、物流コストの問題はある程度解決に向かっていくと思いますが、楽天の最強配送など、早く安く届けるという流れがまだまだ残っています。自社で物流をしている会社は、コストや時間が何にかかっているのかわかりますが、多くの会社が外注をするのがスタンダードになっており、楽天物流を扱えればより安く配送できるので頼らざるを得ません。物流コストの中身を見て安くできる方法を理解するのは少ないと思います。売り上げを上げることと物流コストを下げることは真逆なので、どこでバランスを取っていけばいいのかが難しいです。▽顧客単価を上げるべきですか?物流コストは自分たちの力ではどうにもならないという諦めのような感覚があると思います。物流コストは横並びで戦わなくてはいけません。平時と有事という捉え方にすると、まだ平時の考え方でいますが、そろそろ有事になってきています。物流コストはBtoBだと5%前後、ECだと15%くらいです。今後の2024年問題やいろんな労働者の環境で、仮に30%になったら今と同じ考え方のままでいるのかをEC物流の経営者に問いたいです。店舗に来てもらい配送費がかからない形にするか、同じようなものを売っている2〜3社と組んでセットで物を届けるなどを考える必要があります。有事になった瞬間に考え方を変えない限り、物流費だけで30%を取られたら多くの会社がストップすると思います。物流に対しての関心度は徐々に上がっています。昔は物流を現場から改善していくニーズはありませんでしたが、ここ最近、生産性を把握するニーズが荷主側からも出てきています。有事であると認識して今から備えておかないといけないと思います。物流コストが上がってくる中でどこで単価を上げるか、在庫をどうするか、サイズひとつをとっても工夫が必要です。▽物流コストの問題解決をするには?物流の話は、ビジネスをデザインをする話と重なり合うと思っています。いい時代は縦割りで競わせればお互いが磨かれてマーケット自体が伸びていましたが、今は原価を下げても物流コストが上がるとなると、結局全体的に俯瞰しないといけません。昔は物流部や物流担当だったのがロジスティックス担当のようになってきて、大手ではサプライチェーン本部ができています。物流は、現場でいかに効率的に働くか。ロジスティクスは、計画的に人を入れて効率的に回していかに人件費を抑えるか。さらに戦略的になるとサプライチェーンとなり、ものの仕入れ先や販売先、お客様も含めて効率的にPLのみならずBSも含めた在庫回転率を変えていかなくてはいけません。EC事業者であっても、ものを仕入れて売るだけではなくて、最終的に設計していかなければならず、経営視点でビジネスモデルをデザインしないといけませんし、物流も変わりません。#ECの未来一覧はこちら #ネットショップ #EC 0:00 ダイジェスト1:09 物流の問題はなぜ起きた?2:58 利益を上げるための物流コストの考え方は?8:47 顧客単価を上げるべき?13:39 物流コストの問題解決をするには?18:40 EC運営代行サヴァリ株式会社のご案内_________________________________________________________________________________【関連動画】_________________________________________________________________________________前編:【真実】物流の現状をお話します…自由競争の落とし穴と破綻する構造【EC・ネットショップ・徹底解説】https://youtu.be/mn01p245RLg物流の自動化で悪循環を断ち切る!ネットショップ物流のプロが教える自動化すべき作業はこれだ!【EC・ネットショップ】https://youtu.be/gmO8C98baPM?si=c9fvE7mPFZWzZAMT【ネットショップ物流】物流の外注化でブランド力最大化!物流のアウトソーシング【EC・ネットショップ】https://youtu.be/ONIB31d4Elk?si=ha1jsIJgChWFFX7qコスト問題を解消!利益を生む攻めの物流https://youtu.be/-m71J2yOGm8?si=NSW9J2qgIdQJS1fw_________________________________________________________________________________【再生リスト】_________________________________________________________________________________EC物流・オムニチャネル編https://youtube.com/playlist?list=PLJbJEm6SK_oDlDZ4JLsg8Q4suDqZkLXv1&si=NXZ-bZimDf7a9jAZ~第288回 ゲスト~小橋 重信 氏株式会社リンクス代表取締役アパレルメーカーにてブランド運営10年 その後、ソニー通信サービ事業部にてIT営業3年。