王様が欲しかったカエル
カエルたちが、自分自身で自分たちを統治することに飽きはじめていました。
彼らは、常に自由で、一日中どこでも好きなところに座ってくわっくわっと泣いて過ごす事を退屈に感じており、王様がいて、彼らが楽しく感じるような方法で統治してくれないかと願うようになりました。
彼らには牛乳や水の統治もないと嘆き、ジュピターに王様を与えるようにお願いしました。
ジュピターは、彼らが、何て物事を考えない愚かな生き物であるかとあきれましたが、巨大な丸太を王様の代わりに投げました。丸太は大きなしぶきをあげ、水の中に落ちました。
カエルたちは新しい王を恐ろしい巨人だと思い、恐る恐る草の、影から観察しましたが、やがて丸太は安全で恐る必要がない事を発見しました。
すぐに若いカエルは丸太をジャンプだいにつかうように、年上のカエルは会議場としてつかうようになり、ジュピターに向かって、送られた統治者に満足いかないと文句を言いました。
そこで、蛙に教訓を教えようと、神々は鶴を代わりの王様として送る事にしました。
鶴は丸太とは全く異なりました。着くや否や左右にいたカエルをガブリと飲み込みました。それを見た他のカエルたちは慌ててジュピターにいいました。
「どうかこの暴君を、私たちの世界をめちゃくちゃにする前に、どこかにおいやってください」
「まだ満足しないのか!」ジュピターはいいました。「望むものをもたらしたのだ。自分たちの不幸を嘆くならら自分たちを責めるがよい。」
この話の教訓
変化を求める前に、あなたの状態が本当にそれで良くなるのか、よくよく考えてください。
おしまい