灰汁とかいて、アク。
しゃぶしゃぶの灰汁取り奉行ってのも日本の文化だとは思いますが、この前体験してきた本藍染で使われてる技法は、灰汁発酵建て(あくはっこうだて)って言うんだそうです。
天然素材を使って布などを染めるという技法ですが、太古の昔から続く超絶アナログな技法ですね。
微生物のチカラを得て、酸化還元の制御を行うことによって発色を得る方式です。
先日はこの染色液に両手を素手で突っ込んでじゃぶじゃぶと、ではなくモミモミと布を染めてきたのであります。
まぁ当然ですがこの液、染色液として「建て」られたものですから、布だけじゃなくて手も染まりますね。
肘の近くまで皮膚は真っ青に染まって、そのなかでもなぜか爪がガッツリと染まるのです。
皮膚はうっすらと藍色になるのに対し、爪は「なんじゃそれーー!」ってくらいに濃く染まり、そして水で洗っても何日も取れない。
私の場合5日位経ってからようやく一部が薄く剥げだしたって感じです。
この体験初めてだったし、そもそも藍染めアプリケーションがエモ過ぎたので余韻に浸りつつフツーに生活しているわけですが、面白い現象ありました。
買い物のときのレジ。当然素手でカードやスマホで精算するじゃないですか。
私の手元を見て一瞬結構ハッキリぎょっとする人、多いんですね。
マニキュアしている人はゾロゾロいるわけですが、紅系が多いわけで。それも女性が多いわけで。
ガッツリ藍色、そしてそれがオッサンなので、もしかしたら全部どす黒い血豆なのか!?と誤認されてるんじゃね?とも想像するんですわw
あらー、全指どっかに綺麗に挟んじゃったんスカ??とか?
もちろん誰もなんにも私という他人にコメントしないですよ。シレッとしてます。でもまぁ明らかに目つきとか表情でわかる人多し。
ところが昨日初めて例外に遭遇。
クリーニング店のオネーサマ、支払時の会話で開口一番「あらー、藍染めですか〜〜?(⌒o⌒)!」って。
あらーよくご存知ですねという言葉も出ず、私は動揺して「ありがとうございまっす!」って言い放ってしまった。なんじゃそれ?
でもまぁ料金は負けてくれませんでしたけど。
ちなみにこの天然素材である灰汁発酵建ての対局として、インディゴピュアと呼ばれる工業染料が現代の染色業界では主流となっていて、一定品質のものを大量生産できるもの。
これ言ってみれば石油由来の原料から化学合成し、化学品で一定かつ極端にpHなどの管理を行うために環境負荷が大きいという問題は有るよと。
染色液は素手でさわれないほどのアルカリなので、工場で取り扱うものですな。
というわけで、一点ものが基本の本藍染めのような価値は生まれにくいものであるわけですな。
ジーンズもプレミア付くようなもの有るじゃんといわれればそれまでですが、あくまでも染めの部分は、天然の方が文化・哀愁・予想外の効能などなどが満載だと思います。
私の爪も後何日かしたら色が取れちゃいそうですが、染めたTシャツと手ぬぐいは、そろそろ3回目の洗いと干しを経て、だんだん少しづつ味が出てきた感じです。
全然関係ないけど、寝ずにデジタルで音楽打ち込みに没頭していたとき、入れ込めば入れ込むほど生楽器演奏のランダム感とかグルーヴとかズレとかにこだわるようになってたなぁ〜なんてことを思い出しました。
アナログは飽きないんすよ。なにせ人間アナログなので。 ってハナシでした。
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