EC物流の新規立上げをきっかけに物流会社に転職。現在は、物流コンサル会社リンクスを立上げ、「物流から日本の企業を元気にする」をミッションに、事業会社の物流改善や物流戦略の見直しなどを支援。日本オムニチャネル協会ロジスティクス部会リーダー。ダイヤモンド社より「メーカーの仕事」を共著にて出版。物流系YouTube「ロジカイギ」配信中https://savari.jp/columns/ecidentify/category/episode288/▼ポットキャストでも毎週水曜日同時配信。https://podcasters.spotify.com/pod/show/ecnomirai▼コメントお待ちしています!高評価も次の動画制作の励みになります!!─[ お問合せ ]────── 出演者へのご質問、お仕事のご依頼はこちらから サヴァリ株式会社 03-6825-5538 https://savari.jp/contact/ 公式LINEで最新動画配信中! 友達追加:https://lin.ee/u5STq3B──────────
物流の問題は、長年物流コストを抑えることが優先され、戦略的な視点で考えられてこなかったことが原因です。規模拡大を優先するあまり、コスト構造を無視した結果、2024年問題に象徴されるように宅配業者が利益を出せない状況に陥っています。特にECでは波動(需要の変動)への対応が難しく、即日配送やカスタマイズ対応が求められることで物流コストが上昇しています。さらに、多くの企業が物流を外注しており、コスト構造の理解が不足しています。物流コストを下げるには、平準化・標準化による効率化や、付加価値をつけた単価引き上げが必要ですが、低価格・迅速配送のニーズが強く、経営者が積極的に取り組みにくい状況です。物流コスト増加への対応には、セット配送や在庫管理の工夫が求められ、経営視点でのビジネスモデル再設計が不可欠です。小橋氏に『EC物流』についてお話をお伺いしました! ▽物流の問題が起きているのはなぜですか?あるべき状態と現状とのギャップを知らないと解決方法は出てこないのですが、物流はすごく軽視されてきた歴史があります。物流コストは叩けばなんとかなっていました。規模をとるためにお互いが無理をしてきたことで、マーケット自体はそれなりに増え続けてはいますが、2024年問題など、宅配に関しても誰も儲かっていない問題が起きています。コスト構造を無視して、とりあえず規模をとろうという動きがありました。▽利益を上げるための物流コストの考え方は?物流コストを下げてきた歴史があるので、経営視点や戦略的視点で考えるのは難しいです。物流で一番きついのは波動です。例えば、ECサイトでイベントをすると上下が大きくなりますが、その中で人を手配します。大体のECは夜中に売って朝受注データがくるので、朝にならないとわかりません。その日のうちに全部セットをして出すには、人員をうまく調整しないといけません。人員を多めに入れると物流コストの波動が大きく、結果的に売上を上げるためにトップラインを上げて波動を抑えたり、即日配送をしたり、カスタムをしてリスト対応をします。結局売り上げを上げるためにやることが物流コストを上げています。物流コストを下げるのは、平準化・標準化など簡素化する流れの中にあるので、経営者の目が向きません。物流コストのあり方や、付加価値をつけて単価を上げていく方法を考えれば、物流コストの問題はある程度解決に向かっていくと思いますが、楽天の最強配送など、早く安く届けるという流れがまだまだ残っています。自社で物流をしている会社は、コストや時間が何にかかっているのかわかりますが、多くの会社が外注をするのがスタンダードになっており、楽天物流を扱えればより安く配送できるので頼らざるを得ません。物流コストの中身を見て安くできる方法を理解するのは少ないと思います。売り上げを上げることと物流コストを下げることは真逆なので、どこでバランスを取っていけばいいのかが難しいです。▽顧客単価を上げるべきですか?物流コストは自分たちの力ではどうにもならないという諦めのような感覚があると思います。物流コストは横並びで戦わなくてはいけません。平時と有事という捉え方にすると、まだ平時の考え方でいますが、そろそろ有事になってきています。物流コストはBtoBだと5%前後、ECだと15%くらいです。今後の2024年問題やいろんな労働者の環境で、仮に30%になったら今と同じ考え方のままでいるのかをEC物流の経営者に問いたいです。店舗に来てもらい配送費がかからない形にするか、同じようなものを売っている2〜3社と組んでセットで物を届けるなどを考える必要があります。有事になった瞬間に考え方を変えない限り、物流費だけで30%を取られたら多くの会社がストップすると思います。