・臨場感は、リアリティと関係が深い。しかし映像作品については、リアリティを感じるポイントがちがう。
・究極的には、作品を好きになってしまえば、作り手からすれば没入させてしまえば臨場感は高まる。
・それがある意味、作品へのリアリティであり、一般的な写実性とはズレがある。
・だから写実性を高めることがリアルという発想は、事実上の思考停止に相当する。
・例えば、殺し合いのアイデアとして写実性を高めるなら、武術の方法論導入が考えられる。しかし、究極的には地味な動きに終始するはずなので、見世物化としては失敗する可能性が高い。
・かといって、それに見世物的アレンジを施してしまうと、単なる技やコンビネーションの羅列になるので、武術導入の意味は薄れる。
・つまり写実性を高めると、観客側の臨場感は下がる傾向にある。ということは両者は反比例の関係にあるわけだから、相性は悪い。
・現実の殺傷事件で残虐なものは、精神的に異常な状態で行われるケースがほとんど。だからアクション表現には、過剰な残虐性は適さない状況がほとんどのはず。
・動きの写実性だけを取り出して、どうこうすることは無意味であることがわかる。
・カッコよさを高めようとすると、臨場感が下がる可能性も高まる。
・従って、自然にしていてもカッコいいという状態を先に作り出しておく必要がある。
・いずれにしてもカッコよさとは、アクション表現の必須要素であり、それがあるならばアクションである。