今日は「人間力」について考えます。
なぜこのテーマなのかというと、先日ある上場企業の社長さんにインタビューをする機会がありました。そのインタビュー自体は中長期戦略のインタビューで、戦略立案をして実行できる人材をどう育成するかというお話だったのですが、その話の中で「一体どんな人物がこの先必要ですか」という話を聞いたところ、最後に社長が一言、「やはり経営人材に必要なのは、最後は人間力ですよ」とおっしゃいました。
この「人間力」とは何だろうということで定義を調べてみたら、内閣府が次のようなことを書いていました。
人間力に関する明確な定義はないと前置きした上で、『社会を構成し、運営するとともに自立した一人の人間として力強く生きていくための総合的な力が人間力である』と定義していました。
その要素はどんな要素なのというと、三つに分けて書かれていました。
まず一つ目は、「知的能力的要素で、基礎学力、能力を継続的に高めていく力。結果として構築される論理的思考力、想像力など」と書いていました。
次が、「社会対人関係力的要素」で、具体的には「コミュニケーションスキル、リーダーシップ、公共心、規範意識や他者を尊重し切磋琢磨しながらお互いを高め合う力」ということでした。
三つ目が、「自己制御的要素」で、「意欲、忍耐力や自分らしい生き方や成功を追求する力」と書いてあり、総合力というだけあり、あらゆる能力要素がありました。
特に、「対人関係力」「自己制御」にフォーカスした人間力について掘り下げて考えてみたいと思います。人間力の高い人のどんな特徴について、三つ考えてみました。
まず一つ目は、「自分をよく知っている」ということです。特に、自分の弱い部分についてです。例えば、嫉妬や劣等感などネガティブな自分についてもよく理解していて、それをちゃんと消化していることが大事なのではないかと思います。
二つ目が、自分の何かの部分について一点の自信を持っている。ある種の自己肯定感の核のようなもので、この部分では誰にも負けないみたいという部分がある人です。様々な経験を積む中で、何かあると思います。例えば、すごい辛い状況を一人で乗り切ったとか、様々なクレームトラブルに対処した、あるいはこの時期に自分は努力した結果として何かを成し遂げたなど、そういった部分についてしっかり光を当てて、適切な自己肯定感を持っているところがあると思います。
最後に、他人のことを思う力が強いということです。例えば、他人に貢献できるような人間、他人を理解できる人間でありたいというような強い意識を持っている、などです。以上、三つが人間力の高い人の特徴と言えるのではと思います。
次に、人間力をどうやったら高められるのかというところで考えてみました。
一つ目は、何よりも人間力を高めたいという意識を持ち、具体的になりたい人のイメージを強く持って、意識し続ける意思を作ることが大事だと思います。人間力に限らず、「仕事ができる人」や「リフレクションができる人」など何かができる人になるためには、そうできる自分になりたい、とまずは思うということが絶対的に大事だと思います。イメージできないものにはなれませんし、こういう風になりたいと思えるから努力することができます。時間は流れていくものなので、よほど意識しないと忘れてしまいます。よく昔から家の壁に目標貼るなど、目標を忘れないために意識づけるための工夫がされています。「必ずそうなる」と覚悟を決めるということが大事なのでしょう。
あとは、「なれない」と思った瞬間に絶対になれません。でも同じ人間だからなれるかもしれません。そういう風な人間に「なりたい」と思うのと、「なれない」と思うのとでは努力の幅が全く変わってきます。「なりたい」という思いが大事です。
次はしっかりと意識し続ける仕組みを作った上で、毎日の言動を振り返るということです。リフレクションのお話を以前しましたけれども、一日の終わりに良かった点、駄目だった点をしっかりとレビューしながら未来に向けての改善ポイントを自分で理解し、翌日から意識し続けることが大事なのではないかと思います。
そして最後、やはり他人を理解する意識を持って、思いやりと謙虚さを持つ努力をすることです。この謙虚が非常に厄介で、謙虚と従順は違います。謙虚さとは何かを理解ができないと謙虚になることはできません。謙虚さと向き合って自分で何かを考えて「他人に優しい自分でありたい」、「他人にイラっときて腹立つと思ってもこんなことで腹を立てないような人間になりたい」などなりたい自分に向かってたゆまない努力をし続けるしかありません。
最後は自分がどういう人間になりたいかをどれだけ強く思い描けるかです。
では、今日のまとめです。
まず人間力を高めるというのは死ぬまで終わりのない世界です。日々の積み重ねなのでどういう人間になりたいかという意識を強く持つことから始めて、毎日寝る前に一日の行動をその観点から振り返る努力、そんなところから始めてみてください。