中華民国台湾の永住権にあたる永久居留証や、労働ビザ、配偶者ビザなどを取得し、台湾に長期間滞在している日本人は、およそ1万5000人います。その中には、台湾で、日本の文化を売りにしたお店を経営したり、台湾と日本で事業を展開している人たちもいます。本日はこうした人達の中から、さきごろ台湾の大手テレビ局が取り上げた日本人男性レイさんについて、ご紹介いたしましょう。来台21年のレイさんは、台北市内で沖縄居酒屋「清風58」を経営するほか、沖縄に向けて台湾のグルメを紹介しています。レイさんは、台湾と日本との得難い関係などについても語っています。

リスナーの皆様は、台湾にいらしたことはおありですか。この2年半あまり、新型コロナウイルスの影響により、自由な行き来ができなくなっていますが、台湾にいらした時、最も印象的だったものはなんだったでしょうか。人情味あふれる台湾の人々を挙げる方と共に、台湾の食べ物を挙げる方も多いのではないでしょうか。各種のグルメのほか、台湾のフルーツ、特に、マンゴーやパイナップルなど、トロピカルフルーツは、美味しくて安いですよね。一方で、日本の果物も台湾では非常に人気があります。台湾のフルーツが庶民価格だとしますと、日本のフルーツは高級品ですが、その値段分の美味しさがあるという評判です。

8月20日、台北市の総統府前のケタガラン大通りでは、「台日水果夏祭、日台フルーツ夏祭」が行われました。日本の対台湾窓口機関、日本台湾交流協会、そして行政院農業委員会、中華文化総会によって開催されたこのイベントには、日本と台湾双方の果物生産者のほか、食品メーカーなど多数のブースが出店したほか、ステージでは、日本と台湾のパフォーマーによるステージ、そしてフルーツを使った料理の紹介などのイベントが行われました。

本日の「ナルワンアワー」では、このイベントを紹介いたしましょう。

台湾で暮らす日本人ユーチューバーの皆さんは、台湾と日本の異文化のテーマを取り上げることがしばしばあります。特に日本人女性が、主に台湾の男性をターゲットにこうした発信をすると、話題となることが多いように思います。

夏は野球シーズンですね。朝から夕方まで高校野球、夜はプロ野球のナイターを観戦するという方もいらっしゃると思います。野球人気の高い台湾でも、少年野球の国際大会からプロ野球まで盛り上がっています。そして、その野球においても、この8月、台湾と日本の様々な交流が行われました。このうち、台湾プロ野球における日台交流、8月に行われた統一セブンイレブンライオンズと楽天モンキーズの企画をご紹介しましょう。

リスナーの皆様は、推理小説はお好きですか。7月の末、推理小説好きで、かつ台湾に興味がある方たちにぴったりの企画展「残された指紋-松本清張と台湾ミステリー小説」展が開幕しました。この企画展は、台湾南部・台南市にある国立台湾文学館と、日本の福岡県北九州市立松本清張記念館との共同主催で、この両館に加え、東京・虎ノ門の台北駐日経済文化代表処台湾文化センターと合わせて3か所で、7月29日に同時開幕しました。

この企画展は、今年が、松本清張さんが亡くなってから30年という節目の年であることから企画されました。台湾における松本清張さんの作品の受容ぶりや、台湾の推理小説の発展などについても紹介されています。この企画展、北九州市立松本清張記念館は今年の10月23日まで、台南市の国立台湾文学館は今年10月30日までと長期間開催していますが、虎ノ門の台湾文化センターでの開催は来週19日までとなっていますのでご興味のある方は、お急ぎください。

7月16日、台湾と日本との交流を促す嬉しいニュースが入ってきました。教育部は16日、これまで入境が認められていなかった、台湾で2ヶ月以上標準中国語を学ぶ海外及び香港、マカオの学生については7月15日から、そして、台湾の大学と提携している海外の大学、大学院の交換留学生については8月1日から、新たに入境を認めることを明らかにしました。標準中国語学習者や交換留学生の受け入れ開始は、日本人に限らず海外からの留学生が対象ですが、実はこの背景には、日本の台湾研究者による台湾の新聞への投稿を受けた日本における中華民国台湾の大使に相当する、謝長廷・駐日代表の働きかけが大きかったといえそうです。

