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October 14, 20162016-10-14 No.2398「壁に手を当てる」壁に手を当てる当てながら少しずつ進む暗闇の階段を下ってゆく時折壁が途切れる時におぼつかない足取りの前かがみの腕が空を泳いで壁を見つけようとする低い位置から冷たい風が吹いてくるそれを感じながら再び壁に手を当てる0 minPlay
October 13, 20162016-10-13 No.2397「裏通りの尋ね」裏通りの尋ねいつまでも記憶に縛られて踏み出すことを躊躇してしまうゆらゆらと揺れ動く様子に目を奪われていると約束の場所を通り過ぎてしまう知るはずのない裏通りの尋ね0 minPlay
October 12, 20162016-10-12 No.2396「無事でいる理由」無事でいる理由歩道橋の上いつの間にか大勢に囲まれてしまって目立たないように気を付けていても大切なものを落としてしまうよりによってこんな時に限って特に大きな音を立てる逃げ場もなく視線を集める0 minPlay
October 11, 20162016-10-11 No.2395「囲まれた部屋」囲まれた部屋で慌しく行き交う様子を眺めながら囲まれた部屋で浮かび上がる未来を書き記してゆく寄せ集め積み上げられた見覚えのある形に思わず反応しそうになってあわててそれを抑え込むふと我に返ると夏はすっかり終わってしまっていた0 minPlay
October 10, 20162016-10-10 No.2394「湖に浮かぶ」湖に浮かぶ白い羽根の折れた不思議な舟に乗り込んで波音も立てずに進んでゆく深い霧で何も見えない湖に浮かぶ透明な階段にようやく気づくと何も言わずに潤った風に吹かれながら空の果てまで昇って行く0 minPlay
October 09, 20162016-10-09 No.2393「追いかける」追いかける間に合わないかに見え片足だけぎりぎり届いたりあえなく空振りしてしまったりそれを何度も繰り返して無我夢中でまた追いかける灯りの消えてしまった道影に少しだけ陽射しが戻ってくる0 minPlay
October 08, 20162016-10-08 No.2392「その日の覚え」その日の覚え決して忘れないでいたことがそこだけぽっかりと抜け落ちてそれに気付くこともなく夜を迎えるその日の覚えわずかに残された帰り道でその日が終わる直前に引き返して出来る言葉を紡いでゆく決して忘れてはいけない0 minPlay
October 07, 20162016-10-07 No.2391「記号に過ぎない」記号に過ぎない言葉に好き放題やられてしまって記号の奥を取り損ねる飾りに過ぎない容れ物にすっかり惑わされてしまって肝心の中身を取り違える屋上の人影に手招きされてその意味を尋ねに行く記号に過ぎない0 minPlay
October 06, 20162016-10-06 No.2390「ゆられゆられ」ゆられゆられ窓の中で耳を塞いだまま断片的に横顔が見えるなんとかして返そうにも叶わずゆられゆられ窓の中で耳を塞いだままひとしきり泣いた後雲の上に昇るような出来事が起こる決して間違っていなかったゆられゆられ今すぐこれを洗い流せ0 minPlay
October 05, 20162016-10-05 No.2389「跡地」跡地には何も残っていないかつて賑わった面影はどこにもない埃まみれの石に刻まれた文字だけが辛うじてつなぎ合わせようとしているここにいた時間の記憶が息苦しそうに色あせてゆく救われることもなくここにはいなかったように思える0 minPlay