台湾では、様々なスポーツが行われていますが、同じ東アジアに位置し、アジアをリードするスポーツ大国である日本からは、これまで多くの指導者、そして選手が台湾にやってきました。野球やソフトボール、サッカー、バレーボールといった球技のリーグだけでなく、体操や新体操などの競技でも、日本人指導者が活躍しています。
昨年は、女子サッカーのリーグ、ムーランフットボールリーグで、一昨年は最下位6位だった所属の高雄ヤンシンを3位へ引き上げた若林美里選手が、リーグのMVPに輝いたほか、台中ブルーホエールズの田中麻帆選手が5ゴールをあげ、台湾の選手2人と共に、得点王に輝きました。また、以前に比べるとプレーする選手の数は減っているものの、1990年にスタートした台湾のプロ野球では、2つのリーグに分裂していた時代を含め、この30年あまりで、80人近くがプレーしました。昨年は、元アメリカ大リーガーの田澤純一投手が味全ドラゴンズでプレー、日本人史上最多となる30セーブをマークする活躍をみせました。
今シーズン開幕時、日本人選手を獲得するチームはありませんでしたが、かつてオリックス・バファローズや阪神タイガースで活躍した平野恵一氏が中信兄弟の1軍打撃兼野手統括コーチに就任、日本企業の楽天が親会社の楽天モンキーズは、昨シーズンまで3年間、フーボン・ガーディアンズでバッテリーコーチをつとめた古久保健二氏を1軍ヘッドコーチに招聘したほか、1軍総合守備コーチに西村弥氏、2軍投手コーチに川岸強氏が就任しました。5球団中、4球団で、日本人コーチが指導にあたっています。
そして、5月2日、中信兄弟に、日本人の大物選手が入団することが明らかになりました。その大物とは、日本プロ野球の埼玉西武ライオンズや東北楽天ゴールデンイーグルスのほか、2018年には、アメリカ大リーグのサンディエゴ・パドレスでもプレーした、右投げのアンダースロー、牧田和久投手です。日本を代表するサブマリン、牧田投手が台湾プロ野球でどんな活躍をみせてくれるのか、今から楽しみですね。