本日の「ナルワンアワー」では、台湾と日本の交流深化につながる交換留学生などの入境解禁の背景にどのような動きがあったかについて、ご紹介いたしましょう。

7月も下旬となりました。例年ですと梅雨明けはちょうど今頃で、梅雨明けと共に夏本番となりましたが、今年は関東甲信越で史上最速となるなど、全国的に非常に早い梅雨明けで、6月下旬から真夏並みの猛暑となりましたね。実際、この時期は、日本の各都市の気温の方が、台湾の各都市よりも高いという状況で、台湾でも話題となりました。本日の「ナルワンアワー」では、台湾と日本の気温にまつわるデータ、さらに台湾の人たちの日本の暑さに対する見方をご紹介いたしましょう。

リスナーの皆様は、ネコはお好きですか。一見そっけないようで、甘える時は甘え上手、主人をよく観察している猫ちゃん、掴みどころのないその魅力にメロメロという方もいらっしゃると思います。ペットとして飼われている数は、2017年から、ネコが犬を抜いたそうですね。

実は台湾も、猫好きの人が多く、猫カフェも台湾が発祥と言われています。そして、台湾と猫というと、最も有名なのが、カメラマンの簡佩玲さんが、かつての炭鉱街に住み着いた野良猫たちを撮影したことで、広く知られるようになった「猴硐(ホウトン)猫村」ではないでしょうか。観光客が増えただけでなく、怪我や病気をもった猫が捨てられたり、地域の人の飼い猫を含む猫が勝手に持ち帰られるという事態が発生、地域への責任を感じた簡さんは、2009年、全国の猫好きの人たちに声を掛け、ボランティアを募り、ホウトンの環境整備と、猫たちの医療、避妊や去勢などの問題に取り組むようになりました。チエンさんとボランティア、そして地域の人々の協力に加え、交通部観光局もバックアップした事で、地域と猫、そして観光客がうまく共存できるしくみができあがり、寂れた炭鉱町であった猴硐は、「猫村」と呼ばれる人気の観光地となったんです。

さて、前置きが長くなりましたが、6月12日、新北市政府の動物保護防疫処は、日本の長野県の市民ボランティア団体「千曲ねこの会」から依頼を受け、オンラインシンポジウムの形で、猴硐猫村の猫たちの保護や治療、エリアの消毒、避妊や去勢、里親募集などの活動についてをシェアしました。本日のこのコーナーでは、この交流の模様をご紹介いたしましょう。

日本政府は、6月10日から海外観光客の受け入れを2年2ヶ月ぶりに再開しました。台湾では、現時点はまだ海外旅行は解禁されていませんが、日本のインバウンド需要の盛り上がりを見越して、台湾の大手ホテルグループ「シルクスホテルグループ」が、日本・大阪の中心部に、ホテルを開業することとなりました。

「シルクスホテルグループ」は台湾最大級のホテルグループで、台北市屈指の高級ホテルでたくさんの海外セレブに愛されてきた「リージェント台北」のほか、「シルクスプレイス」、「ウェルスプリングバイシルクス」、「ジャストスリープ」などの各ブランドを展開しています。「シルクスホテルグループ」は6月20日、日本の不動産投資会社、ミナトクリエートと協力協定を交わしたことを明らかにしました。「シルクスホテルグループ」は、傘下の「ジャストスリープ」としては10店舗目となる「ジャストスリープ大阪心斎橋」を今年の年末にも開業するということです。

本日のこのコーナーでは、今年12月に開業予定、「ジャストスリープ」にとっては初の海外出店となる「ジャストスリープ大阪心斎橋」についてご紹介しましょう。

この番組でも何度もご紹介してきました通り、日本は、台湾の人々にとって一番人気の高い海外旅行先であり、日本の様々なカルチャーが人気です。各メディアでは、毎日、各ジャンルの日本のニュースが翻訳され、インターネット上で議論になっています。地理的に近いこと、歴史的な関係もあり、台湾の人たちは、日本について最も詳しい外国の人達といえるかもしれません。とはいえ、当然のことながら、中華民国台湾と日本は、異なる民族が暮らし、異なる歴史、環境、習慣をもつ別の国家です。そのため、台湾の人々が日本に感じる疑問の中には、日本人からしますと、非常にユニークに感じられるもの、驚かされるものもあります。