『プライバシー・パラドックス データ監視社会と「わたし」の再発明』
武邑光裕|2020年11月30日|黒鳥社
朗読箇所:「秘密」〜「魔術」(P.162〜171)
「わたし」はだれのものなのか?
GAFA、スマートシティ、感染追跡、監視資本主義、デジタルツイ・・・・・
来るべきデータ時代、「わたし」はもはや「わたしのもの」ではない。
プライバシーとはなにか?個人とはなにか?自由とはなにか?
そして、21世紀に民主主義は可能なのか?
デジタル国家へと急旋回する日本社会に向けた警告の書、緊急刊行。
プライバシー保護の重要性を認めつつも、巨大テックプラットフォームにせっせとデータを供給し続ける私たちが迎え入れようとしている未来は、利便性のユートピアか、それとも全人監視のディストピアか? プライバシーはもはや誇大妄想にすぎないのか? わたしたちは、すでにテック巨人たちの「農奴」にすぎないのか?
『さよなら、インターネット』では「GDPR」の知られざる深層に迫り、『ベルリン・都市・未来』では、シリコンバレーとはまったく異なるベルリンのデジタルビジネスシーンを描いたメディア美学者・武邑光裕。最新刊『プライバシー・パラドックス:データ監視社会と「わたし」の再発明』は、データ化がますます進行していく世界のなかで、「わたし」が、もはや私たちが考えている「わたし」ではなくなっていく恐るべき未来を描き出す。「プライバシー・パラドックス」といういま最も困難な問題を、 ベルリン在住の碩学・メディア美学者の武邑光裕が、 欧州の歴史を縦横にたどりながら解き明かす、データ時代の必読書。
■概要■
「デジタル時代、特に『ビッグデータの時代』におけるプライバシーをめぐる混乱の理由は明らかである。プライバシーの概念が物理的な空間とオンラインとでは異なる解釈となるからだ。プライバシーに対する伝統的な理解は、家のような物理的な空間と深い関連があった。誰かが家の窓からあなたの生活を覗いたなら、人びとはそれをプライバシーの侵害と考えた。サイバースペースはこの理解ともまったく異なる。インターネットによって、私たちは自分たちのために残しておきたい活動の場、つまりプライバシーを定義する空間の概念と『自己決定権』を失ったのである」(武邑光裕)
■関連キーワード■
GDPR/独占禁止法/シュタージ/IoT/スマートシティ/ ケンブリッジ・アナリティカ/サウナ文化/ヌーディズム/ スノーデン/ワイマール憲法/性科学/脱プライバシー/ 世界人権宣言/TikTok/Z 世代/テセウスの船/ 監視資本主義/デジタル・ツイン/ヘルスケア革命/ デジタル農奴制/シェアリングエコノミー/デジタル庁/ 民主的監視/新型コロナ/感染追跡アプリ......
企画・朗読:若林恵
録音・編集:山口宜大(Magic Mill Sounds)
制作協力:宮野川真(Song X Jazz)
音楽:yasuhiro morinaga + maiko ishii
黒鳥福祉センターにて収録