Chikungunya virus and other emerging arthritogenic alphaviruses
Citation
Nature Reviews Microbiology volume 23, DOI:10.1038/s41579-025-01177-8 (Published online May 7, 2025)
論文の要約
本レビューでは、チクングニアウイルスをはじめとするアルファウイルス群(arthritogenic alphaviruses)について、伝播サイクル、媒介する蚊種、疫学動態、進化、病態生理および免疫応答に関する最新知見を統合的に体系化している 。
まず、これらウイルスは主にマラリア媒介蚊と近縁のAedes属により媒介され、発熱と関節症を引き起こす。特にチクングニアウイルスはアフリカ発で都市部にも広がり、温帯地域でも都市間伝播が定着し、近年はワクチン承認が進んでいるが、実用化にはまだ課題がある 。
また、本論文は他の新興関節炎原性アルファウイルス(マヤロウウイルス、Ross River virusなど)についても解説し、その地域的蔓延、媒介蚊種、宿主動物、および人獣共通感染(zoonosis)としてのリスクを議論している 。
さらに、最近のワクチン開発状況や抗ウイルス治療戦略がまとめられ、特にチクングニアウイルスに対しては既に承認済みワクチンや開発中のワクチンが多数存在することも触れられている 。
本レビューは、新興アルファウイルスによる公衆衛生リスクを理解する上で不可欠であり、疫学、ウイルス学、ワクチン開発に携わる専門家にとって極めて有用な内容である。