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March 21, 20202020-03-21 No.3652「遠くなる背中」遠くなる背中いつの間に立場が入れ替わって追われたものが追いかけることになる時間の流れの中に抗えずかつての速度は望むべくもなく遠くなる背中それでもまだ続ける次第に見えなくなって追いかける理由もわからなくなってまあるい空から星が降ってくる迎えに来たよと声をかける0 minPlay
March 20, 20202020-03-20 No.3651「一緒に帰ろうと」一緒に帰ろうと声をかけまくる何の前触れも脈絡もなく誰彼構わずに誘い続けるその様子は相手には全く見えていない繰り返す言葉も声もまるで聞こえていない時折気配を感じ取って怪訝な顔をする人がいても見えていないことに変わりはなく一緒に帰ることができないそれでも飽きることなく一緒に帰ろうと声をかけまくる0 minPlay
March 19, 20202020-03-19 No.3650「口の奥の苦味」口の奥の苦味の消えずいろいろなことが混じり合ってもう収まりどころが見つからなくなって耳塞ぎのままで閉じる扉に挟まれる急激に体温が下がってしまう数もまともに数えられない動けないことがわかるとこの上なく傍迷惑な存在になって口の奥の苦味のいつまでも消えず0 minPlay
March 18, 20202020-03-18 No.3649「破壊的不安」破壊的不安たしなめられても聞く耳を持てず自分でも抑えが効かなくなって想像よりも後悔は少なめで思ってもみないことをやってしまう後先考えるまでもなく信じられない0 minPlay
March 17, 20202020-03-17 No.3648「薬の敷き詰め」薬の敷き詰められた床の上転がって擦り込まれて薬まみれになって近付こうとすると波紋のように拡がり逃げるそんな目で見ないで欲しいわざと転んだわけでもなく薬の敷き詰められた床の上その前後で何も変わっていないつもり0 minPlay
March 16, 20202020-03-16 No.3647「夢の中の第三者」夢の中の第三者色のない世界に現れるどこかで見かけたことのある気がするいつも肝心な時にやってきて根こそぎ奪い取ってしまう自分から関わろうとしても近付こうとするといなくなっているやがてそれさえ忘れて別の話が始まる夢の中の第三者0 minPlay
March 15, 20202020-03-15 No.3646「先に走る」先に走るその必要はもうないのに見えない不安に背中を押されるわけでもなく追いかけてくる人たちももういなくなってしまった少しずつ傷んだ部品を取り外しながらぼろぼろになった体を休めることもなく先に走る誰に頼まれたわけでもなくただ前だけを見て先に走る0 minPlay
March 14, 20202020-03-14 No.3645「不気味で程遠い」不気味で程遠いいるはずの人たちがそこにいない空になってそれが果てなく連なってかつてそこにいたことが分かる日常の中ではっきりと大事なものが欠けてしまっている不気味で程遠い当事者が自ら言うこれで元どおりのはずだと違いなどないはずだと言う0 minPlay
March 13, 20202020-03-13 No.3644「行き先の同じ」行き先の同じ隣り合わせの差し迫り単なる偶然同じものを身につけて真似たような仕草をする停車の合図出口から入り口へ向かう単なる偶然同じような場所に同じような傷を残す適当に探し出したはずの病院でひとつの番号呼び出しに同時に反応0 minPlay
March 12, 20202020-03-12 No.3643「地面のなかの響き」地面のなかの響き思わぬ場所から聞こえて来る気になって近くの穴から覗き込んでみると薄汚れた巨大な骨組みがきりきりと軋む音をたてながらゆっくりと立ち上がろうとしている暗がりの中の天井までほとんど距離の残されていない地上には大勢の人たちの横たわる白い建物が立っている0 minPlay