物流に対しての関心度は徐々に上がっています。昔は物流を現場から改善していくニーズはありませんでしたが、ここ最近、生産性を把握するニーズが荷主側からも出てきています。有事であると認識して今から備えておかないといけないと思います。物流コストが上がってくる中でどこで単価を上げるか、在庫をどうするか、サイズひとつをとっても工夫が必要です。▽物流コストの問題解決をするには?物流の話は、ビジネスをデザインをする話と重なり合うと思っています。いい時代は縦割りで競わせればお互いが磨かれてマーケット自体が伸びていましたが、今は原価を下げても物流コストが上がるとなると、結局全体的に俯瞰しないといけません。昔は物流部や物流担当だったのがロジスティックス担当のようになってきて、大手ではサプライチェーン本部ができています。物流は、現場でいかに効率的に働くか。ロジスティクスは、計画的に人を入れて効率的に回していかに人件費を抑えるか。さらに戦略的になるとサプライチェーンとなり、ものの仕入れ先や販売先、お客様も含めて効率的にPLのみならずBSも含めた在庫回転率を変えていかなくてはいけません。EC事業者であっても、ものを仕入れて売るだけではなくて、最終的に設計していかなければならず、経営視点でビジネスモデルをデザインしないといけませんし、物流も変わりません。#ECの未来一覧はこちら #ネットショップ #EC 0:00 ダイジェスト1:09 物流の問題はなぜ起きた?2:58 利益を上げるための物流コストの考え方は?8:47 顧客単価を上げるべき?13:39 物流コストの問題解決をするには?18:40 EC運営代行サヴァリ株式会社のご案内_________________________________________________________________________________【関連動画】_________________________________________________________________________________前編:【真実】物流の現状をお話します…自由競争の落とし穴と破綻する構造【EC・ネットショップ・徹底解説】https://youtu.be/mn01p245RLg物流の自動化で悪循環を断ち切る!ネットショップ物流のプロが教える自動化すべき作業はこれだ!【EC・ネットショップ】https://youtu.be/gmO8C98baPM?si=c9fvE7mPFZWzZAMT【ネットショップ物流】物流の外注化でブランド力最大化!物流のアウトソーシング【EC・ネットショップ】https://youtu.be/ONIB31d4Elk?si=ha1jsIJgChWFFX7qコスト問題を解消!利益を生む攻めの物流https://youtu.be/-m71J2yOGm8?si=NSW9J2qgIdQJS1fw_________________________________________________________________________________【再生リスト】_________________________________________________________________________________EC物流・オムニチャネル編https://youtube.com/playlist?list=PLJbJEm6SK_oDlDZ4JLsg8Q4suDqZkLXv1&si=NXZ-bZimDf7a9jAZ~第288回 ゲスト~小橋 重信 氏株式会社リンクス代表取締役アパレルメーカーにてブランド運営10年 その後、ソニー通信サービ事業部にてIT営業3年。EC物流の新規立上げをきっかけに物流会社に転職。現在は、物流コンサル会社リンクスを立上げ、「物流から日本の企業を元気にする」をミッションに、事業会社の物流改善や物流戦略の見直しなどを支援。日本オムニチャネル協会ロジスティクス部会リーダー。ダイヤモンド社より「メーカーの仕事」を共著にて出版。物流系YouTube「ロジカイギ」配信中https://savari.jp/columns/ecidentify/category/episode288/▼ポットキャストでも毎週水曜日同時配信。https://podcasters.spotify.com/pod/show/ecnomirai▼コメントお待ちしています!高評価も次の動画制作の励みになります!!─[ お問合せ ]────── 出演者へのご質問、お仕事のご依頼はこちらから サヴァリ株式会社 03-6825-5538 https://savari.jp/contact/ 公式LINEで最新動画配信中! 友達追加:https://lin.ee/u5STq3B──────────
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