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韓国のスタートアップにお邪魔して「なぜスタートアップマーケットが伸びてるのか」を聞いてきました
背景:韓国のユニコーン数は16社、日本の6社と比べ多い
韓国の営利企業は537万7500社(source)、日本は約653万8000社(source)
toCのサービスがめちゃ多い(Medihealを提供するK&P Cosmetics、音声SNSのSpoonなど)
toCのビジネスを行うスタートアップがユニコーン15社中12社(2021)
toBのビジネスはEnterprise規模は殆どSAPなどを使っている。SMBとMMはスタートアップのビジネスを使い始めたくらい。2014年の日本と似た印象。
お邪魔した企業の紹介
Chanel corporation
顧客とのコミュニケーションに特化したWebチャットツール。EC事業者などを中心にコミュニケーション管理機能が評価されており、体感では日本のSmart HRくらいの規模&認知のイメージ。シリーズCでシンガポールの主要VCから21億調達、累計40億の調達。日本からはGlobal brainなどが投資。
Riiid
教育系AIを開発している企業。独自プラットフォームを利用したTOEIC勉強アプリSantaは有料アプリだがグローバルで400万DL、Duolingoについで2位の実績。2021年にソフトバンク・ビジョン・ファンドから200億円調達。
なぜスタートアップマーケットが伸びてるのか
①「財閥をはじめとする大企業や公的機関」と「それ以外の企業」の待遇の格差が顕著で起業したい人が多い
【2020年の韓国の大卒平均初任給】
300人以上の企業:5,084万ウォン(約534万円)
300人未満の企業:2,983万ウォン(約313万円)
②起業して儲かる算段があるビジネスが存在する
特にコーヒーで開業する人が多く、死ぬほどコーヒー店があるw
韓国は面積100,210km²に対して43,457店舗、2 km²に1店舗(2017年)
日本は面積377,973km²に対して69,983店舗、5 km²に1店舗(2016年)
コーヒーは専門知識は必要なく、低コストで始められるから多いらしい。1杯あたり平均500円なので中小企業の賃金より高くなるらしい。
③支援制度の存在
2020年の韓国における15歳から29歳の失業率は9%と、全体の失業率4%を上回っている。対して日本の同年代の失業率は約3%、全体で3.8%
前述の給与水準からわかるように「大企業新卒入社」が成功のステータスになっており競争が激化->逃れるために人材が海外に流出したり社会に出るのが遅れている
国内競争力向上のためににも魅力的な雇用機会を作り出すことに政府のモチベーションが高い
政府や金融機関がスタートアップ推進を強く押し出している。
ドラマ「スタートアップ:夢の扉」のSANDBOXのモデルと見られるd.campは19の金融機関が非営利目的で700億円以上の出資をし投資家コネクション、事業サポートに加えオフィス提供まで行っている
④兵役の免除特例
スタートアップ支援施策のひとつに、認定されたスタートアップであれば創業者やエンジニアは兵役を免除して在籍して良いというものがある
富裕層の回避策にならないように創業者やエンジニアに絞ってるらしい
良い施策だけどマッチポンプ感ある
⑤市場サイズ
1000万を超えるのはソウルのみ(1004万人)、2位は釜山で332万人
東京は1400万人、2位神奈川920万,3位大阪880万、10位の福岡が360万人